【 保護犬:ハッチ日記 】

成犬の保護犬、里親日記

『手塚治虫記念館』30周年【火の鳥展】展示紹介

2024-06-15 | 手塚治虫先生に関連した事物
楽しみにしていた【火の鳥展】
じっくりと展示を見ていきます。

まずは
【火の鳥】原画 です↓

1点目の作品から
カッコよすぎです…

【火の鳥】と題字が入った表紙原画 ↓
望郷編です

この題字が良いんですよね…素晴らしい!

こちらも表紙原画です ↓


映画のワンシーンのような構図です ↓

圧倒的な世界観があふれ出ています。

ヤマト編です ↓
オグナが笛を吹いて火の鳥に聴かせています。

この構図も良いですよね
神々しくて手を合わせたくなります…

原画(他にも数点展示されていました)を
堪能した後は
【火の鳥】についての説明へと続きます。


手塚治虫先生が『火の鳥』を描き始めたのは
1954年7月
“漫画少年”にて連載が始まるのですが
出版社の事情により中断。

続いて、“少女クラブ”にて新たな構想のもとに
連載が始まるのですが
しかし、こちらも中断となってしまいました。

それから10年を経て
1967年に新たな月刊誌『CОM』を自ら立ち上げ、

3度目となる【火の鳥】を描き始めるのです。

「今度こそ最後まで完結させて、
ぼくのライフワークのひとつとして、
残したいと思います」と語った手塚先生。

そんな強い気持ちで取り組まれた作品、
それが【火の鳥】なのです。

展示は二部構成になっていて

第一部 「火の鳥」とは ↓

テーマは
“人間の生と死の輪廻”

火の鳥を通じて
過去や未来を舞台にして
描かれ続けた長編大作【火の鳥】

この展示の中で
最も興味深かったのは、

手塚が語る【火の鳥】
「休憩」と題された展示です ↓

(雑誌『CОM』1970年11月号に掲載)

手塚先生がどうして「火の鳥」を描こうと思ったのか、
自分の夢の話や子どもの頃の体験を踏まえて
語っている作品があるのです ↓

この作品では、手塚先生が
自ら輪廻のようなものを体験していた、という
衝撃的なことが描かれているのです。

もう、これで納得です。
『火の鳥』は手塚先生の原体験からスタートしたのですね。

これを見ていると、
“輪廻”について描くことは
手塚先生の宿命だったのではないか…と思わされます。

他にも展示されていたのは
初期に描かれた【火の鳥】の紹介です ↓


絵のタッチが可愛らしくて

火の鳥も可愛いのです。


これは、購読者の対象年齢を子どもに設定していたからだ
と思われます。

もちろん作品として
これはこれで良さがあるし面白いのですが

正直、中断して正解だったな、と私は思います。
(すみません…何だか上から目線の言い方ですよね)

と、言うのも
やっぱり輪廻に限らず

「火の鳥」で語られているテーマって
人間の業、生や死、権力争いや戦争、
愛、種族を超えた繋がり、不老不死などなど
非常に多岐に渡っていて

子ども向きの絵ではちょっと説得力がない、というか
可愛いだけでは説明できない、
そんな感じがするのです。

ただ、これは手塚先生自身もそう思っておられたのでは
ないか、と推測します。

大人が読みたくなる漫画にしなければ…という
そんな思いで創作を続けられたように思えてなりません。


何だか熱く語ってしまいました…
私の中で【火の鳥】への思い入れが強いからですね(笑)


展示の説明を続けたいところですが
ちょっと長くなったので今回はここまで。
次回に続きます。

お疲れ様でした!

展示会場内に飾られていたタペストリー ↓

乱世編からの1シーンです


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