
先日、パパさんの仕事に付き合って 被災地に行ってきました。
4ヶ月経って なんだか遠い出来事・TVの中の出来事に 変わりつつあった震災が
まだ続いている現実なんだと 頭に刻み込まれました。
被害の少なかった人々は 普通の日常を過ごし
若いカップルが可愛い洋服を着て 笑顔でイオンへ買い物に行き。
でも、そこから数キロ離れただけで
建物も流され信号もまだ付かない地域が存在している。
「あのね、 運って 紙一重なんだよ。
自分たちは 電気の無い暗い夜を過ごして
トイレにも お風呂にも 食べるものにも不自由で、
世の中が変るほどの天変地異にあったと思ってたのに、
お風呂に入りたくて 電車がとおった夜、 たった3駅先に行ったら
ネオンもついてて明るくて
サラリーマンは 背広着て OLさんは笑顔で
居酒屋もコンビニもファミレスも お店を開いてて・・・。
まるで浦島太郎だったの。
自分の立ち位置が まるっきり分からなくなった」
阪神大震災を経験した友達の言葉が フラッシュバックした。
ひと気が無く ただ だだ 広い地面と化した津波の地域では
遠くまで続く静かな時間と 青い空が
波によって くしゃくしゃに丸められた車や
アンパンマンの手押し車やお砂場バケツ
そんな かつての生活の破片を包んでいました。
黙り込んでしまった時間が痛くて 目を落とす。
風景は撮れても
足元に見える 生活の息遣いなんか、 写真に撮れない。
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4ヶ月前のTV報道では
ここらへんは 瓦礫ばかりで生きた色の無い世界だった。
ああ、でもね 今は草が生え始め 広い広い草原になっている。
元に戻るのにどれくらいの時間が必要なのか
思うと気が遠くなるけれど
それでも 時間は進んで行ってる。
誰もいない港には 数百のかもめがたむろして,
久しぶりかもしれない車の乗り入れに、
空気を揺るがし、いっせいに飛び立った。
・・・・・やめてよ、怖いよ。
ここは人が造った場所、
あなたたちのものじゃないのに・・・・・
ポンッとカラフルなものが目に飛び込んでくる。
「ねえ、あれ何だろ?」
「沖合いで港のありかを伝えていた灯台ライトだよ」
釣り人のパパさんが教えてくれる。
今は、港内に転がって。
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