感想は★★★★★。
友人にすすめられて読んだが、すごく面白かった。
人間だれでも何かしらコンプレックスをもって生きている。
美であったり、才能であったり、
富であったり、生まれであったり・・・
それらは努力して得られるとは限らないし、
努力しなくても「ふつうに」持ってる人もいる。
そのコンプレックスや、不満感と
どうつきあうかが人生という気がするが、
主人公を含め本書の登場人物は、
それを抽出して過度に膨張させた人々。
そりゃあんた考えすぎだよと、登場人物たちの独白や
手紙にたまにつっこみを入れたくなったが、
ストーリー展開がとにかく面白いので、
一気読みしてしまった。
明日大事な仕事の約束があるから、
もう真夜中すぎだし寝たほうがいいんだろうけど、
これを読みきってしまいたい。
そんなふうに思わせる小説。
世の差別を全部書いてみたかったと
桐野さんはこの小説について言ったらしい。
女性に特におすすめかも。
読む価値あり!の一冊。
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