〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

拾い読み備忘録(157)

2016年08月11日 19時11分14秒 | エッセイ
私は一般読者のために本を書いてやしない。思うに、活字さえ読める者なら、活字になったものを何によらず読む資格があると逆上(のぼせ)あがって異とされぬのは、現在の間違ったデモクラシイにもとづく間違いなのである。奴隷たちが裸にされて売買されるように、真摯な著書が市場に暴(さら)されるのは、私をして言わしめれば、ひとつの不運なのである。だが現在我々の生存しているのがこの間違ったデモクラシイの世であってみれば、決着のところまでおつきあいせねばならぬ羽目なのだ。
「無意識の幻想」D・H・ロレンス 小川和夫訳 南雲堂 1966年
                           富翁
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