ギリシアの哲学者たちの著作の中で、我々に伝えられている最も古い著作の断片は、運命の謎に満ちた気まぐれさを、次の様に述べ立てている。
「総べての物質の根源は無定限である―それらが発生を獲ているその根源から、いや応なしに、それらには破滅が到来するのである。何故ならば、決められた時に、それらは罰を負い、おのれの不信心のために、順次、報復を受けるものだからである」
二千五百年以前に、アナクシマンドロスは、こう考えていたのであり、人類の哲学史の夜明けに、人には、こんな考えが生まれていたのである。そしてこれが、ヨーロッパ哲学思想の生みの親たちのものの中で、時間が我々に保存して呉れた唯一の――前述したように――真の言葉なのである。
「迷宮の哲学」シェストフ著 植野修司訳 雄渾社 1968年
富翁
「総べての物質の根源は無定限である―それらが発生を獲ているその根源から、いや応なしに、それらには破滅が到来するのである。何故ならば、決められた時に、それらは罰を負い、おのれの不信心のために、順次、報復を受けるものだからである」
二千五百年以前に、アナクシマンドロスは、こう考えていたのであり、人類の哲学史の夜明けに、人には、こんな考えが生まれていたのである。そしてこれが、ヨーロッパ哲学思想の生みの親たちのものの中で、時間が我々に保存して呉れた唯一の――前述したように――真の言葉なのである。
「迷宮の哲学」シェストフ著 植野修司訳 雄渾社 1968年
富翁
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