ウィーン滞在二日目の午後、ウィーン美術史美術館(Kunsthistorisches Museum, Wien)
<ウェブサイトはこちら!>に
あてもなくぷらりと入りました。。。
貯蔵品も素晴らしいものが数多く展示されていました。。。
まず建物自体が素晴らしいのも確かです!!!
こちらは1891年開館、ハプスブルク家の領土を中心に生み出された400年間に亘る美術コレクションを貯蔵しています。。。
正式名称は KunstHistorischesMuseumで、KHM(カーハーエム)と呼ばれているそうです。。。
ハプスブルク家の皇帝家族が歴史の中で情熱をかけて収集したコレクションですから、内容もかなり充実しています。。。
”農民画家” と呼ばれたブリューゲルの「バベルの塔」(1563)
↑ レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並んで、西洋絵画の古典として後の世代の画家に大きな影響を与えた
ラファエロの 「ベルヴェデーレの聖母(牧場の聖母)」(1506)
↑ ジュゼッペ・アルチンボルドの奇妙であり絶妙な作品!
マネが「画家の中の画家」と呼んだディエゴ・ベラスケスの 「青いドレスのマルガリータ王女」(1659)
マルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャ は、第6子を出産した直後、21歳の若さで亡くなりました。。。
マルガリータは弟のカルロスとは違ってスペイン・ハプスブルク家とオーストリア・ハプスブルク家との間で幾重にも結ばれてきた
近親結婚の悪影響は見られなかったそうですが、10代のうちから多くの妊娠、出産を繰り返し体が衰弱していたのだそうです。。。
当時、画家には「職人」としての地位しか認められなかったのですが、マルガリータの肖像画を描き続けたベラスケスは、
宮廷装飾の責任者として命じられ、貴族、王の側近としての地位が与えられていたのだそうです。。。
↑ こちらはマリア・テレジアのお気に入りの娘・・・マリア・クリスティーナの肖像画。。。
ただ一人 結婚相手を自ら選ぶことが出来た幸せな娘です。。。こちらの肖像画は本来 このような鮮やかな
色のドレスを好まなかった彼女が、結婚相手のためにわざわざ描かせた赤いドレスを身にまとった時のもの。。。
こちらは黒い喪服に身を包んだ マリア・テレジア。。。
夫のフランツ1世が亡くなった後の15年間は、自らの死まで喪服だけの生活を送ったのだそうです。。。
当時の王室としては異例の恋愛結婚で結ばれた夫の死後は、豪華な衣装と装飾品はすべて女官たちにあげてしまった
のだそうです。。。
美しい華やかな衣装や飾りものは決して自分のためではなく、
それを目にする「相手」のため だったのですね。。。
豪華絢爛な雰囲気がするハプスブルグ家の女性たちの、愛するひとへのそんな心遣いを目の当たりにすると、なんだか素直に
嬉しいですね。。。 ←見習うべき!(笑)