広島最終日。朝早くに海の見える気持ちの良いオフロに行きました。朝6時Openなので私だけかと思いきや、たくさんの方々が。泳げなくてチョット残念。皆様早起きです。近くの神社までお散歩をしてから、ホテルを出発し、一路京都へ向かいました。
お昼過ぎに京都へ到着。
今回、旅のテーマは「体験」なのです。
昨日までとは打って変わって、まずは江戸時代から続く京都の老舗香木専門店の山田松香木店さんへ。「香道」を体験してきました。
華道、茶道をやられている方は多いかと思うのですが「香道」をやられる方、て余りいらっしゃらないですよね。
調べてみますと、華道、茶道と同じ時期に「香道」も発祥したそうなのですが、四季折々に咲くお花を楽しむ華道、毎年新茶の生まれる茶道。「香道」は、数千年前の埋れ木を用いるコトから採取し尽くしてしまえばもうおしまい、となってしまうため、需要が増えても香木が追いつかないコトから、自らポピュラーになる道を選ばなかった、と言われているそうです。
香木がなくならないで欲しい
「香道」がずっと続いて欲しい
と思います。
昨日までとは余りにも違うコトもありますが「香道」出だしから打ちのめされました。
美しい。
日本人、てスゴイなぁ。
何て繊細な感覚なのだろう。
略式ながら、お点前をして頂いたのですが、手の動きひとつひとつのお作法がとても美しいのです。
今回、拝見したお点前は、志野流香道。志野流は、武家(室町時代中期の足利義政の近臣志野宗信が始祖)の発祥なため、武家の流派と言われていおり、公家の流派の御家流香道と二流派を成しています。とお話を聞かせてくださいました。
お道具も、志野流は、武家の流れなので質素な感じで、御家流は、蒔絵を用いたりと煌びやかな感じだそうです。キラキラ好きな私は御家流好みかしら?
こんな感じでした。
「香道」では、香りを「聞く」と表現するのですが、まさにそんな感じでした。「香りを聞く(聞香 もんこう)」てイイ響きです。
全く初めての「香道」。またまたキンチョーしながらお作法を教えて頂きました。(最近ずっとキンチョーしています。)
内容は、聞香体験なので、香りを当てるゲームの様で楽しいモノでした。香道の組香(くみこう、香りの聞き当て)のお席では、お茶席と同じ様に、お道具を運んできて、香炉に炭を入れるところから、全てお点前となる様です。
香木の香りは、香りの性質により大きく6種類に大分類(他に白檀があります。)され、「六国 りっこく」(伽羅 きゃら、羅国 らこく、真南蛮 まなばん、真那賀 まなか、寸門陀羅 すもんだら、佐曽羅 さそら)と呼ばれます。今の東南アジア方面が原産の原木デス。
更に、甘、酸、辛、鹹 かん(塩からい味)、苦の「五味 ごみ」の組み合わせにより区分されます。
1人ずつ香炉をまわしていき3回香りを聞いて、5通りの答えがうまれるのですが、例えば、全部同じと感じればその記号を書き、1番と3番が同じと感じればその記号を書きます。
お隣りの方から香炉を受け取り、香りを聞き、次の方へ。
私は、さっき習ったばかりのお作法が何だかよくわからなくなり、前の方を食い入る様に見てお作法を確認し、自分の番になり違うコトをしてしまう。を3回繰り返した感じでした。
紙に筆ペンで答えを書くのですが、その書き方もステキなのです。本来は、硯を各自渡されて、墨をするコトから始め、筆をとるそうです。
例えば私の答えは、1番と3番が同じと感じたのでその記号を書き、その下に「孤峰の雪」と書きます。5通り全てに記号と言葉があります。
ちなみに他の答えは
「緑樹の林」 全部違うと感じた場合。
「隣家の梅」 1・2が同じと感じた場合
「琴の音」 2・3が同じと感じた場合
「尾花の露」 1・3が同じと感じた場合
そして、お名前を書いて紙を折って渡し、答え合わせ。
とっても微妙な香りの違いなので難しく、私は全く自信がなかったのですが2問正解でした。全問正解の方もいらっしゃってすごいです。
香道を進行して下さる方の手の動きの美しさの中で、お道具を出す時のヒモがお花の形に結ばれていたのです!
ひと月ごと、朝顔や、菊や、桜やetc12種類の結び方があり、結ぶのは大変だと思うのですが、解く時はスルッと解ける結び方なのです。
美しくお道具を出し、香炉を整えetc美しい動き、私も進行出来る様になりたい!と思ってしまいました。お道具も欲しいなぁ。。。何でもやってみたくなってしまいます。
非日常な、この静かなゆったりとしたお時間、日本人の繊細な素晴らしさを改めて感じられました。。
お庭のお写真です。
東京でも「香道」出来るそうです。
日本橋島屋 香の調べ
2015年3月3日半蔵門オフィスオープン!(ショールーム・聞香サロン併設)
皆様も美しい「香道」機会があれば是非体験してみて下さいませ。
山田松香木さん、大変お世話になりました。ありがとうございます。