ちょっとドライブに行こう。
久々に大家さん(妻)から声がかかる。
幸せが逃げないように小さめな声で
明るく『はい!』と答える俺
『耕心館』という東京瑞穂町の社会教育施設だが、歴史ある豪農の屋敷を
レストランとして保存している。
バブルのころは『とうすけ』というワインのちょとこだわりのあるレストランだった。
なかなかの結構な屋敷で、全盛期の我が家を想い出す。(ほんとだよ)
調度品も建物に見合った材質・デザインのものを使っている。
天窓にも、氷結したような模様のガラスが使われおしゃれ。
二階に上がると、ギャラリーやミニコンサートによさそうなホールに成っている。
昔は蚕を飼っていた屋根裏部屋で立派な梁がむき出しになっている。
そのほか和・洋の個室もある。
メニューの品数は多いと思われないが、写真のビーフシチュウは良かった。
サラダ、パン、アイスクリームがついて1000円は安いと思う。
蔵の中にはお雛様や女の子の着物で作った飾り物があった。
なつかしいような、暖かいような、もの哀しいような不思議な空間だった。
皆、どうしているだろう。(現世と来世にいる持ち主とご子孫)
大きなケヤキや、醤油造りの名残の甕、脱穀機等が歴史を物語る。
蔵の前の亀には、ひさしから垂れる雨だれに穿たれた穴があり
時が過ぎ去ったことの語り部となっている。
食事に行っただけなのだが、大きな旅をした満足感があった。
大家さん(妻)が喜んだからかも知れない。
写真を見てくださってありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
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近頃の雑誌でも近代的な建物より、こういったレトロな雰囲気の中に新鮮なテイストを加味した様な場所がお洒落スポットとして取り上げられる事が多いですよね。
逆に考えれば、若者達が新し物好きでいられる甲斐性を失ったとも言えるかもしれませんが・・・
僕が古い物に惹かれるのは経験したこともない世界や時代を本や映画で見て、勝手にノスタルジーに浸っている感じが大きいのかもと最近思っています。
今の都会の人は車をほしがらないと聞きます。
昼飯抜いて水飲んで車買おうとした若いころが懐かしい。
世代によってどうしても欲しいと思うものは違うようですね。
靴や財布に10万円以上かける価値観は分からんでもないですが、本来の用途を知らずに『所有』する喜びに浸ってる人も見受けます。
茶の湯の道具や日本刀等も『用の美』というか、機能美に
裏打ちされて魂があり価値があるので、高いワークブーツ
を履く人はそれらの価値にも目を向けてくださればと思います。
話が脱線ですね。
被造物であれ、美しい景色であれ心が帰る場所のあることは
幸せなことですよね。