ムービーカメラ

先週初め、嫁が突然言い出した。
「デジカメの動画撮影ってどうやるの？」
面倒なことではないが手ぶれや画像が若干荒いことを伝えると共に撮影対象を訊いてみた。
「土曜日に保育園のお楽しみ会なんだけど．．．。」
『お楽しみ会』と訊いて何故母親共のくだらん茶話会にそんなものが必要なのか訊いてみるとそうではなくちび共の昔で言う『学芸会』の事らしい。ちょっと私のデジカメでは動画対象となる部屋がでかすぎてあまり使えない事をいうと嫁がムービーが欲しいと言い出した。

私はあまりムービーには興味が無く、今まで店頭で冷やかしで見ることはあっても購入することは無かった。３年前見たときはデジタルにはなっていたがＤＶというカセットテープ。その後、ＤＶＤが出てハイビジョン撮影が可能となりハードディスクとなった。そろそろ買い時かと昨年の春に見に行くとハイビジョンはＤＶ。ハードディスク保存は現在でも出ていない。



あまり気は進まないが行きつけのカメラ屋で情報を集める。現在ハイビジョン撮影が出来るカメラはＤＶＤとＳＤカードのみらしい。ここまで来れば購入も良いかと考えたが、意外な落とし穴があった。

ハイビジョン撮影には膨大な記録データを要するためその保存にはブルーレイディスクが必要となる。しかし、ムービーにそれだけの機能は現時点では搭載出来ないため、情報を圧縮してＳＤカードやＤＶＤに保存する。

ここで問題が生じる。この保存データはＳＤカードの場合従来の規格とは違うＳＤＨＣ規格となる。これはバックアップすることが難しい。確かにＰＣでＨＤＤ上に保存することは可能であるが、カセットやＤＶＤにハイビジョンのままで保存し、第３者に渡すことが出来ない。正しくは出来ないことはないのだが現行でＳＤカードに圧縮されたデータを解凍し映像化出来るメディアが極めて少ないのだ。そのメディアは代表的な物でプレステ３となる。その点が一番の難点である。

ちなみにパソコン上に保存出来るのだから見れるのではという疑問が生じた。そこでメーカーのお客様相談室に電話をしてみたところ、プレビューで見ることは出来るがハイビジョンではやはり見れないとのことであった。それでは多くのユーザーの不満があるのではと訊いてみるとかなりそういった苦情が出ているとのことであった。しかし、ハイビジョンでの映像はそれでもかなりの定評もあるらしく今のところ販売台数においては主力機との事であった。ちなみにＳＤＨＣは世界統一規格のため大昔ＳＯＮＹや東芝の出したβ（べーた）のようなマニアうけの悲惨な末路を辿る可能性は非常に薄く、世間にブルーレイディスクが普及してくれば良い買い物になるようだ。

しかし、このブルーレイ、次世代規格は銘打っていても調べてみるとＰＣのドライブとしてはまだまだ高価で外付で６桁の価格であった。家庭用ハードは現在はＤＶＤが主流である。そういう意味でもムービーのメディアは現在が過渡期らしい。購入しても良い時期なのかも知れないが悩ましいところである。