Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

真夜中の弥次さん喜多さん

2005-11-13 23:13:06 | 映画
お伊勢を目指せ!時代劇の常識をブチ破る奇想天外な冒険!
ディープに愛し合う、ワイルドで男らしい弥次さん(長瀬智也)とヤク中の喜多さん(中村七之助)は“リヤル(現実)”を探してお伊勢さまを目指す“てめぇ探しの旅”に出発。しかし、行く手には笑いをとらないと通れない関所、歌い踊る主人のいる茶屋、アーサー王のとろろ汁屋など奇天烈な関門が・・・。果たして二人の旅はどこにたどり着くのだろうか!?

以上 Amazon.co.jp レビューより抜粋



朝日新聞夕刊連載中『地球防衛家の人々』の作者しりあがり寿原作の漫画の映画化作品である。
この漫画家、1コマ・4コマ漫画はシュールで笑えるのだが、長編ものははっきり言ってつまらない。以前この『真夜中の弥次さん喜多さん』も読んではみたがご多分に漏れなかった。

それでも先週末DVDを借りてきた。主演の二人がアイドルと歌舞伎役者のため、ストーリーが明快でドラマ性があるのではと思ったからである。

結果、124分があっという間だった。一場面一場面がいちいち笑える。まるで延々と展開するしりあがり寿独特の4コマ漫画を見せられている気分だった。時代劇にもかかわらず弥次さんがいちいち口にする「さんでー・まんでー・てやんでぃ!」の台詞が、また突然登場するハーレーダビッドソンやアーサー王がしりあがり寿の漫画に漂うシュール(不条理さ)を醸しだし、それが笑えるのだ。特にアーサー王(中村勘三郎)のとろろ汁屋の場面では嫁も気持ちが悪いといいながらも笑い転げていた。
気分的にはデビッド・フィンチャーのファイトクラブを見終わった後の満足感だった。日本映画にしてはかなりのレベルではないかと思う。


【アーサー王役の中村勘三郎・頭にかぶった新聞紙で折ったカブトがなかなかいい】

しかし、Amazon.co.jpのレビューは「つまらない」「期待はずれ」の酷評が大部分であった。基本的なことだがこの手の作品はストーリーを追っていったらさっぱりわからなくなる。まして原作の『東海道中膝栗毛』のもじりだと考えたらこのように悲惨な結果になるのは明白である。

見終わった後チェックしたネットオークションで送料込み1,500円即決でこのDVDが出品されているにもかかわらず、入札がないのには驚いた(即決で落札してしまった)。

話の終わり方から見てまだ続編が作れそうである。単館ロードショーでかまわないので是非続編を期待したい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿