Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

越境

2008-08-27 22:00:05 | 
先週末金曜日、またもや帰郷となった。雨の降る夕刻、諸事情でいつも利用する東北道のインターより100km手前の那須インターを下りて、国道4号線を走る。思えば学生の頃は金はなかったが時間だけはあった。そのためこの国道4号をバイクで延々と走って帰京したものだ。


【国道4号 栃木・福島県境】

しかし、帰郷でこの国道4号伝いに県境を越えた記憶は何故かない。原因を色々考えてみて納得した。実家へ帰る際、急ぎの場合は高速道路。そうでない場合は新潟を経由したり日光から奥会津、あるいは茨城から海沿いを通ったりと多岐にわたっていた。

初めて福島へ帰ったときのことを思い出してみた。バイクを手に入れて初めての夏、サークルの連中が福島の奥只見にある大学のセミナーハウスに集まっていた。当然皆は不便な只見線(これが1日3本しかない単線)経由で向かったが足のある私は初の宿泊を伴うロングツーリングに向かった。

10:00、国分寺のアパートを出発する。当時あまり東京の地理が良くわかっていなかったため何故か都心を経由し高円寺から環七、そして国道4号を乗り継ぎ延々と北上した。猛暑で大変だった記憶がある。

宇都宮から国道121号に入り五十里湖で16:00遅めの昼食を取った。その後今思えば全くの無謀な話だが夕暮れ迫る17:00過ぎに栃木県栗山村と福島県(奥会津)舘岩村(現南会津町)を結ぶ安ヶ森林道に入った。全くの初めての林道走行に興奮しながらも無事峠を越え日没間際に国道352号に出たときはホッとしたものだ。その後国道401・289号、そして何を思ったのか真っ暗闇の廃れた松坂峠を抜け目的地に20:00過ぎに着いたのであった。後で聞いたがこの松坂峠は地元の人も夜に通ることはないらしい。

しかし、このツーリングでバイクというものの扱い方にいささか自信がつき後々手放せないアイテムになったのである。初のロングツーリングの思い出である。