しおんの日記

愛犬しおん(ミニチュアダックスフント)の成長記を中心としたblogです。
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「子どもが減って何が悪いか!」赤川学

2005-05-27 23:52:52 | books
先日、2004年の出生率が1.28と最低を更新したと報じられました。36歳独身、もちろん子なしの私にもその責任の一端があるような気がするのですが、常々「そもそも日本は人多すぎじゃないのか?」とも思っておりました。その理論武装のために、という訳でもないのですが、この本を手に取ってみました。

まず、国の少子化対策として取り上げられている「男女共同参画社会の実現」や「女性就業率向上」は、統計的に根拠がないことが書かれています(男女共同参画が無意味とは言ってない)。これはまさに、統計・調査数値のマジックだったりするのですが、興味深いです。
その上で、少子化は止まりようがなく、日本の制度を少子化に合わせるべきだと論じています。つまり、少子化によって行き詰まるであろう年金や医療、介護の制度を設計し直せ、と言うことです。

まったくその通りだと同感です。破綻しかかっているような制度を何とかしよう、とするところに無理があるんですよね。そもそも、年金制度に限らず、社会的な生活全般が「両親に子ども二人」のような家庭を“モデル”にして作られていると思うのです。自治体が行う補助や扶助、企業の手当て(家族手当とかね)などもそんな側面があって、そのモデルからちょっと外れている人は得られるものがぐっと少なくなってしまうのですよ。

確かに、制度や仕組み、サービスを決める時にはある程度の利用者像が必要なのですが、そもそもバッファを持たせておいたり、条件が違ってきたら変えていくような柔軟性がなくちゃダメですね。

しかし、それにしても出生率が1.28ですよ。人口の維持には、2.07が必要です。ごく簡単に考えれば、たいていの家庭は子どもが二人で、たまに三人いるような状況にならないと人口は減るわけです。
・・・ちょっとありえないかなあ。周囲を見ても、二人以上子どもがいる人はあまり見かけませんよ。

とは言え、自分の知ってる範囲では、ある属性の方々はきちんと子どもを作るケースが少なくありません。それは、地方の役所勤めの方、某大手電話会社の女性社員の方々です。
この辺りが、少子化対策のキーになるんじゃないでしょうか。共通していることは、将来への不安が少ないこと、ある程度の収入が保証されていること、そして、比較的時間に余裕があること、かなあ(笑)

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2 コメント

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少子化対策 (JEFF)
2005-05-28 00:34:34
公明党が昔「三人目から200万円支給」とか言ってましたが、子供一人当たりに1,000万くらい補助金出せば解決すると思います。

極論ですけど、少子化に対してい何も手を打ってないのはダメだと思います。

ラグビーチーム組めなくなる。

少子化って、子供の価値観狭めますよねー。
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→JEFFさん (daiten)
2005-05-28 11:09:23
その「子ども手当て」についても、この本で論じられているんだけど、たとえばフランスはGDPの2.2%を家族給付制度に使っているのに、出生率の上昇効果は0.185にしかなってないって。また、仮に日本の出生率を手当てだけで1.34から2.08まで上げようとすると、年間366万円だって。財政上、ありえない数字だけどね。



結局、第三次産業中心の“安全で”、“楽な”社会になったから少子化が進むんじゃないかな。マンボウだっけ、成長する数が少ないから、卵をたくさん産むじゃない(笑)



ただ、少子化が子どもの価値観を狭めるのは同感ですね。最近の小学生に媚びたようなマーケットを見ると、ぞっとします。
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