青空ーすべてはバランス

紙おむつのコマーシャルは大人用が多い?

○TVコマーシャル

最近、テレビを見ていると、紙おむつのCMが多いので、ため息が出る。あぁ またか・・・。昔は赤ちゃんが出てたのに。今じゃ大人が主役だ!こんな時代が来るとは!なんか見てられないんだよね。
でも、最近スーパーや公共施設のトイレに大人用紙おむつが捨てられているという話を聞く。汚れた紙おむつを持って帰ると臭いのかな?そのうち「紙おむつ専用ゴミ箱」でもできるのかな?少子高齢化の現実を毎日のTVコマーシャルの中でまざまざと見せつけられています。

○どんだけ生産されているの?

日本衛生材料工業連合会の調べによると、2015年1月から12月までの年間生産量は、大人用紙おむつ69億9、210万2000枚(テープ型含むパンツタイプ14億3、358万8千枚、フラット型1億4、258万枚、パッド型その他54億1、593万4千枚)、乳幼児用紙おむつ147億6,756万1千枚(テープ型83億6、808万2千枚、パンツ型63億9、947万9千枚)。ちなみに、2003年では、大人用紙おむつ29億9、600万枚、乳幼児用紙おむつ67億2、100万枚だったから、大人用と乳幼児用ともに2倍以上となっています。大人用紙おむつが乳幼児用紙おむつの生産量を抜いたか?と思って調べてみたけど、なんと、乳幼児用の生産量もかなり増加していることがわかりました。

○えっ!少子化なのに?乳幼児用紙おむつの生産量が急上昇?

少子化なのに何故乳幼児用紙おむつの生産量がこんなに増加しているかというと、日本の高い品質を誇る紙おむつが人気なのです。中国を中心とした東アジア地域、インドを中心とした東南アジア地域、さらに中東、アフリカなど広範囲な地域への輸出増があるようです。この輸出の増加分を差し引けば、大人用紙おむつの生産量がいかに多いかが分かるのですが、統計資料が探せませんでした。

さらに今後の動向を予測すると、このアジア地域でも高齢化がもうすぐ訪れるということなので、乳幼児用紙おむつとともに大人用紙おむつも輸出増が見込まれています。もうすぐ完全に大人用紙おむつの生産が乳幼児用を追い越すことが明白です。しばらく、この業界は安泰じゃないですか?株価が気になりますね。

○紙おむつの歴史はどうなってんの?

1977年(昭和52年)、アメリカから乳幼児用紙おむつが輸入・発売される。腰の部分2ヵ所をテープで止めるだけで、おむつカバーとおむつの両方を兼ねてしまう、テープ型という新しい形でした。それから4年後、1981年(昭和56年)国産のテープ型紙おむつも発売されます。働く女性の数は1975年(昭和50年)は1,170万人に、1980年(昭和55年)には1,350万人と増加していき、お母さんたちに「家事労働時間を減らせるもの」としてテープ型の紙おむつは大いに注目されました。
1984年には、画期的な新製品、高い吸水性と保水性が特徴の高分子吸水材が紙おむつに採用されました。高分子吸水材は、高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、略してSAP) と呼ばれ、1974年(昭和49年)に米国で開発されました。ほんどがポリアクリル酸塩で、白色~淡黄色の無臭の粉末のようです。
1990年(平成2年)年代に入るとそれまでのテープ型やフラット型に、新しくパンツ型が登場します。下着のパンツのように立ったままはかせることができ、テープ型のようにかさばらないのが特長です。

1983年(昭和58年)に大人用では初のテープ型大人用紙おむつが発売されました。乳幼児用と同様の構造で、腰部の左右のテープを止めるだけで、おむつカバーなしで使用することができます。テープ型紙おむつは、在宅のおむつ需要者にも使用されるようになりました。
続いて1984年(昭和59年)に高分子吸水材を使用した製品が開発されました。これによって、排尿量が多い大人でも1回の排尿を1枚の紙で吸収できるようになりました。
1994年(平成6年)大人用紙おむつにパンツ型が登場。 

ーーーなんだぁ!大人用は乳幼児用とともに歩んできたんだ!ーーー(独り言・・・紙おむつの化学物質はどうなのだろう?赤ちゃんの敏感肌は大丈夫かな?)

○ゴミとしての紙おむつはどうなるの?

生産量が飛躍的に増加してきているということは、紙おむつのゴミも飛躍的に増加してるということだよね。
ユニ・チャーム株式会社は使用済み紙おむつのパルプを再生し資源化する技術を開発しました。この技術の環境影響評価結果を第26回廃棄物資源循環学会(2015年9月2日~4日)にて発表。また、この技術により得られたパルプの感染安全性の検証をし、その検証結果を第64回日本感染症学会東日本地方学術集会(2015年10月21日~23日)にて発表しました。ーーーこんなニュースがありました。
資源として再利用できるようがんばっているんですね。 
さらに、ユニ・チャームのサイトで次のような記事が掲載されていました。「
大人用紙おむつの生産量は、2014年現在で重さ30万トン、50億枚※1にのぼり、この10年間で1.6倍に伸長しています。高齢者人口の増加を背景に、今後も生産量の増加が見込まれます。また、使用済み紙おむつのほとんどは焼却処理されています。焼却を減らすことが環境負荷を低減し、更に再利用をすることで資源を有効活用することができます。一方で、再利用すると、排泄物に含まれる菌がリサイクルした製品に含まれる恐れがあります。これに対して、当社では新たな技術としてオゾン処理方法(使用済み紙おむつのパルプをバージンパルプ※2と同等の品質にする方法)を開発し、この処理を行った場合の環境負荷低減効果(温室効果ガス削減効果)と、資材の安全性(衛生安全性)評価を行いました。」

○医療費控除できるの?

医療費控除は、所得税の一部が還付される制度です。医療費の合計が年間で10万円、または所得金額の5%を超えた場合、申告すると税金の一部が戻ってきますよね。この医療費には、医師が必要と認めた紙おむつ、失禁用尿取りパッドなどの購入費も認められるようですよ(※)。 また医療費控除は、納税者が対象となります。領収書は必ず保管しましょう。
※傷病によりおおむね6ヶ月以上寝たきりで医師の治療を受け、おむつを使う必要があると認められた場合に限ります。な~んだーーーーー!

○思い出した!

昔、「紙おむつ使っていると、なかなかおむつばなれできないわよ。」と、よく言われていたのを思い出しました。赤ちゃんにとって、気持ち悪い感覚が大切で、おしっこしてもあまり気にならない吸水性の良い紙おむつは「あまり良くないわよ。」ということも言われてましたね。そんな時代もありましたねぇ!



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