ワニなつノート

「子どものオーダー」 メモ(その3)


「子どものオーダー」 メモ(その3)

《オーダーと就学相談会》



生まれた瞬間から、赤ちゃんは自分の肺で呼吸をしなければならない。

命の世界は、生まれた瞬間から「息をしろ」と赤ちゃんにオーダーする。
赤ちゃんも文字通り必死で「酸素がほしい」とオーダーする。

命の世界のオーダーと、ひとつの小さな命のオーダーは、一致する。
そこで赤ちゃんの身体がオーダーに応えられないとき、呼吸器などで補う。

母親はおっぱいを飲んでほしいとオーダーする。
赤ちゃんもおっぱいをちょうだいとオーダーする。
そこでもオーダーは一致する。
でも、母親がオーダーに応えられないときがあり、赤ちゃんがオーダーに応えられないときがある。

食べて、というオーダー。
いやだ、というオーダー。
泣かないで、というオーダー。
泣きたい、というオーダー。
眠って、というオーダー。
抱っこして、というオーダー。
お互いのオーダーは、いつも絡み合う。

そのお互いに「向かい合う」時間の流れの中で、お互いを知っていく。
お互いの「向き合い方」がうまれ、
お互いに、自分の「オーダー」を自覚したり、
相手の「オーダー」を意識したりしていくのだろう。


「就学相談いろはカルタ」を思い出す。

【む】《向かい合うものに応じて育つもの》


子どもの「自己認識」と「世界認識」(自己と世界の関係についての認識)は、その子の「能力」が自然と生み出すものというよりは、
取り巻く環境がその子にうながすものだとおもう。

あなたは、どういう「子ども」であるか。
世界は、あなたを、どういう「子ども」だと見なしているか。
この世界はあなたを、かけがえのない大切な子どもと、思っているか。


その子が、何を「どう感じるか」は、何を「どう知っているか」と、切っても切れない関係にある。

だから、「どう知っているか」を変えないかぎり、「どう感じるか」は変えられない。

たとえば、「子どもの自尊感情」の感情をかたるとき、ひとりの子どもの「こころの内面」だけを問題にするのはちょっと違う。

この社会で、「大事にされる子ども」と「大事にされない子ども」を、みんなが「どう知っているか」を抜きに、個人のこころの問題だけでは語れない。
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