一人ディズニー見聞録

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ディズニー・オン・クラシック 日本人シンガーの魅力 2021-2022

2022-06-21 07:25:00 | コンサート
「え、ディズニー・オン・クラシックて最初から日本人シンガーじゃないの!?」。そう思った人もいるはずだ。


昨年5月から永峰大輔さんの指揮、オーケストラジャパンの演奏、二期会メンバーの歌唱、そしてささきフランチェスコさんのナビゲーションで行われきたディズニー・オン・クラシック。3回の全国ツアー並びにジルベスター・コンサートを全て観てきたが、昨日でその体制が終わり、次回の秋公演からは、3年ぶりに外国人の指揮者とシンガーたちの編成になる。


これが本来のディズニー・オンクラシックであり、それの未経験者である自分にとっては楽しみだ。しかし、オンクラ初体験が日本人シンガーであったため、外国人シンガーの秋公演は、どんな風に感じるかが分からないため、少し身構えている(それでもチケットは購入済み)。


日本人と外国人のシンガーには、共に良いところがあるため比較してはならないが、それでも昨年からの日本人シンガーの全国ツアーを通して、彼らの魅力をいくつか発見した。その中から2つ紹介しよう。


1つ目は、ディズニーソングを日本語で唄ってくれることだ。日本人が唄っているのだから当たり前のことだが、日本人のほとんどのディズニーファンは、子どもの頃から日本語のディズニー映画と音楽で育っていると思う。その影響で、大人になった時も日本語版で多くの人が作品を楽しむと考えられる。


つまり、日本語で唄われたディズニーソングのほうが英語版と比べ、より楽しめるのだ。例えば、今年のツアーで演奏された『秘密のブルーノ』。この曲を英語で唄われると、非母国語を8人の異なるパートを聞き分ける、またはスクリーン上の日本語字幕を読むという至難の業を観客はすることになるため、曲の世界観を理解して楽しむのはとても大変だ。しかし、日本語で唄われれば、母国語のためすぐに『秘密のブルーノ』の世界観が分かり、楽しみやすくなるだろう。


また楽しめることに加えて、感動もしやすくなるのだ。日本語のほうが、歌詞がすんなりと頭に入るため、その曲の世界観が鮮明なものとなり、感動しやすくなると思う。昨年の秋ツアーで今井実希さんと本田都さんが唄う『リメンバー・ミー(リユニオン)』は、その良い例だ。この曲はとても良い歌詞であるため、曲の世界観の鮮明度が増す日本語のほうが、英語版よりも感動した。


さらに、日本語で唄われることで、今ツアーで鹿野浩史さんが唄った『ユア・ハート・ウィル・リード・ユー・ホーム』のように、英語の歌詞しかない曲が日本語で唄われるという貴重な体験をファンはできるのだ。この演出は、日本人シンガーが唄うことでしか出来ないことだ。


日本人シンガーは日本語で唄うため、英語版以上の喜びと感動を与え、日本語オリジナル曲を唄うという貴重な体験をさせてくれるのだ。


2つ目は、観客との一体感が生まれやすいことだ。音楽コンサートで最も大切なことは、演者と観客との間に一体感が生まれることだ。これがないと、コンサートそのものが楽しかったり、感動的なものにならず、逆に一体感があれば演者が並のパフォーマンスをしても(そういう人はいないと思うが)、喜びや感動が生み出されるものだ。


一体感を生み出す代表例と言えば、今ツアーで菅原洋平さんが唄った『フレンド・ライク・ミー』だ。もし、外国人シンガーがこの曲を唄えば、外国人特有の超ハイテンションで唄うことになり、観客は圧倒されながらも盛り上がるだろう。しかし、そういうテンションに慣れていない日本人ファンが、外国人のテンションとパフォーマンスについていけるかと聞かれれば、多分難しいと思う。そうなると、演者と観客との一体感は生まれにくくなると思う。


しかし、同じ顔をして同じ言語を話す日本人がパフォーマンスをすると、当然ながら一体感が生まれやすくなるのだ。それにより、コンサートは盛り上がって喜びと感動の嵐を巻き起こすのだ。実際に今ツアーの『フレンド・ライク・ミー』は、曲終了後に菅原さんが観客席から立つように指示を出すと、毎回全員立ち上がったのだ。そして、曲が再び始まると観客の皆さんは、今日イチ楽しそうな表情で手拍子をしていた。


これほどにないまでの最高の一体感を生み出せたのは、日本人シンガーにしか出来ないことだ。


今年の秋ツアーは、3年ぶりの外国人指揮者とシンガーになるが、来年以降のツアーは出来ればもう一度日本人キャストで聞いてみたい。もし菅原ジーニー(菅原さんはジーニーを演じた)に3つの願いを叶えてもらえるなら、来年の全国ツアーはこんな風にしてもらいたい。


<「来年以降のディズニー・オン・クラシック全国ツアープラン」へ続く>



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