侍道2P ~最終話~

2013年06月09日 | 侍道2P
さよを取り戻して、数日後……



団八:「どうしてもいくのかい?」



団八:「俺としてはここに残って欲しいんだがな」



舞風:「団八。世の中には一つのところにとどまることの出来ない風のような男がいるものですよ」

ピンク影:「いや、お前ら。大事なこと忘れてない?俺、忍者だから。
      任務が終わったら帰るからさ。次の任務もあるし」



舞風:「この天原を覆っていた闇はすべて、この変態が取り除いてくれました。
    あとはこの地に生きる、私達の問題です」



団八:「そうだな」

ピンク影:「だからね?このエンディングの雰囲気に酔ってるとこ悪いんだけど、
      私、忍者だから。また任務があれば戻ってくるし。
      いや、もう、いいわ。いくわ」









天原を去る影二つ……

一つはピンク影。

そしてもう一つは



ピンク影:「え?いつ忍術を教えてくれるのかって?」



ピンク影:「いやいや、私は教えないよ?え?じゃあ、どうするのって?」



ピンク影:「この日本のどこかに『国立半蔵学院』という忍者学校があってだな……」

ピンク影:「いや、たしかに胸に肉まんがぎっしり詰まってないと入れないんだけど……。
      大丈夫だって、お前もそれくらいにはなれるって!
      いや、違うから。エロゲーじゃないから!ギリギリセーフだから!」








そして、数年の月日が流れた……


忍びの里。

さよ:「ししょー。お呼びとのことでやってまいりましたが、新しい任務でしょうか?」



ししょー:「近い、近い、近い!お前ら親子はなんで、そう近くに立つんだよ!!」



さよ:「父上からはししょーと話をする場合は、
    よく聞こえるように近くに立つようにと言われておりますので」



ししょー:「いや、物には限度ってものがあるだろ」

さよ:「ところで、ししょー。顔が赤いですが、どうかなさったのですか?」

ししょー:「いや!?別に!?若い娘に近くに寄られたからって、別にどうってことないし!?」

さよ:「は、はぁ……」

ししょー:「あ、新しい任務を与える!」

ししょー:(くっそー、あのちびっ子が、こんな綺麗な娘に育つとは……)

さよ:「はい!」



拝啓、父上。

私は今、新しい任務のため、天原に戻っています。

ししょーからは天原にはびこる悪を退治しろとの命令を受けました。

この街で今、父上がかつて倒した三馬鹿の血を受け継いだ、

新しい三馬鹿達が悪さをしているのだそうです。



でも、これはししょーではなく父上が私に与えてくれた任務だと思っています。



きっと父上が、私が育ったこの街を、父上と出会ったこの街を守れと言っているのだと。



天原に戻ったとき、昔のことをたくさん思い出しました。

子供の頃。夢中で覚えた写本。



あの時は意味がわからなくて、ただ字を真似ていただけでした。



大人になってその意味が、素魔の恐ろしさが分かったときはとても怖かった。



でも、今は平気です。



父上は私に子供の頃から、この恐怖と戦う術を教えてくれていたから。



私はこの天原で悪とそして自分自身と戦っていきます。



父上から受け継いだ技と



この仮面で……



女:「助けてくれて、ありがとう。
   あの、よかったらお名前を?」

さよ:「私は……」

仮面の忍者 ピンク影2世!

女:「あ、あの。あなた、ピンクの要素、ゼロなんですけど……」




おしまい。






おわったー!
この最後の女キャラは本当にさよが大人になった姿(大人さよ)です。
侍道2にはなかったんですが、侍道2ポータブルには隠しキャラとして登場しています。
侍道4にもDLCとして登場してます。
侍道は1も3も4も必ず他の勢力と共闘する大団円エンドがあるんですが、
この2だけが唯一、大団円エンドがありません。必ず他の勢力が壊滅してしまいます。
そのため、一番いいエンドがこのさよと共に天原を去る「侍フォーエバー」エンドと言われています。

今回、一番、きつかったのが画面のキャプチャーでした。
PSPの画像は本当にキャプしにくい。とにかく乱れる。
出来れば次回は、PSP以外のゲームで日記を作ろうと思います。
あとそろそろ主人公のタイプもほぼ似たり寄ったりなので、
思い切って女主人公とか、関西弁キャラとか路線を変えたものもやってみたいなぁとか思ってみたり。

リアルが仕事、仕事でなんと6月まで引っ張ってしまいました。
すぐ終わるだろうと思ってネタ帳に起こしていなかったので、いろいろとネタが飛んでしまったりと、
苦しいところもありました。
でも、自分のペースでやればいいよーと暖かい声援を下さった皆様、本当にありがとうございました。
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侍道2P ~その16~

2013年06月08日 | 侍道2P


奉行所の奥に鬼はいた。



武藤:「ピンク影。必ず来ると思っていたぞ」

ピンク影:「おい、さよを返してもらおうか」



武藤:「そんなにあの娘を助けたいか」



武藤:「悪を滅ぼすためならば、鬼にあいては鬼を斬り、仏にあいては仏を斬る」

ピンク影:「さよを助けたいということもあるが、俺はお前のその腐った正義に幻滅したんだよ。
      子供を一人さらうのに、わざわざ、私がいないときに仕掛けてくるとはな」



武藤:「所詮、貴様とはわかりあえん宿命なのだ」

ピンク影:「御託はいい。はじめようぜ」



武藤:「いくぞ」



武藤:「おらぁ!!」



ピンク影:「あまいわ!」

武藤:「馬鹿な!この間とは動きが違う!!」

ピンク影:「当たり前だ。これが忍者の」



ピンク影:「本気だ!」

武藤:「ぐはぁ!」





武藤:「なぜだ。いったい、あの娘のなにがお前にそのような力を与えるのだ」

ピンク影:「いや、なに言ってんの?これが俺の実力だよ?」

武藤:「いや、娘のためとかそういうことにしておいてくれよ。
    もうちょっとドラマチックな展開を考えろよ。」

ピンク影:「ま、お前と俺の正義の差ってところだな」



武藤:「なにっ!?」

ピンク影:「お前達は自分達の正義を他人に押し付けようとする。
      国を守るという自分達の正義のために、あの娘に死を押し付けたのだ」

武藤:「お前の正義とは……なんだ……?」

ピンク影:「正義とは押し付けるものではない。自らが貫くものだ。
      俺はさよを守るという正義を貫いている。
      国を守る、民を守るというお前らの正義が理解できないわけではない。
      あの娘にお前達の正義を押し付けるような真似をしなければ、
      私はなにもしなかったさ」



武藤:「がくっ……」



ピンク影:「ごちそうさまでした。いや、違う。安らかに眠れ」

武藤:(最後までしまらないやつ……)



牢獄の奥に、さよはいた。



ピンク影:「さよ。待たせたな」

さよ:「!?」



ピンク影:「さぁ、帰るぞ」



ピンク影:「さて、天風に戻ったら飯食って、字の勉強でもするか」

さよは嬉しそうに頷いた。



奉行:「野良犬風情が後先も考えずに噛み付いてきおったか」

ピンク影:「?」



奉行:「この娘を助けてどうする?」



奉行:「素魔が広がれば、この国に間違いなく災いを振りまく。
    貴様がこの娘を守り続けるというのか?
    この娘が生きている限り、その危険がなくなることはない。
    人間は歳をとる。貴様は老体となっても、この娘を守り続ける覚悟があるというのか?
    貴様のやったことは自己満足にすぎん」



ピンク影:「いや、そんなこと考えてないけど?」

奉行:「はぁ!?」

ピンク影:「お前らはこの娘が抱えている素魔という悪魔が広がらないために、
      この娘を殺そうとしているが、俺は違う。別の道をいく」

奉行:「別の道?」

ピンク影:「この娘が自分の抱えている秘密に押しつぶされない。
      素魔を目覚めさせることのない優しい娘に育ててみせる。。
      そして、お前は私がこの娘を守り続けることが出来るかと言ったな?
      私はこの娘を守るつもりはない。
      私に守られなくても生きてける、強い娘に育ててみせる」



奉行:「なるほど……貴様ならそれができるかもしれんな」



奉行:「だが、私はそのような博打を打つわけにはいかん。
    追撃の手は緩めぬぞ?」

ピンク影:「上等だ」



そういうと奉行は去っていった。



次回、最終話。
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侍道2P ~その15~

2013年06月07日 | 侍道2P


天風に戻ってきたピンク影。



舞風:「ああっ!よくお戻りになりました」

ピンク影:「おい、さよは無事か!?」

団八:「そ、それが……」





ピンク影:「くそ!一足、遅かったか」



ピンク影:「団八では手に負えなかったか。しかし、武藤め。
      あれだけ正義とか言っておきながら、私の留守を狙ってくるとは、
      見損なったぜ」



団八:「あの鬼に捕まったということは、さよはもう……」



舞風:「そんなっ!」



ピンク影:(あの野郎。さよになにかしたら殺す。なにもしてなくても殺す)



ピンク影:「なんだ?手紙?」



おにぎりをおなかいっぱいたべさせてくれるというので
べにやさんのこどもになります
しんぱいしないでください



おまつりたのしかたです
いろいろとありがとう

ピンク影:「俺よりもおにぎりを選んだ……だと……?」

団八:「ちげーよ!お前、さすがに空気読めよ!!」



舞風:「私達に心配をさせないように、このような手紙を……。
    そしてこの手紙を書いているときにあの同心が現れて、さよを……」

ピンク影:「ちょっと奉行所、行ってくるわ」





ピンク影:「勘違いするな。俺は奉行所に今週号のジャンプを買いに行くだけだ。
      さよを取り返すのは、そのついでだ」

団八:「かっこつけてるつもりなんだろうけど、恐ろしいくらいに時代と会話にあってないぞ。
    奉行所にジャンプは置いてねーよ」



舞風:「きっとご無事で」



ピンク影:「うるせー!今はてめーにかまってる暇はねーんだよ!!」

……………………
…………………
………………
……………
…………
………
……


奉行所は突然の来訪者に驚いていた。





ピンク影:「いいから武藤さん出してくださいよ。私、ファンなんです。サイン欲しいんですよ?」

雑魚同心A:「なんで疑問系なんだよ。こっちは何者だって聞いてんだよ。武藤さんは今、忙しいんだよ」

雑魚同心B:「いや、待て。こいつたしか……」



雑魚同心B:「天風の変態だ!!」



雑魚同心A:「気をつけろ。こいつは変態だが腕は立つぞ」



ピンク影:「あーもう!武藤だけ出してくれれば」



ピンク影:「お前らは!」



ピンク影:「死なずに!」



ピンク影:「済んだんだよ!!」



ピンク影:「出て来い、武藤!!」

第16話につづく
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