侍道2P ~その2~

2013年01月12日 | 侍道2P
ピンク影:「ところで師匠」



ししょー:「近い、近い、近い!!」

ピンク影:「私を呼び寄せたということは、この世界の存亡をかけた危機がっ!?」

ししょー:「そんな事態になったら、お前だけは呼ばねーよ」



ししょー:「素魔というものを知っているか?」

ピンク影:「素魔?」

ししょー:「そうだ。摂取するとなんだか気持ちいい感じになるが、
      体を蝕み、最後には廃人と化してしまう」

ピンク影:「あっち系のクスリですね」

ししょー:「その素魔が、どうやら天原という場所で販売されていることがわかった。
      お前は天原に潜入し、素魔の秘密を探り出すのだ」

ピンク影:「なるほど。天原に乗り込んで、売人を片っ端からぶち殺し、
      製造工場を発見して、爆破解体すればいいのですね」

ししょー:「お前、忍者ってこと忘れてないか?だれが、そんな派手なことしろって言ったよ」



ピンク影:「なにを言ってるんです。いまや、忍者は屋敷を『あみゅーずめんとぱぁく』として開放し、
      観光客や『すぽんさぁ』から金を得なければやっていけないのですよ。
      派手な『ぱふぉーまんす』で『あぴーる』しなければ」

ししょー:「いや、まぁ、いずれはそんな時代が来るのかもしれないけどさ。
      一応、今はまだチャンチャンバラバラやってる時代じゃん?
      てか、お前、さっきからさらっと時代背景に会わない単語を連発してるんだけど?」

ピンク影:「このご時勢に、忍びが忍んでどーするっ!」

ししょー:「だから、お前の時代設定はどうなってんだよ!」

ししょー:「もういいから。天原に行け!そして素魔の流出を止めるのだ」

ピンク影:「御意。その前に師匠……」

ししょー:「そうだな。やっておくか。せーのっ」



ししょー:「クスリ、ダメ。絶対」
ピンク影:「クスリ、ダメ。絶対」



ピンク影:「とうっ!」

ピンク影は天原へと旅立つ。

……

天原。
そこは日本文化と西洋文化が出会う町。
一見、平和でにぎやかなこの町で、そこしれぬ悪が胎動していたことを、
人々は知る由もなかった。



心優しき一人の少女。
今日も自分の昼飯を野良猫や野良犬へ与えた後、仕事場へと戻る途中であった。



ドンっ!

少女:「あうっ」

少女は何かにぶつかり転んでしまう。



仁平:「このガキ。どこを見て歩いてやがる」



一吉:「いてぇ!いてぇよぉ!」



三太:「た、大変だ。兄貴の足が折れちまってる!」



仁平:「どう落とし前をつけるつもりだ。このガキ!」



少女:「あうううう……あううう……」

おびえる少女。しかし、周りの人々は誰も助けようとはしなかった。
なぜなら、彼らは天原に根城を構え、金と暴力で町を支配しようとする青門組という任侠集団の人間であった。
その素行の悪さは天原中に知れ渡っているが、彼らの暴力に立ち向かうことができるのは
代官所の人間達だけである。
しかし、この日は違っていた……
一人のピンクの装束に身を包んだ男が、3人の前に立ちはだかった。



ピンク影:「おい、そこのおもしろ三人組。
      子供にぶつかったくらいで骨が折れるとは情けない連中だな。」



一吉:「なんだ、てめぇ!」

仁平:「俺達を青門組と知って喧嘩を売ってんのか!?」

ピンク影:「俺は忍者だ」

一吉:「白昼堂々、いきなりバラすのかよ!忍べよ!」



仁平:「なめやがって!ぶっ殺してやる」

……
しかし、この3人とはどうせ今後も何回か戦うことになるに決まっているので
この戦いはカットであった。

一吉・仁平・三太:「ええええええええええええっ!?」



一吉:「お、オボエテロー!」



三太:「ま、待ってくれよー!」



ピンク影:「そこの少女。大丈夫か?」

物陰に隠れていた少女にピンク影はやさしく声をかけた。

少女は自分を救ってくれた忍者に安心したのか手を振る。

すると……



女性:「あんた、何やってんだい」

ピンク影:「女性の胸は豊満であった」

女性:「ニンジャスレイヤーかよ!」



千代:「あたしの名前は千代。その子と一緒に玄庵先生のところで働いているんだ」



千代:「しかし、どうしたんだい?その子は刀を振り回すような奴には近づかないはずなのに」

少女:「あうううー。あうー」

ピンク影:「まぁ、私は忍者だからな」

千代:「初対面にさっそくバラすのかよ。忍べよ!」



千代:「この子は名前がないんだ。いや、分からないと言った方がいいね。
    口がきけないんだ」

ピンク影:「そうか。なんとなくそうかなーっとは思ってた」

千代:「言い方、軽っ!」



千代:「この子はこの先の天風って遊郭で働いてるんだ」

ピンク影:「なに!?この歳で、もう客を取っているのか!!」

千代:「なわけねーだろ!てか、そのボケ絶対、言うと思ったよ!」

千代:「まぁ、助けてくれたことには礼をいうよ。この町にしばらくいるつもりなら、
    たまには天風に顔を出してやっておくれ。この子もあんたには懐いてるみたいだ」

少女と千代はそういうと町一番の大きな建物へと歩いていった。



第3話に続く。
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
サイコー!!! (グレート太郎丸)
2015-12-29 09:32:45
元ネタわかっているから面白い!!!!
返信する
サイコー!!! (グレート太郎丸)
2015-12-29 09:33:11
元ネタわかっているから面白い!!!!
返信する
レス (sutamina)
2015-12-29 10:57:43
>グレート太郎丸さん
コメントありがとうございます。
ネタが分かっていると、
より楽しんでいただけるようで光栄です。
返信する

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