TOY VOX

管理人VOX6336が昭和レトロな遊びをするだけのブログです。スマートフォンでの閲覧推奨。

冷戦 48

2022-02-05 23:04:54 |  TS系
 ソ連封じ込めに対する中国の対応、いわゆる「上海コミュニケ」は毛沢東とキッシンジャーによる2度の会談により形成された。

 最初の会談が行われたのはベトナム戦争終結のパリ和平協定から一ヶ月足らずの時である。この協定によって、 中国は北ベトナムに対して共産主義の連帯を示すための努力を新たにする必要がなくなった。


 2回目の会談は第四次中東戦争でアメリカが決定的役割を果たし、その結果としてアラブ側、とりわけエジプトが、ソ連依存からアメリカ依存に転換し始めた後に開催された。

 1973年2月、毛沢東はメディア関係者の前で「中国とアメリカは『二つの敵国』であったが、われわれは今、両国間の関係を友好関係と呼ぶ」と語った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冷戦 47

2022-02-05 22:27:26 |  TS系
「ソ連との同盟関係が初めから不安定だった主な原因は、毛沢東が従属を暗示するものですら受け入れなかったからである。」



 キッシンジャーは中国と北朝鮮の関係を例にあげ、中国が「歴史的に対等の同盟関係を経験していない」点を指摘。米中の新しい関係を以下のように説明する。

「ニクソンの中国訪問の後、米中間には文書化された公式の相互保証という形をとらずに、パートナーシップが出現した。それは非公式合意に基づく戦術的同盟ですらなかった。一種の擬似同盟であり、1973年2月と11月の毛沢東との会話、ならびに1973年の十数時間続いた周恩来との長い会談での了解から生まれた。その後、中国は、もはやニクソン大統領の訪問前のように、米軍事力の展開を制約ないしは阻止しようとすることはなかった。」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冷戦 46

2022-02-05 22:10:09 |  TS系
 TSでいえば「ミドルウォー」にあたる1972年2月、「ニクソン訪中」後の冷戦構造について考えてみたい。テキストはヘンリー・キッシンジャー『中国(原題 On China)』より「第10章 疑似同盟関係」。


 ニクソンの訪中以前、大統領補佐官は極秘裏に北京入りし、毛沢東・周恩来らと会談を行っていた。

「中国への秘密訪問によって米中関係は回復した。ニクソン訪中によって戦略的協力関係の時代が始まった。しかし、協力関係の原則はできたものの、その枠組みは依然として未解決だった。上海コミュニケの文言には一種の同盟関係が暗示されていた。中国が自力に頼る政策をとっていたために、文言に書かれた形を実体に結び付けることは難しかった」


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする