ＴＨＥ ＢＵＤ ＰＯＷＥＬＬ ＴＲＩＯ ＰＬＡＹＳ ／ バド・パウエル

TRACKS 1-8
BUD POWELL: PIANO
MAX ROACH: DRUMS
CURLY RUSSEL: BASS
TRACKS 9-16
BUD POWELL: PIANO
GEORGE DUVIVIER: BASS
ART TAYLOR: DRUMS

1.I'LL REMEMBER APRIL
2.INDIANA
3.SOMEBODY LOVES ME
4.I SHULD CARE
5.BUD'S BUBBLE
6.OFF MINOR
7.NICE WORK IF YOU CAN GET IT
8.EVERYTHING HAPPENS TO ME
10.BURT COVERS BUD
11.MY HEART STOOD STILL
12.YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
13.BAG'S GROOVE
14.MY DEVOTION
15.STELLA BY STARLIGHT
16.WOODY'N YOU
1953 ROULETTE

ええっと、邦題は確か「バド・パウエルの芸術」でしたね。４７年と５３年の演奏が含まれている作品で、パウエルの作品では一番お気に入りだったかと・・・最近全然聞いてないし確かなことは聞いてから・・・

１曲目。録音状態がさすがに悪いですね。「四月の思い出」は結構高速バージョンの場合気持ちの好い曲なのですが、このテイクはゆったりとしたミディアムな仕上がりになっています。ピアノの音色をとても大切にした美しい演奏ですね。
２曲目。アップテンポ、ベースとドラムが気持ちの良い演奏を、ピアノもかなり高速な演奏ですがもたつくことなく突っ走っています。早い早い・・・
３曲目。和音のタッチがとても優しく素敵な歌心一杯の演奏です。ソロに入って最初は落ち着いた演奏を、後半は聞かせる場面を用意した達者（当たり前だな）な演奏という感じでしょうか。
４曲目。美しいバラードですね。キラビヤカで華やかなピアノが心に染み入ってきます。この人の優しく聞かせる一面が強調された素晴らしい演奏でした。
５曲目。アップテンポで激しい曲調、アタックをバスドラと合わせ迫力を出しています。淀みのないピアノ・ソロは少し古いタイプの演奏のようですね。
６曲目。曲名通りマイナーな曲です。ミディアムテンポでモンクの影響が・・・と思っていたら当然の如く親友モンクの曲でした。テーマは仕方ないですが、アドリブパートの雰囲気を真似てもしょうがないような・・・
７曲目。楽しげな御機嫌なナンバーです。アップテンポで流れ続けるピアノ・パートは隙間無く延々と続くような素敵なソロです。こういう切れ目のない感じの演奏は難しいぞ・・・
８曲目。バラード、華麗で美しい・・・昔はスピードとテクニックのみを気にして、こういう一面は聞き逃していましたね。
ここまで１９４７年、ここから１９５３年
９曲目。当たり前ですが・・・・聞きやすい。何となく混沌とした出だし、とてもゆったりと時間が流れています。３分ぐらいの曲なのにえらく長く感じます。（飽きたか）
１０曲目。ミディアムテンポの曲です。タッチは優しく落ち着いた演奏です。ううん・・・こんなもんか？４７年に比べると演奏スタイルはモダンになっていますが、引きつけるものが・・・
１１曲目。テーマの雰囲気は好いです、崩し加減のところは駄目です。強弱の付け方が鼻につきます。アドリブにもう少し切れがあれば名演と・・・
１２曲目。ゆったりと流れるバラード、この手は安心して聞けますね。４７年に比べ少しスタイルの変化があります。（５年も経てば当たり前）
１３曲目。有名曲ですが、ピンと来ません。重たい雰囲気はありますが・・・曲が嫌いなだけか。
１４曲目。スローなバラードですが、重たい・・・この独特の雰囲気が魅力なのでしょうかね。
１５曲目。この演奏は好いぞ・・・曲が好きなだけか。気になってますが、和音でタッチの強い部分を強調した演奏は、なんか違うような気がします。とは言えこの曲は美味しかったかな。
１６曲目。そうか、５３年の演奏はモダンになっていると言うことなのか。早さがあるわけでは無いが、確かにモダンジャズの演奏ですね。

「芸術」と言われる名盤に結構いちゃもん付けてしまいましたね。どうも印象とかけ離れていました。このアルバムではなかったのでしょうか。ジャズによくある「歴史的名盤」と言うことなのかな・・・・