軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Overdog / Keef Hartley Band

2010-08-08 02:00:00 | 音楽
Keef Hartley : Drums, Percussion
Miller Anderson : Vocals, Guitar
Gary Thain : Bass Guitar
Mick Weaver : Keyboards
Dave Caswell : Trumpet, Flugelhorn
Lyle Jenkins : Tenor Saxophone, Flute
Johnny Almond : Flute
Jon Hiseman : Drums, Percussion
Peter Dines : Keyboards
Ingrid Thomas : Backing Vocals
Joan Knighton : Backing Vocals
Valerie Charrington : Backing Vocals

1.You Can Choose
2.Plain Talkin
3.Theme Song / Enroute / Theme Song Reprise
4.Overdog
5.Roundabout
6.Imitations From Home
7.We Are All The Same
1971

毎日毎日・・・暑くて暑くて・・・CP2台が暑苦しく蠢いている部屋には一時たりとも居たくない・・・・・クーラー入っていないし・・・・・CPは熱暴走しそうだし・・・・毎日毎日酒浸りだし・・・・・  ・・

さてキーフ・ハートレイ・バンドの4枚目、バンドとしての核はハートレイとアンダーソン、そしてゲイリー・セイン。それにゲスト陣が毎回代わる、それがバンドの形態となっているようです。この作品ゲストにジョン・ハイズマンが入っています、実は仲が良かったのかもしれませんね。
さてさて2作目では喧しいまでの(音がね)ベースラインを披露してくれたゲイリー・セイン君、どの様に成長していった事でしょうか。楽しみです。

1曲目 ワウワウギターとハモンドが導くイントロからご機嫌で痛快なナンバーが始まります。ドライブ感タップリのベースとドラム、力強く響き渡るボーカル、心地良いギターのカッティング、そして明るくツボを心得たブラス隊。無茶カッコイイテーマをソウルフルに歌い上げるボーカルとグイグイと引っぱり続けるリズム隊の魅力満載です。ギターソロパートはワウワウを効かせた素敵な演奏、でもリズム隊の方が力強く素晴らしい(笑)。ブラスも実に効果的に入り込み曲を引き立てまくる。ベースラインはセインらしくはないけれど、実に素晴らしい演奏、それ以上に素晴らしいのはやはりボーカルですかね。聞き終わった後すぐにリプレイしたくなる名曲。暑さも吹っ飛びます(笑)。
2曲目 スッキリと明るく爽快な曲。タイトなリズム隊に清々しいギターとハモンド、ボーカルも力強い歌い方ながらも伸びやかに爽やかに。ギターとハモンドの明るい音色が良いですねぇ、曲パターンとしてはメインを張る感じの曲ではなく脇役的な曲ですが、聴いていてとても心が晴れ晴れとする曲。
3曲目 組曲、最初はシットリとしたアコギと蠢くようなボーカル、落ち込むようなフルートも実に効果的。夜河原でたき火でもしながら歌っているような光景が目に浮かびます。続いて重々しいリズム隊とエレピの上をまずはフルートが哀愁を含みながら流れます。段々とドラムの勢いが増し、壮絶なジャズ・ロック(この時代のね)へと変貌。エレピがリードを引き継ぎますます雰囲気はエスカレート、ドラムの手数と厚みが増しセインのベースもラインを外れ彷徨き始める。ハイズマンと比較すると派手さはないドラマーですが、この凄みというか存在感は何なんだ。最後は再びシットリとした雰囲気に・・・・名演と言いましょう。
4曲目 インディアンの太鼓のようなタム、力強い鼓動のようなベース音、ワウとボリュームを駆使した彷徨うギター。幻想的なイントロから短いボーカルパートが始まります。その後は淡々としたリズム隊の上を何となくハモンドやらギターやらがリードをとる感じ・・・・ベースは単調ながら間違いなくキーマンですが・・・・曲の流れにもう一工夫が欲しいかな。エンディングも雑。
5曲目 サンタナの初期高速パーカッション群を倍速にしたようなリズム隊の上をギターとハモンドそしてブラス隊が暴れまくるようなイントロ・・・・・凄い・・・・
で、曲本体はミディアムにスピードダウン。泥臭さのあるボーカルにワウギター、リズム隊は激重。ボーカル後、ゲイリー・セインのベースの聞き所です。ペットとサックスが軽快にアドリブをかます後ろで痛快なウォーキングベースを披露してくれます。はははっ、ラインに癖がタップリと(笑)。続くボーカルパートの後再び捲し立てるような超速パートが再演、全面このパターンでも良かったかなと。
6曲目 フェードインするゆったりとした演奏、落ち着いたリズム隊とギターの上をエレピが何となく彷徨う雰囲気。ペットか?フワフワと哀愁を帯びながら漂う雰囲気はある意味幻想的。何となく異質な曲ですね。インストだし。
7曲目 シットリとラストを飾る曲。アコギの音色に優しいボーカル、リズム隊はあくまでもゆったりと、珍しくコーラスワークも優しく寄り添うように、ブルース色はないフォーキーな曲は暑さにバテまくっている心と体を癒してくれます。

ゲイリー・セインとキーフ・ハートレイのリズム隊は最強のレベルに達しています。

未聴の3作目(ライブもあったか・・・・)をとばしての感想ですが、1枚目2枚目の泥臭さのあるブルース作品に比べると実に聞きやすく受け入れやすい作品になっています。ミラー・アンダソンの魅力に対抗するリズム隊が完全に確立、作品としての印象は「最強のリズム隊が率いる・・・・・」と言った感じですね。時代を超えて聴いて頂きたい「名盤」と言っても言い過ぎではありません。

この後1作(Seventy Second Brave)に参加してゲイリー・セインはいよいよユーライア・ヒープに参加する事になります。当然キーフ・ハートレイ・バンドは創立時のメンバーであるセインを欠いてしまい解散(解散したからヒープに参加したのかも知れませんが・・・・)、ハートレイは名盤「Lanashire Hustler」を発表する事になるのですが。


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