軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

CHAMPION / ジェフ・バーリン

2005-07-26 08:00:00 | 音楽
JEFF BERLIN: BASS, BACKING VOCAL
T.LAVITZ: KEYBOARDS
SCOTT HENDERSON: GUITARS
STEVE SMITH: DRUMS
CLARE FISHER: KEYBOARDS
WALTER AFANASIEFF: PIANO
NEAL SCHON: GUITARS
ROGER LOVE: VOCALS
ETC

SIDE 1
1.MOTHER LODE
2.20,000 PRAYERS
3.MARABI
4.SUBWAY MUSIC
SIDE 2
1.THREE NIGHTER
2.DIXIE
3.WHAT I KNOW NOW
4.CHAMPION
1986(1985)

ブラッフォードでの演奏で超絶技巧スーパーベーシストの名を世界中に広めたジェフ・バーリンのファーストアルバム「チャンピオン」です。まさにベース界のチャンピオン・・・ですよね。ノーマルフレット指弾きでは・・・ビーリー・シーンもいるか・・・
ブラッフォードでの演奏を期待しても、あれはスチュワートとブラッフォードの音楽性ですのでこの作品ではあの雰囲気を聞く事はありません。

1曲目。コードを爪弾くようなベースプレイが印象的ではありますが、普通の曲です。ギターのテーマの入り方というか曲がホールズワースのソロアルバムに入っていそうな曲です。ギターのプレイは少し影響を受けているとは思いますが、普通の演奏ですね。
2曲目。やっぱりホールズワースの匂いがするぞ・・・ジャズロック風、マイナー調のテーマ、ギターもベースも淡々とプレーしています。高音部を駆けめぐるベースソロも最初は普通かな・・・しかぁし!!後半登場するベースソロ・・・「こいつは何の冗談だ!」と呆れた口が開きっぱなし・・・情熱的な熱いプレイではなく、超絶技巧をさらりとこなしている・・・化け物ですね。
3曲目。パーカッションも加わり「スットコスットコ」と明るいコミカルな曲ですが、中間部までギターとベースの一糸乱れぬユニゾン・・・早弾き競ってもこの程度のギターだとジェフ・バーリンの足元にも及ばないのでしょうね。曲調が変化して激しくなった時のバッキングの一瞬にこのベーシストの隠れた凄みを一瞬聞きましたが・・・私だけか・・・
4曲目。ニール・ショーンがギターで参加しています。ボーカルの入ったハードなロックですね。ギターソロが聞き所でしょうか。ベースはイントロで少し暴れますが、後は無難なバッキングでした。

裏面1曲目。ギターとベースのユニゾンが印象的なテーマを弾きます。タイトな曲ですね。ベースはバッキングに徹していますが、決して普通のバッキングでは無いのはお分かりですよね。でも曲としては普通の曲でした。前半部とエンディングに顔を出す生ピアノの音色が凄く新鮮に感じました。確かに今までの曲の流れから言うと、ギター中心一本調子の演奏が続いていましたから・・・
2曲目。凄いんですよ、凄いんですよ、凄いんですけれど・・・確かにベース一本オーバーダブ無しで生ギターのような演奏を繰り広げるのは凄いんですけど・・・際物なんですよね。凄い演奏というのはハードな演奏で全体の流れがいきなりグラグラと揺れるような演奏が、凄い演奏だと私は思っています・・・
3曲目。ゆったりとした趣のあるナンバーです。最初にリードを取るのはベースです。ゆっくりと落ち着いた演奏です。いい雰囲気ですね。後半リードを取る長く尾を引きづる様なギターの音色が最高です。此処のギターは最高の演奏でしょうか。
ラストのタイトル曲です。ポップなボーカルナンバーです。イントロの飾りベースはありますが、普通に素敵な曲ですね。アコピの音色が新鮮でした。いい曲じゃないんでしょうか。

まあ、ベーシストの初リーダアルバムですから、当然方向性を模索しているか、または闇雲にやりたい音楽を詰め込んでいるかのどちらかですね。凄いプレーの連続ではあるのですが、曲としての凄みは感じられませんでした。4人の化け物が繰り広げた阿鼻叫喚の世界「ブラッフォード」と比較するのは可哀想ですね。
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