重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

またの名を…。

2007-03-08 | つれずれ
毎朝立ち寄る名古屋市北区「名城公園」で咲いているのを、
今朝見つけました。



「アセビ」の花です。


オジサン世代は昔、
夜の飲み屋街で、その漢字和名をつけたバーやスナックの看板をよく見かけました。
「馬酔木」と書きます。

万葉仮名では「安之碑」とか「安志妣」と書かれていますから、
昔は「アシビ」と読んだのでしょうね。


ともあれ、
「馬酔木」と書いて「アセビ」と読ませるのはかなり無理がありますが、
やはり、それなりのワケがありました。

馬などがこの木の葉を食べると、
そのうちに足が、酔っ払ったかのようにフラつき始め、
やがては立っていられなくなって、
昏睡してしまうからです。

その葉や茎に、
「アセボトキシン」という、呼吸中枢を麻痺させる有毒成分が含まれていているからだそうです。


酔っ払うのは馬だけではないので、
だから「アセビ」は地方によっては、
「ウシコロシ」
「シカクワズ」
「ウマクワズ」
などと呼ばれたり、

また、その毒性を利用して、これを煎じた汁で牛馬のシラミや便所のウジを殺す殺虫剤に使われたことから、
「ウシアライ」
「ダニノキ」
「ウジハライ」
などとも呼ばれ、

さらに、花の姿かたちから
「スズラン」
「チョウチンバナ」
「ムギメシバナ」
とか、

春の彼岸の頃に咲くことから
「ヒガンギ」
とも呼ばれることもある――などと、ネットで調べて知りました。

同じ花で、こんなに多くの別名を持つ花が、
ほかにもあるんでしょうかね。



いずれにせよ、
そうと知ったからには、
いくら可憐でも、
私は今後、この花には近づかないことに決めました。

だって、
面長の私は、
中学時代のアダ名が、ズバリ
「馬」
でしたから。


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