浜松市の市街地から北北東へ車で約1時間、
すでに山間部といえる浜松市北区引佐町(旧静岡県引佐郡引佐町)の郷社「六所神社」の参道入口に
この構築物は建っています。
お分かりでしょうか、
この構築物が何か?
「凱旋門」です。
えっ?、読み間違いではありませんよ、
「凱旋門」ですこれは、
フランスのあの凱旋門と同じ。
ただしここでは
「凱旋紀念門」(右から左へ)と銘打たれていますけどね。
明治37年(1904年)に勃発した日露戦争に出征し、無事生還した地元の凱旋兵士たちを迎えるため、
同39年(1906年)に建てられたものです。
明治27年(1894年)の日清戦争に続き、日露戦争でも戦況を有利に進めた日本。
勝って帰ってきた兵士たちを迎えるため、
実は全国各地に「凱旋門」が建てられました。
しかし、
そのほとんどがその後取り壊されてしまった中、
いまも名残りをとどめて現存する「凱旋門」が全国に2つだけあります。
1つは鹿児島県姶良郡姶良町下名に残る石造りの通称「山田凱旋門」、
そしてもう1つが
この引佐町のレンガ造りの「凱旋紀念門」なのです。
幅3.2m、高さ3.6m。
石製の柱脚の上に、レンガをの、側面の大きな面と小さな面を交互に積み上げる「フランス積み」で作り、
最上部には江戸切り仕上げの石材を乗せられています。
平成14年に国の「登録有形文化財」に指定されましたが、
保存管理状態を見る限り、
残念ながら、それに相応しい扱いを受けているようには思えません。
戦争に関わる「凱旋門」だからという意味では決してなく、
せっかくの歴史的構築物なのですから、
もう少し大切に扱われてよいのではないかと思うこの「凱旋門」を
近くにお出掛けの機会があれば、ご覧になってみてはいかがですか?
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(相も変わらず重箱のスミをかじってしまいました)
そこまで気が付きませんでした。
でも、たぶん偶然に過ぎないと
私は思いますけどね。