重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

私を引き返させたもの。

2007-09-30 | つれずれ
結局、今月は3週末連続で静岡方面へ出掛けることになってしまいました。
さすがに、少し疲れました。


でも、
そんな疲れを忘れさせ、癒してくれるのが、
金色塗装の愛車「マツケン・サンバ」号を走らせながら見る、初めての町での風景や光景だったりします。


ただし、
緩やかとは言えスケジュールを立てて動いているため、
道すがら何かを発見しても、チラリと見たまま行き過ぎることのほうが多いのですが、

今回は、
いったん通り過ぎたものの、やはりどうしても気になって、
1kmほど走ってから引き返し、カメラに収めたものがありました。

これです。



行程の途中、奥浜名湖の山間(やまあい)の県道沿いに、
この建物は建っていました。



外観から察すれば、やはり廃屋なのでしょうね。
ただ、元は住居だったのか、納屋だったのか、それともそれ以外の用途の建物だったのかは、分かりません。

いずれにせよ、
いったん通り過ぎた後、バックミラーの中に見たこの建物から、
「おい、このまま行っちゃうのかよ」と話し掛けられたような気がして、
しばらく逡巡した結果、ブレーキを踏み、Uターンしたのです。

当然ですが、この建物は、
私が戻って来るのを待っていました。

こんなふうに――。










昔の建築物が、
基本的に「木」と「土」と「竹」で出来ていることがよく分かる廃屋でした。

たぶんだからこそ、
剥がれ落ち、
朽ちかけてもなお、

行き過ぎようとする人の足を引き留める「温もり」を残しているのでしょうね。


コンクリートと鉄筋・鉄骨で形作られた無機質な現代建築は、
果たして将来、その役割を終えた時、
こんなふうに、
行き過ぎようとした人の心を、
引き止めることができるのでしょうか。




奥浜名の山間では、
彼岸花がまだ
そこかしこで鮮やかな緋色を見せていました。


--------------------------------------------------------------------------

うわのそら的寸撮/幸せ。

2007-09-27 | つれずれ

■撮影場所/北名古屋市、自宅近くの、とあるカフェで / 2007.09.09 15:33:33
■NIKON D80 / SIGMA DC 18-50mm EX MACRO HSM / F2.8 1/40秒 ISO100 / 絞り優先AE 補正-1 スポット測光

自宅近くのお気に入りの喫茶店で、
美味しいサンドイッチをいただきました。

いえ、「サンドイッチ」と書くより、
少し気取って「サンドウィッチ」と書いてみたくなるような
お洒落で、とても美味しい「サンドウィッチ」でした。

幸せな気分でした。

ただ――。


最近、こうした美味しいものをいただいた後、
食べ終わったそのお皿を見ていると、

突然、昔の思い出が
脳裏にフラッシュ・バックして蘇ってくることがあるんですよね。


たとえば、
子供時代、「おやつ」と言えば「乾パン」か「干しイモ」ぐらいしか与えられなかったこととか。

たとえば、
遠足に持って行き、お昼に空けたお弁当が、
どう見ても周囲の級友のそれに比べるとかなりシンプルだったこととか。

たとえば、
東京で下宿していた学生時代、
月末が近づく前に金が無くなり、
3度のメシが2度に、
2度のメシが1度に減り、

やがては食パン1斤を買う小銭さえ無くなって、
仕送りの現金書留が届くまでの数日間、
空腹を忘れるために、水を飲む以外はひたすら寝て過ごすことも何度かあったこととかを――。


だからいま、
こうしてお洒落で美味しい「サンドウィッチ」を食べていられる幸せを
つくづく感じるばかりでなく、

同時に、
こんなに幸せで、よいのだろうか、
こんな贅沢をして、バチが当たらないだろうか、などとも、
空いたお皿を見ながら思ってしまう、この頃です。


--------------------------------------------------------------------------

「リョーマの休日」。

2007-09-26 | おすすめ
静岡県焼津市に岩崎祐司さんという自転車屋のオジサンがいます。

彼は、オジサンですから当然、ダジャレや親父ギャグをしばしば口にします。

たとえば
「そんなバナナ」とか、
「あたしのジョー」とか、
「はなさんか! じじい」とか。


ダジャレや親父ギャグなら、
私だって時々口にし、周囲のヒンシュクを買ったりします。
たとえば
「下手なシャレは、よしなシャレ」みたいなことを言って。


ただ、ほぼ同年代にもかかわらず、岩崎さんと私との決定的な違いは、
ダジャレやギャグやユーモアや機知のレベルが、
彼は私なんかより遥かにハイセンス・ハイレベルであることに加え、

彼はそのダジャレやギャグやユーモアや機知を、
「木彫」というゲージュツ的手法を使って「形」にしてしまうことです。

たとえば、こんなふうに。

▽「そんなバナナ」


▽「あたしのジョー」


▽「はなさんか! じじい」

(上の写真はいずれも岩崎さんのHPから拝借しました)


こうした作品を、岩崎さんは「彫刻」ならぬ「笑刻」と呼んでいます。
全国でただ一人の「パロディ木彫家」だそうです。



以前、静岡県下のある雑貨カフェでひと休みした時、
店内で彼の「笑刻」のレプリカというか、プラスチックでミニ化したストラップを見つけ、一度で大ファンになりました。

もちろん買い求め、
いま私のセカンドバッグに、



こんなふうに付けています。

これは、題して「リョーマの休日」。
分かる人には分かる、大傑作ですよね。


先週末、静岡方面へ出向いた折、
その岩崎さんのギャラリーが近くにあることを知り、
立ち寄ってきました。

ここです、「笑刻ギャラリー くすくす」。




店内には、



     



岩崎作品がいっぱい。

私が買ったミニレプリカ版「リョーマの休日」のホンモノも



ほら、ちゃんとありましたよ。

並べ切れない作品を含めると、全部で100点を超すそうです。



「なぜかアイディアが、次々に出てくるんですよね」と照れながら笑う岩崎さんにも、運よくお目に掛かることができました。

そればかりでなく、
30分近くも話を伺いながら拝見しているうちに、
「実はね…」と奥から取り出してきた、いま制作中の新作まで見せていただきました。



この新作のタイトルを、お分かりになりますか?

ネズミ男が、
お琴を弾いています。

ということは……
「寝ずに、お琴」。



とても、とても楽しい30分間でした。

機会があれば訪ねてみてはいかがかと、ここもお勧めしたい「癒しの場」です。

ちなみに、
「笑刻ギャラリー くすくす」を、道を挟んだ向こうから見ると、



こうなります。

申し上げたでしょ、岩崎さんは自転車屋のオジサンだって。
右端に立っていらっしゃるのが、彼です。


そして、もう1つおまけに、
見たとたん思わず吹き出してしまった私の「お気に入り」が、これ。




親殺しとか、子殺しとか、
近ごろ殺伐とした事件が頻発し、気が滅入ることが多い世の中を、
岩崎さんのような方が、
明るくしようと頑張ってくださっているんですね。

嬉しい限りです。


--------------------------------------------------------------------------


今宵、中秋の名月。

2007-09-25 | つれずれ


今日は旧暦の8月15日、つまり「中秋の名月」です。

というので、手持ちの70-300mm望遠レンズでがんばって撮ってみましたが、
私の技術では、恥ずかしながらこれで精一杯です。


でも、
中秋の名月は、必ずしも満月とは限らないんだそうですね。

なるほど今日のお月さまも、
よーく見ると向かって左側がほんの少し陰っていて、
満月ではありません。

今年の満月は明後日27日だそうです。


「お月さまでは、ウサギが餅をついているんだよ」と、幼い頃、たぶん母親から教えられたのだと思います。

それをそのまま鵜呑みにして信じたわけではありませんが、
言われて見るとそんなふうに見えなくもないロマンが、
昔はありましたよね。


ところが、
科学技術がずいぶん進歩した結果、
こうして手持ちの安い望遠レンズででさえ、その地肌をずいぶんはっきり捉えられるようになってしまうと、
そんなおとぎ話はもう、子供にさえ通用しなくなってしまいました。

いまそんな時代になったことが、
人間にとって本当に幸せと言えるのだろうか――などと
例によって「もっともらしげ」に考えながら、

その実、
ついさっきまでデジタルカメラで何枚も何枚もお月さまを撮っていた自分に、
自己矛盾を覚える今夜の私です。


--------------------------------------------------------------------------

花沢の里/彼岸。

2007-09-24 | おすすめ
先週し残した所用の続きで、今週末も静岡方面へ出掛けました。

今回は時間の余裕が少しあったので、
久しぶりに足を向けたのが、ここ、



焼津市「花沢の里」です。


お気に入りの「庭カフェ Country Oven」は
いつものようにひっそりと店開きしていて、
いつものように温かく迎えてくれました。

 

でもね、
「ひっそりと」と書きましたが、
私のこのちっぽけなブログの話題の中で、
ほとんど毎日といってよいほど頻繁にアクセスいただく検索キーワードの首位は
「花沢の里」であったり、
「庭カフェ」であったり、
「Country Oven」なんですよ。

それだけ多くの人たちが、
心を暖める場所を求め、
ここ「花沢の里」を訪れているということですよね。

そのことを、
私はとても嬉しく思っています。


初秋の「花沢の里」には、
彼岸花が、あちこちに咲いていました。









さりげなく咲いているようでいて、
しかし個性を強烈に主張していたり、

あるいは、
訪れた誰かが持ち帰ろうと手折ったものの誤って落としてしまったのでしょうか、
車に轢かれてもなお鮮やかな緋色を保っているその様(さま)に、
彼岸花が持つ独得の「存在感」を感じます。



「花沢の里」でいま季節を示すのは、
もちろん、彼岸花だけではありません。

清流が流れる岸辺には、



萩の花が咲き、



ススキも、穂を伸ばしています。

さらに、
本格的な秋の訪れをいち早く知らせようとする木の葉や実や、中には蕾も、
所々で見かけます。









たぶんこの里山は、



これから先、何年も、
いえ、何十年も変わらない、
と言うより、変わってほしくないと身勝手に思う、
私にとって「心の故郷」になったようです。






それにしても、
私は、
彼岸花が、好きです。




--------------------------------------------------------------------------

うわのそら的寸撮/壁。

2007-09-21 | photo

■撮影場所/静岡市内で / 2007.09.16 16:27:51
■NIKON D80 / SIGMA DC 18-50mm EX MACRO HSM / F2.8 1/2500秒 ISO100 / 絞り優先AE 補正±0  スポット測光

振り返れば、
いままでずいぶんたくさんの「壁」と、向き合ってきました。


そのほとんどを、
何とかかんとか乗り越えて、
いまここにこうして立っているのですが、

しかし時には、
立ちはだかる壁のあまりの高さにただ呆然として見上げるしかなく、
挑戦することを諦め、
敗北感に打ちのめされながら、

いま来た道をすごすごと引き返したことも、
正直言って、何度かあります。


ただ最近、
大きな壁に対峙した時、
がむしゃらにそれを乗り越えようとしなくたって、
少し遠回りをすれば、
壁の向こうの世界を見ることは出来るじゃないかと、
考えるようになりました。


力任せで乗り越えるだけの体力やエネルギー=情熱がなくなってきたのもさることながら、
むしろ、
壁の前で立ち尽くしたまま留まっていられる人生の「残り時間」を
そろそろ気にせざるを得ない年齢になったからのようです。


でも、
体力の不足を「経験」で補いながらルートを見つけ出し、
「壁の向こう」を見る努力は、
これからもまだまだ、し続けるつもりですから。


--------------------------------------------------------------------------

静岡・温もりの古民家カフェ/その2

2007-09-20 | おすすめ
先週末に出掛けた静岡で見つけた――というより、かなり前、タウン誌に載っているのを見て、
機会があればぜひ行ってみたいと思っていたお店に、
今回やっと行くことができました。

それはここ、島田市伊久美二俣「茶店 里屋敷(さとやしき)」です。



所用のため、静岡県下をずいぶんあちこち走り回っている私なのに、
ここ「里屋敷」へは、これまでなかなか行くことができなかったのには理由があります。

それは、
「遠い」からです。

島田市営バス「御堂沢」停留所から徒歩1分の距離ではありますが、

その「御堂沢」まで、JR島田駅から1時間かかります。
ちなみにバス代は200円ですけど。

大井川の支流・伊久美川沿いの山道を、対向車に出会えば途中で待避所で譲り合いながらどこまでも上った先に、この茶店「里屋敷」はあるのです。

まさに、山の中の「里屋敷」の看板に、偽りはありません。


ともあれ、
ご覧の通り、まさに「古民家」そのものでしょ?

でも、上の写真は「母屋」部分で、
その前に「エントランス」があります。

 

母屋の前に、昔の馬小屋が建っていて、
その中をくぐり抜けて入っていくのです――と書きましたが、
母屋の前に建っているのは「馬小屋」ではなく「茶部屋」だったことを、
店に入った後に拝見した「ご案内」で知りました。

「茶部屋」は、収穫したお茶の葉を手もみする作業小屋。
なるほど、静岡は「茶どころ」でした。


母屋の「店内」は、こんな様子です。






ずいぶん立派でしょ?
約160年前、江戸時代後期の民家を、年配のオーナー夫婦だけで8年かけて修理なさったのだそうです。


「ご夫婦だけで」と書きましたが、
上の4コマ写真の上段2枚を、もう一度ご覧いただけますか?

お気付きになりました?
テーブルの上に、食器がごちゃごちゃ置かれたままになっていることに。
先客が食べ終わった食器が、片付けられていません。

なぜなのか、お分かりになりますか?

理由は至って簡単です。

片付ける手間もヒマも、ないからです。


だって、
この店は、テーブルがいくつかの部屋に分かれて全部で10以上はあり、
満席になれば50人近いお客が入るというのに、

お店は、料理を作るご主人と、
それを運ぶ奥様だけという、本当に「ご夫婦だけ」しかいらっしゃらないんですから。

だから、
順番待ちの客がいない限り、
先客が食べ終わった食器は、そのまま出しっ放し。
後でまとめて下げて、洗うんでしょうね。
ある意味、極めて合理的です。


珍しいことが、もう1つあります。
「茶店 里屋敷」とあるのに、
ウワサを聞きつけて遠来の客が押し寄せる目当ては、
お茶を飲みにではなく、食事をしにくることです。


実際にいただいてみて、分かりました。



いわゆる「田舎料理」なのですが、
とても美味しいんです。

しかも、
上の写真の昼定食は、
これだけではありません。

このほかに、手打ちの蕎麦がついて1セットです。

お腹が空いて我慢ができなかったので、
待ち切れずに食べ始めちゃいましたから、
蕎麦が写っていないだけです。

だって、言ったでしょ、料理を作っているのはご主人一人だけだって。
注文してから出てくるまでに、たぶん30分以上はかかったと思いますよ。

それでも、
とても美味しかったので、大満足でした。
いえ、決して空きっ腹だったからではなく。


料理が出てくるのを待つ間、
写真をたくさん撮らせていただきました。





それだけ待たされても、
これだけ遠くて不便でも、

しかももう午後2時過ぎというのに、



上がり口の土間に、まだこれだけたくさんの靴が並ぶというのは、
それだけの理由があるからでしょう。

遠くても、
機会があればぜひと、
やはりお勧めしたくなります。


--------------------------------------------------------------------------

静岡・温もりの古民家カフェ/その1

2007-09-19 | おすすめ
所用で週末に家を空けることが少なくない私の楽しみの一つは、
行程の途中でちょっとひと休みできる、雰囲気の良いお店を見つけることです。

事前にネットで調べたり、
出掛けた先のミニコミ誌をチェックしたりして探すのですが、
実際に行ってみると期待外れに終わるケースも、少なくはありません。

でも、
今回はとても気に入ったお店を、
しかも2つも見つけてしまいました。


今日はまずその1つ、
静岡市駿河区「GALLERY/陶芸 呑舟庵(どんしゅうあん)・cafeなまづや」です。





「えっ? これがお店?」っていう感じでしょ?

目印は、市道脇の小さな看板だけ(下右)。よほど注意していないと、見落として通り過ぎます。
というより、通り過ぎました。

しかも、市道から店先への取り付け道路の幅は、ご覧の通り、ギリギリ車1台分。
運転に自信のない方は脱輪する心配があるので、代わっていただいたほうがよさそうです。

さらに、4台分ある庭先の駐車スペースも、
先客があると、切り替えしてUターンする余裕もないため、バックで戻るしかありませんので、念のため。


ともあれ、
ここは地元の陶芸家・清水邦生さんと奥様・知子さんが主宰するギャラリー&カフェです。

暖簾をくぐった先の土間が陶芸教室で、
靴を脱いで上がる右手の座敷部分がギャラリーと、




軽食もいただけるカフェのスペースになっています。




大正時代のこの古民家は、ほとんど手が加えられておらず、
「田舎のおばあちゃん家」に来たような温かみがあります。

作品の展示も、押入れや古い箪笥をそのまま利用していて、
とてもシンプルです。








でも、
雰囲気が良いだけなら、お勧めはしません。
オーナー夫妻の「ばあば」が作ってくださるランチが、
とても、とても美味しかったんです。

ほら、見ただけでお分かりになるでしょ?



自家製のぶどうジュースの受け皿に「ふうせんかずら」の葉を絡ませた心遣いも、とてもお洒落です。


そして、食事をいただきながら周囲に目をやると――









いまこの空間に身を置いていることを幸せに思うような、
とても居心地の良い時間を過ごすことができたのです。


急に思い立って出掛けるには遠いかも知れませんが、
何かの機会があればぜひと、「☆☆☆☆☆」でお勧めします。




--------------------------------------------------------------------------

うわのそら的寸撮/トワイライト

2007-09-18 | photo

■撮影場所/静岡市清水区、清水港で / 2007.09.15 18:10:49
■NIKON D80 / SIGMA DC 18-50mm EX MACRO HSM / F2.8 1/100秒 ISO800 / マニュアルモード 補正+1 スポット測光

所用で出掛けた、ある地方都市――。
一日の予定を終え、投宿先へ向っていた夕暮れ時、
ここが港町でもあることに気付き、
カーナビが示す「距離優先」コースを外れて、ハンドルを左に切りました。


少し走って着いたのが、この場所。
気取って言えば「 Twilight harbour 」でしょうか。


岸壁に係留された小型船の、まだうっすらと見える船影と、
水面に映って揺れる港の灯……。

何かを考えているわけではないのに、
見ているうちに襲って来る、切なくて泣きたくなりそうな寂寥(せきりょう)感が、
実は嫌いじゃなかったりします。


「 Twilight 」―― 辞書で引いた使用例文の1つに、こう書かれていました。
「 the twilight of one's life 」(人生のたそがれ時)
なるほど、そういうことでしたか。


やはり、
いろいろと、
「物思う秋」のようです。


--------------------------------------------------------------------------


最初は「a complacent picture」と付け、
気に入らなくて「自己満足的寸撮」に変えた「寸撮」シリーズのタイトルを、
今回から再度、過去に遡って「うわのそら的寸撮」に改めました。
これもまた、単なる「自己満足」に違いありませんけど。
--------------------------------------------------------------------------

初秋・遠州二寺。

2007-09-17 | つれずれ
先週末から久しぶりに所用で出掛けた静岡県下で、
道すがら、2つの古刹に立ち寄ってきました。


最初は、静岡県周知郡森町「八形山 蓮華寺」です。



慶雲元年(704年)に行基が開創したと言われる、1300年の歴史を誇る古刹です。

そして、
通称「萩の寺」と言われます。


その名の通り、境内には3000株の萩が植えられ、
いまがちょうど見頃……のはずだったのですが――



今年はこの程度です。
訪ねる時期がほんの少し早かったのでしょうか。


でも、いかにも古刹らしい落ち着いた雰囲気があって、
ぶらぶら歩いているだけで、いつの間にか心が安らいでくるのが分かります。

 

 



 

  

 



もう1つの古刹は、
季節ごとに何度か訪れている同じく静岡県周知郡森町「鹿苑山 香勝寺」です。



こちらは通称「桔梗寺」。


境内に15種類4万株の桔梗が植えられていますが、



こちらは、2番花ももう盛りを過ぎかけていました。


その代わり、
女郎花(おみなえし)やススキなど、秋の七草が目を楽しませてくれ、
初秋の風情を味わうには充分な趣きがあります。

 



 

 

 


食欲の秋。
読書の秋、
スポーツの秋。

いろいろな秋がありますが、
秋はやはり、
物思う秋、でしょうかね。




--------------------------------------------------------------------------