いま、街のそこかしこで、
2つの花が、
その白さを競い合っています。
1つは――
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d4/dcadd81ffa7d552673868deab6afcb15.jpg)
「ハクモクレン」。
そして、
他の1つは――
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a0/7e3a2e1b6152d7a421f863ed3eff2ef5.jpg)
「コブシ」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
ともに、純白の花。
近寄らなければ、
なかなか区別がつきません。
というより、
「ハクモクレン」と「コブシ」とではどこがどう違うのか、
私は比較的最近まで、見分け方を知りませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
満開でも、
花が開き切らないカップ状で、上を向いてボテッとした感じで咲くのが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/2d/8b4e3d0cc6801ee6c49fa2b4f2139d72.jpg)
「ハクモクレン」。
他方、
「ハクモクレン」に比べると1枚1枚の花弁が細身で、かつ、開き切って咲くのが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/1b/6d6b8f8d1d5a33f354d0b2260f0cc50f.jpg)
「コブシ」だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
咲き方の違いもさることながら、
一番の特徴は、花の基部に必ず1枚の若葉が付いているのが「コブシ」だと、
ネットで調べて知りました。
なるほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
とりわけ「コブシ」の花を見ると、
千昌夫の歌「北国の春」を思い出し、
つい口ずさんでしまう世代です。
♪
白樺 青空 南風
コブシ咲く あの丘 北国の
北国の春 ……
そして、最終節は
♪ あの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな~
………。
帰るべき故郷があろうとなかろうと、
望郷の思いがこみ上げてきます。
それはたぶん、
誰しもが胸の中に抱いている「心の故郷」を、
思い浮かべるからなんでしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
壇ノ浦の戦いで敗れ、熊本の山奥に逃れた平家の落ち武者たちが、
ある朝目覚めると、
周囲の山々が源氏の白旗で埋め尽くされているのを見て驚き、
「もはやこれまで」と覚悟して全員が自刃しました。
しかし――。
その「白旗」は実は、
その朝、山肌に一斉に咲き始めた「コブシ」の花だった――という話があるそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
あるいは、
森鴎外「山椒大夫」では、
一緒に奴隷として買われた弟・厨子王を逃すために、
自分は拷問を受けて亡くなった安寿の化身が「コブシ」の花になったのだ、とも……。
そんな話を知ると、
「コブシ」の花の白さが、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/8d/e52a362fc31893e28e5533aa155e206e.jpg)
余計に
目に沁みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
そんな昔から、
純白のまま咲き続けている「コブシ」や「ハクモクレン」の花。
その、あまりにも汚れのない白さを見て「眩しい」とさえ思ってしまうのは、
もしかすると、
私たち自身が、
大事な「何か」を汚し、
純粋さを失いかけているから、なのかも知れませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/60/1fb283656a66a9dd38091a9b0607dc33.jpg)
♪ あの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな~
心の中で、
リフレインが、
止まりません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
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2つの花が、
その白さを競い合っています。
1つは――
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d4/dcadd81ffa7d552673868deab6afcb15.jpg)
「ハクモクレン」。
そして、
他の1つは――
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/a0/7e3a2e1b6152d7a421f863ed3eff2ef5.jpg)
「コブシ」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
ともに、純白の花。
近寄らなければ、
なかなか区別がつきません。
というより、
「ハクモクレン」と「コブシ」とではどこがどう違うのか、
私は比較的最近まで、見分け方を知りませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
満開でも、
花が開き切らないカップ状で、上を向いてボテッとした感じで咲くのが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/2d/8b4e3d0cc6801ee6c49fa2b4f2139d72.jpg)
「ハクモクレン」。
他方、
「ハクモクレン」に比べると1枚1枚の花弁が細身で、かつ、開き切って咲くのが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/1b/6d6b8f8d1d5a33f354d0b2260f0cc50f.jpg)
「コブシ」だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
咲き方の違いもさることながら、
一番の特徴は、花の基部に必ず1枚の若葉が付いているのが「コブシ」だと、
ネットで調べて知りました。
なるほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
とりわけ「コブシ」の花を見ると、
千昌夫の歌「北国の春」を思い出し、
つい口ずさんでしまう世代です。
♪
白樺 青空 南風
コブシ咲く あの丘 北国の
北国の春 ……
そして、最終節は
♪ あの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな~
………。
帰るべき故郷があろうとなかろうと、
望郷の思いがこみ上げてきます。
それはたぶん、
誰しもが胸の中に抱いている「心の故郷」を、
思い浮かべるからなんでしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
壇ノ浦の戦いで敗れ、熊本の山奥に逃れた平家の落ち武者たちが、
ある朝目覚めると、
周囲の山々が源氏の白旗で埋め尽くされているのを見て驚き、
「もはやこれまで」と覚悟して全員が自刃しました。
しかし――。
その「白旗」は実は、
その朝、山肌に一斉に咲き始めた「コブシ」の花だった――という話があるそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
あるいは、
森鴎外「山椒大夫」では、
一緒に奴隷として買われた弟・厨子王を逃すために、
自分は拷問を受けて亡くなった安寿の化身が「コブシ」の花になったのだ、とも……。
そんな話を知ると、
「コブシ」の花の白さが、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/8d/e52a362fc31893e28e5533aa155e206e.jpg)
余計に
目に沁みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
そんな昔から、
純白のまま咲き続けている「コブシ」や「ハクモクレン」の花。
その、あまりにも汚れのない白さを見て「眩しい」とさえ思ってしまうのは、
もしかすると、
私たち自身が、
大事な「何か」を汚し、
純粋さを失いかけているから、なのかも知れませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/60/1fb283656a66a9dd38091a9b0607dc33.jpg)
♪ あの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな~
心の中で、
リフレインが、
止まりません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
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