重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

登山。

2007-03-17 | つれずれ
今日は、
山に登ってきました。

標高85.9mです。


はい?
テンキーの入力ミスじゃないかって?
何がです?
標高?

いいえ、間違えてなんかいませんよ。
標高「859m」ではなく、
標高「85.9m」です。

だって、



この山なんですから。

自宅・北名古屋市のほとんど隣町・小牧市にある「小牧山」です。



ご覧の通り、頂上にお城が建っています。
「小牧城」(もしくは小牧山城)です。

織田信長が、岐阜・稲葉山城(岐阜城)に立て篭もる斉藤龍興を攻めるため、
永禄6年(1563年)、この小牧山に城を建て、清洲城から居城を移しました。

信長は永禄10年、稲葉山城を攻め落とし、そのまま居城にしたため、
この小牧城はわずか4年で廃城になりました。


その後、
「本能寺の変」で信長が亡くなり、
その跡目を狙う秀吉と対決することになった徳川家康が、
この城を大改修して本陣にし、戦ったのが天正12年(1584年)の「小牧長久手の戦い」です。

つまり小牧城は、
信長・秀吉・家康という戦国の3英傑と関わりの深い、
歴史的に重要な意味を持つ城なのです。



とはいえ――。
「小牧城」はその後荒れ果ててなくなり、
いまは本丸跡地が残っているだけ。

いま山頂に建っているのは、
昭和43年に名古屋の実業家が私財を投じて建てた、実はコンクリート製の「模擬天守」で、
その後に市が譲り受けて管理・運営している「小牧市歴史館」です。



ところで、
さっき「85.9m」と書いてあるのを読んだ時、
「低っ!」って、密かに笑いませんでした?

だとしたら、
失敬な!

たかだか86mとはいえ、
濃尾平野のど真ん中に位置する小牧山は、
周りが平坦な田園ばかりだった戦国時代には、
360℃を遥か遠くまで見通せる、戦略的には最高の高台だったんですよ。

現にいまでも、
頂上から南を望むと、



直線で20kmほどの距離にある名古屋駅前の高層ビル群が、こんな間近に見えます(ただし300mm望遠レンズですが)し、


目を転じて北北東の方角には、



雪を頂いた「木曽御嶽山」も望めます。

御嶽山は、1ト月ほど前には雪がほとんどなくなっていたのに、
戻り寒波で雪が降り、
今はまたかなり積もっているようですね。


小牧山はまた、
全山に1200本の「ソメイヨシノ」が植えられた桜の名所でもあります。

しかも、
「今年は桜の開花が早い」と気象庁が予報したので、
関係者はおそらく大急ぎで



ぼんぼりや提灯を飾り、




ライトアップのセッティングも済ませたんでしょうね。


あーそれなのに、それなのに……。

ほとんどのつぼみは、
まだ固く閉じたままです。

気象庁も、罪作りな予報ミスをしてしたものですね。



と、少しがっかりしていたら、
なんと――、



山頂の、
お城の脇の桜の、
この一枝だけが、
この程度でしたけど、
咲いていました。

一足先に「小牧山の桜」を、
私は見物できたのです。



というので、
本日の教訓です。
「山には、登ってみるものだ」


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