乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

104; 『假名草子集 』から「竹斎」 日本古典文学大系 90  昭和40年 岩波書店

2010年06月27日 | 読書全般(古典など以外の一般書)




 2010年度 104册目



        『假名草子集 』から「竹斎」
                



『假名草子集 』から「竹斎」上・下

 日本古典文学大系 90

 P、91~P、126  上

 P、127~P、159 下

 岩波書店

 昭和40年 1000円(P,533)


 


「竹斎」を知ったのは最近のこと。

『江戸の笑い』(国文学研究資料館共同研究報告「日本文学の特質」)を読んだ2008年。

 昨年度は古典講座の課題の一つは「伊勢物語」、自分でも何種類かで何度か読む。

 その折「仁勢物語」と比較しながら遊んだことは印象深い。



「仁勢物語」は岩波の『假名草子集 』にある。

『假名草子集 』をぱらぱらめくると、「竹斎」が載っていた。

 これはいいぞと机の傍らの本に加え、早五ヶ月。月日の経つのは早い。

 本は本の山に紛れ込み 『假名草子集 』を加えた登り龍のようだ。

『本の重み』と言う書物を本の上に重ねて置いたとたん、床が抜け落ちたというジョークを聞くが、他人事とも思えない。



 読んだ直後に文字はばらばらに分解され、忘れるために読書する。

 これぞ時間の無駄遣い。

 時間の無駄遣いという贅沢に酔いしれるため、わたしはページを繰るのだろうか。

 諸条件の変化などを考えるとがこの贅沢が何十年と続くとも思われないが、今を大切に過ごしたいと思うのである。



 ところで「竹斎」

 愉快痛快名台詞。

「竹斎」は江戸初期。この頃こういった流れる決め言葉の連続が流行っていたのかも。

 後になって、歌舞伎などはこういった流行言葉を取り入れたのだろうかとも思うが詳しくは知らない。

 一例として、110ページなどを読むとそれは顕著で、諸々芝居演目が目に浮かんでくるから楽しくてならない。



「竹斎」は黙読では見失ってしまうので、声に出して抑揚を楽しんみ遊そぶ。

 音読途中はわかったような錯覚に陥るから幸せである。

 だが、振り返るとぽかんと穴はあいていた。まぁ、こんな感じ。



「竹斎」には謡曲などの記述が多い。「楊貴妃」などは度々出てきた。

 また「伊勢物語」や他の歌のパロディーも多い。「仁勢物語」よりもわかりやすいのはありがたい。



 音や名詞や韻を踏む。ことば遊びでつなぐ「竹斎」

 こういった部分は歌舞伎には取り入れられている。



 二日声出し読んだ「竹斎」

 読了後には声かすれ。

 家族少々心配気味で、
「風邪をひいたの?」
と、のんき顔。

 流石噂の藪医者竹斎、「竹斎」読まずばかすれまい。

 わたしゃ雉かと手を胸に当て、竹斎の呼ばずに猫を呼ぶ。

「待ってましたの天下の竹斎。誰そ呼びたる 『天下一の薮薬師の竹斎』」

 ニャンがいるよと手出し爪出す。

 薮の中から蛇いで虎出る。竹や笹やと握り寿司。

 竹は真っすぐ天に伸び、花の命は短くて、

         薬師には上手も下手も無かりけり贔屓贔屓に時の仕合せ  竹

         草木類いは色々ありし裏や表や問わず夕暮れ       乱

         竹斎に月も仏も無かりけり裏やめしやの秋の夕暮れ    乱    合掌








 役者気取りで満足読了。覚えているのはごく一部。

 芝居好きにはたまらない。洒落た本だと棚に上げる。      ちーん

 
 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます*^^* (yoshyさんへ)
2010-11-28 13:47:33
 yoshyさん、こんばんは
 ありがとうございま~す☆
 嬉しいな☆

 あはは
 ありがとうございます*^^*

 竹斎を読めば,冗談が言いたくなっちゃいますね^^
 これは楽しすぎです☆

 仁勢物語といい、おもしろいものが多いですね☆

 素敵なお時間を……☆
返信する
今、見つけて読んだ (yoshy)
2010-11-27 23:40:32
読んだ直後に文字はばらばらに分解され、
忘れるために読書する。

その通りですネ。
このエッセイ読了感が、いい!
歯切れ、申し分なし!
返信する

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