乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

112:『続日本絵巻大成19天狗草紙 』影印「天狗草紙」延暦寺巻 詞書 園城寺巻 東寺巻 三井寺巻AB

2012-07-24 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸



 112: 『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』影印「天狗草紙」「解説」

         「天狗草紙」 延暦寺巻 延暦寺巻詞書 園城寺巻 東寺巻 三井寺巻A 三井寺巻B

      


「天狗草紙」   

  延暦寺巻
  延暦寺巻詞書
  園城寺巻
  東寺巻
  三井寺巻A
  三井寺巻B

 続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞

 1984/04

 182ページ ¥29,400
 

 中央公論社

 B4判



   延暦寺巻詞書

  

 
 延暦寺巻詞書 はじめの部分



  園城寺巻

  


 
 園城寺巻

  尤 尤 尤 尤…

 「そうだ」「そうだ」「そうだ」「そうだ」…
            と,各自が言っている。

 
 園城寺巻

 三井寺の鐘が描かれている

   俵藤太物が竜宮城からもらい、三井寺に奉納したとされる。

   鐘の音は平家物語のように響く。

     ゴーン ゴーン~~
         諸行無常 諸行無常~~
       
   『俵藤太物語絵巻―チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵』 (甦る絵巻・絵本) 影印(7枚)

 
 
 園城寺巻

「天狗草紙」では雅楽を奏でたり,舞楽、田楽を舞う絵が多く描かれている。
 楽の音は山々にこだまする。
 明らかに異様な天狗の姿
 だが先頭の聖にはその姿は見えない。
 この後聖は天狗によって木に吊るされ、狩人の助けられる。

 驚いたことに高僧と見たのは魔界の天狗たち
 恐ろしい計画
「仏法を障碍しょうがいせん」
      障碍=さまたげること。


 今回 絵 省略

  狼藉三昧 ろうぜきざんまい

 詞書
  「畜生道の業因」

  椀に持ったものを手づかみする者
  ひつ から直接飯をわしづかみするもの

 今回 絵 省略
「一編房、あをひで人を信ずるは、そらより花のふればなりけり」

 空より

   散華~~ 

 今回 絵 省略 
 次の絵は僧が裾をまくり上げられ,女が竹筒を差し込んでいる。

 一編上人の小便を乞う人びと。

「万の病の薬にて候」
  
 今回 絵 省略
 舞踊
  ささらを打ち鳴らしておもしろおかしく舞う。
  絵には知らない曲名あり(省略)

 




  東寺巻    今回 詞書 絵 全て省略

 
 南大門
   今様を謡う

 舞楽
  「狛鉾」青い装束(右方の舞)
 楽屋
  雅楽

 東寺から
    高野山へ

 全体に美しい絵画性の高い絵



  


 
  三井寺巻A


 今回 絵 省略
 三井寺
  信誉の智厳房
   障子に人影
   学問の邪魔だと立腹
     手元にあった鋭う小刀で障子越しに斬りつける
   実は学生
     学生の鼻が切り落とされる
        こわ~~
        
  
 僧俗、天狗に入り乱れて,一座の歓をつくしている
 盃散乱
 酔態
  『猩猩』ではないが、かなり酔っている。

 
  三井寺巻A

 京の四条河原町の風景
 肉を食す民
 差別される人びとをも描き出す

  生肉を餌に,天狗を捕まえる
  手に釣り針が引っかかり,落ちる天狗
  すばしこく駆け寄り,天狗の頭をひねり殺す

 今回 絵 省略
  無関心に昼寝する尾の長い犬

 今回 絵 省略
  雅楽を奏でる天狗僧

  




 「天狗草紙」について



 天狗は、天上や深山に住む妖怪

 中国では,流星、山獣の一種
  → 日本に入り,修験僧と結び付いて想像される

       山伏姿
       赤い顔
       高い鼻
       翼
       手足の爪が長い
       神通力
       飛行自在



「天狗草紙」南都北嶺の大寺の僧侶の驕慢(奢り)を,天狗に例えて諷してつくられた絵巻。


『倶舎論くしゃろん』に説く次の七種を天狗に見たてている。

       慢
       過慢
       慢過慢
       我慢
       増上慢
       卑慢
       邪慢


 次の寺の僧侶を持って,それにあてている

       倶舎論とは  (ウィキ)
       仏教哲学の基本的問題を整理したもの

        界品(かいぼん) - 存在の種類  (ウィキ)
        根品(こんぼん) - 存在現象の活動
        世間品(せけんぼん) - 世界の構成
        業品(ごうぼん) - 有情の輪廻の原因となる業
        随眠品(ずいみんぼん) - 有情の煩悩
        賢聖品(けんしょうぼん) - 悟りの段階
        智品(ちぼん) - 智慧
        定品(じょうぼん) - 禅定
        破我品(はがぼん)


       興福寺
       東大寺
       延暦寺
       園城寺
       東寺
       山伏
       遁世の僧侶
とんせい の…

        遁世とは  (大辞泉)
         1隠棲して世間の煩わしさから離れること。「―して庵をむすぶ」
         2 俗世間を逃れて仏門に入ること。出家。とんせ。
        遁世者とは (大辞泉)
         1俗世をのがれて仏門に入った人。世捨て人。
       
 







 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画『博士の愛した数式』思... | トップ | 113:『続日本絵巻大成19 土... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸」カテゴリの最新記事