乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

古今和歌集 春歌 紀貫之  2  春歌 39、42、45、49

2011-02-28 | 紀貫之


 昨日は日本古典文学大系8の「古今和歌集」春歌から紀貫之春歌から紀貫之のものだけを五首写した。
 
 この写し方でいいんだろうか?

 ネットで見てみると、色々な形で記録されているようだ。

 今日は少し形式を変えてみたい。

 今日は四首のみです。





  日本古典文学大系8  岩波





 古今 春歌39

  くらぶ山にてよめる   つらゆき


      梅花にほふ春べは くらぶ山やみにこゆれど しるくぞありける





 古今 春歌42

  はつせにまうづるごとに、やどりける人の家に、ひさしくやどらで、程へて後にいたれりければ、かの家のあるじ、かくさだかになむやどりはあると、いひいだして侍りければ、そこにたてりける梅の花ををりてよめる  つらゆき



      ひとはいさ心もしらず ふるさとは 花ぞむかしのかににほひける





 古今 春歌45

  家にありける梅の花のちりけるをよめる  つらゆき




      くるとあくとめかれぬ物を 梅花 いつの人まにうつろひぬらん





 古今 春歌49

  人の家にうえたるさくらの、花さきはじめたりけるをみてよめる  つらゆき




      ことしより春しりそむる櫻花 ちるといふ事はならはざらなん




  





 やまとうたは、ひとのこゝろをたねとして、よろづのことの葉とぞなれりける。世中にある人、ことわざしげきものなれば、心におもふことを、見るもの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花になくうぐひす、みづにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。ちからをもいれずして、あめつちをうごかし、めに見えぬ鬼神をも、あはれとおもはせ、お(を)とこ女のなかをもやはらげ、たけきものゝふのこゝろをもなぐさむるは、歌なり。



  ふるとしに春たちける日よめる

  袖ひぢてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ  紀貫之   古今和歌集 春歌 二番



  雪のふりけるをよめる

  霞たちこのめもはるの雪ふれば花なき里も花ぞ散りける    古今和歌集 春歌 九番

    

  歌奉れとおほせられし時、よみて奉れる

  春日野の若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十二番



  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  わがせこが衣はるさめふるごとに野辺のみどりぞ色まさりける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十五番



  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  青柳の糸よりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十六番







  今回は49までです

  写真は2月27日  平群町 たつた川

                水くくる^^のイメージで






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樽地蔵(たるじぞう)と呼ばれる油壷台座に立たれている 舟形十一面観音立像( 明和五年 1768年)3景

2011-02-28 | お出かけ




         樽地蔵(たるじぞう)と呼ばれる 舟形十一面観音立像( 明和五年 1768年)


         油壷台座の上に立っている








 樽地蔵(たるじぞう)と呼ばれる舟形十一面観音立像( 明和五年.1768)

 奈良県の平群町信貴畑にある舟形十三仏板碑 天文二十一年(一五五二)と舟形如来座像 紀年なし (室町前半期頃)近く

 樽は油壷といわれる。





 奈良のあじさい寺と呼ばれる矢田寺には味噌地蔵があり地蔵に味噌が塗りたくられる。

 味噌づくりが上手になるように祈願してのことだとお聞きした。

 樽地蔵(たるじぞう)様にはどういった願いが込められているのだろうか……。

 





 この地蔵尊のすぐ側には急な斜面の村に通じる道がある。

 写真上がそれ。

 かなりの急な坂だが、下ると家や森があるようだ。

 今回は夕刻という時間も押してきていたので、おりて確かめることはしなかった。

 



 おつきあい下さいまして、ありがとうございます。

 お礼申し上げます。







       2011年2月27日

       奈良県 平群町 信貴畑

       樽地蔵(たるじぞう)と呼ばれる 舟形十一面観音立像( 明和五年.1768)





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信貴畑勧請(かんじょう)の地で 舟形十三仏板碑と舟形如来座像(10景)

2011-02-28 | 民俗考・伝承・講演






              信貴畑勧請(かんじょう)の地
















 平群町の信貴畑には、地蔵堂が有る。

 信貴山朝護孫子寺の「奥の院」から割合に近い。



 舟形十三仏板碑 天文二十一年(一五五二)と舟形如来座像 紀年なし (室町前半期頃)が並んで立っている。

 地元に密着したこの地蔵堂は信貴畑の入り口と書かれている。

 今でもこの地の方々の信仰はあついようで、わたしが訪れた夕刻の五時半頃、ひとりの女性はしゃがみ込んで手を合わせ、お念仏を唱えられていた。




 左

 舟形如来座像




 右

 数えると舟形の中には十三体の仏像。








 勧請縄(かんじょうなわ)


  かんじょう‐なわ[クヮンジャウなは]【勧請縄】-日本国語大辞典

   〔名〕奈良県の村々で、正月一四日に太い注連縄(しめなわ)のようなものを作り、翌日村の入り口の道に張るもの。

      邪悪なものを村内に入れないための呪術。道切り縄。*諸国風俗問状答〔19C前〕大和国高取領風俗問状答







 奈良に住んでいると、勧請縄を見る機会に恵まれることが多い。

 勧請縄は京都市内に生まれ育ったわたくしには、たいへん珍しく、初めて見た時には感動を覚えた。

 以前から故のブログでも道切りとして何度も記録している。

 勧請縄の「境界」といった意味合いは、わたくしにとってはたいへんに興味深い。


 


 ここは信貴畑でかなり山の上だが、そこから一層小高くなった場所に建てられた地蔵堂。

 村はかなり下の方。

 上の写真(小二枚)から見て、公道と小高くなった境目に貼られた道切り的な勧請縄の意味合いを考えると、ここが神域であることは一目瞭然だろう。




 
 地蔵堂階段あがってすぐの入り口と勧請縄の間には井戸。

 この造りは厄よけとしても興味深い。神聖な地だと痛感した。





 上写真は 平群町の信貴畑勧請(かんじょう)の地や奥の院、又 別方向の信貴山朝護孫子寺から随分と下ると、この景色。

 平群町の信貴畑勧請(かんじょう)の地は随分寂しい、山の上にあることがわかる。

 夕刻、車通りの少ない信貴畑辺を 独りミニバイクで走るのは、心細いものだ。

 人里に辿り着いた時には、胸をなで下ろした。

 


 最後までおつきあい下さいまして、ありがとうございました。

 みなさまには心より感謝しています。






       2011年2月27日

       奈良県 平群町 信貴畑勧請(かんじょう)の地にて







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古今和歌集 春歌 紀貫之  1  春歌 2、9、22、25、26

2011-02-28 | 紀貫之







 知りもしないのに『土佐日記』を少しかじっただけで嫌いだといっていた紀貫之。

 だが、本当はどうなのだろう…。

 気になって仕方がないので、古今和歌集を開き楽しむことにした。

 とりあえず古今和歌集の初めから、紀貫之のものだけを拾って写し始める。

 数が多いので、今回は五首のみ。

 数は少ないが 歌を読むと、紀貫之のすごさと偉大さが伝わってくる。







 やまとうたは、ひとのこゝろをたねとして、よろづのことの葉とぞなれりける。世中にある人、ことわざしげきものなれば、心におもふことを、見るもの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花になくうぐひす、みづにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。ちからをもいれずして、あめつちをうごかし、めに見えぬ鬼神をも、あはれとおもはせ、お(を)とこ女のなかをもやはらげ、たけきものゝふのこゝろをもなぐさむるは、歌なり。

       日本古典文学大系8  岩波






 愛知教育大学研究報告,58 2009





  ふるとしに春たちける日よめる

  袖ひぢてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ  紀貫之   古今和歌集 春歌 二番



         (ふるとしに春たちける=12月のうちに立春が来たのをいう)




  雪のふりけるをよめる

  霞たちこのめもはるの雪ふれば花なき里も花ぞ散りける    古今和歌集 春歌 九番



      

  歌奉れとおほせられし時、よみて奉れる

  春日野の若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十二番





  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  わがせこが衣はるさめふるごとに野辺のみどりぞ色まさりける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十五番





  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  青柳の糸よりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十六番


  





  とりあえず今回はここまで

  写真は2月27日  竜田川(たぶん平群町 道の駅近く…?)      






       
コメント (6)
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