うさとmother-pearl

目指せ道楽三昧高等遊民的日常

マンモスの眠るところ

2005年07月31日 | ことばを巡る色色
夜中に(と限ったことではないのだけれど)何かの言葉を検索をしていると、ずいぶん前から更新されていないサイトに出会ったりすることがある。なんだかフォントのドットも荒くて、全体に白黒な感じのところだ。
そういうサイトに行き着くと、随分遠くまで来てしまったなあ、と思う。歩いて、歩いて、ジャングルを過ぎ、草原を突っ切り、ちょっとだけ泉でのどを潤し、砂漠に足を取られ、砂山を登って、そうして下って、そのくぼみにマンモスの牙を見つけたような気になる。
賑やかなnet通りだが、ぺろりとひとつ覆いを取ると、そんな忘れられたサイトが宇宙の果てのような暗い所に浮いていて、ぷかぷか漂っているんだろうか。
この果てのないnetの銀河にいくつも振り返られなくなったサイトが彷徨っているんだろうか。
野生の動物は誰にも見つけられぬところに死にに行くというけれど、そんな、見てはいけない場所を見てしまったようで、少し怖くなる。世の中の果てはこういうところなのかなって思う。
誰かが、そっと拾いに来て、埋めてやってくれはしないだろうか。

みんなが行ってしまったら この世で最後の煙草を喫おう 一番最後でもいいからさ、世界の果てまでつれてって  (寺山修司 レミング)
コメント (14)
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