横浜・港南中央で学習や発達に特徴がある子どもを支援する塾 びすぽうく

”教室の”困った”を”わかった!”へ。子ども・保護者・学校の先生、みんなが元気になるために実践経験をもとにしたつぶやき

子どもにも「覚悟」が必要?

2014-12-29 18:18:04 | 発達や学習が心配
年末のカウントダウン・・・。
あっという間の1年でした。
今ごろ皆様は大掃除などなさっている?
大掃除に疲れてほっとしたい時間でしょうか。

今日は支援を受ける側の「覚悟」の話。

以前、「特別な支援」が「特別でなくあたりまえ」に

受けられるといいな、という気持ちを書きました。

でも、最近「特別な支援」を先生や学校にしてもらう

ことに抵抗があるお子さんもいるのだな、と気づきました。

みんなと「違う」ノートを使ったり、みんなより「課題の量」が

減っていったり、何か「特別な配慮」が「目に見える形」で

行われたときに「自分が友達よりできない子」と思われているのでは

と感じてしまう・・・。だから学校では、「本当はほしい支援」を

受け入れることができなくなってしまう・・・。先生のせっかくの「配慮」を

拒否してしまうこともある・・・。



ずいぶん前のことですが、視力が落ちて、めがねをかける必要ができた子どもの保護者が、

「みんなに笑われるとめがねを持って行かないんです」と相談されたことがありました。

私も「その子がめがねをかける初めのその日」はめがね(それまではコンタクト)にして、

他の子には、さらっとめがねのことを伝えた気がします。今はめがねをかけている子どもは珍しくなく、

こんな配慮もいらないのかもしれません。

先生の配慮も「わざとらしくなく」「欲しい人はだれでももらえる配慮」であることが

子ども達に伝わる必要があります。「できないから」ではなく、「必要だから」と。




では、みんなは「行」のノートなのに、自分だけ「マスノート」。

もしかしたら、クラス40人の中には、他にもマスノートの方が書きやすい子が

いるかもしれません。学校で一律に購入するにしても、「自由度」があっていいと

思います。クラスで「たった一人」が正直つらいときもあるでしょう。でも、いろんな

選択肢がある中で、自分にあったノートが選べるのが「普通」なら、抵抗は減ると思います。

ある子どもが使っている「マスノート」が先生に「公認」されて、「自分も使いたい」と

言えるような、雰囲気。

クラスのだれでも分からない、こまった、助けて、と言えること。(もちろん、勉強したい、

という前向きな気持ち、分かりたい、という気持ちがあることが前提ですが)

テストの読み取りは苦手なのに、問題文を「音読」してあげると問題に正解できる子どもが

いました。きっと、国語だけでなく、算数の文章題、社会、理科すべて内容を理解したくても

「文字からの理解」が困難な子どもはつらい時間だったのだと思います。どの教科も、前学年で

習った漢字は「ルビ」がつきません。「漢字」が読めない、または、文章が「ちかちか」して

しまう子どもたちは、配慮なしではつらい時間になってしまいます。

デイジーという教科書を音声化するものもあるのですが、まだ「高価」です。

担任がテスト中「音読」することは、「音読」が必要でない子どもにとって「思考のじゃま」

になってしまいますが、「音読」してもらえば「正解」できる子どもたちにとっては「自分

で分かる」時間になるでしょう。これからITを使った授業で救われるかもしれません。

・・・現実的には、先生の板書を「ここだけ」とその子が書ける範囲だけ写すようにしたり、

自分で選べるノートにしたり、家庭で教科書に「ルビ」をふってきたりするだけでもずいぶん

違うかな、と思います。

専科の家庭科の先生で、調理実習の前に子ども達を前に集めて、実際に料理を作ってみせる方

がいました。長い時間ことばで「説明」するより、子ども達みんなに伝わりました。子どもも先生

の手元をよく見ていました。ことばだけで分かる子どももいる、でも、ことばは言った先から

「消えて」しまうので、音声からの記憶が苦手な子どもにとっては、「わからなくなる」原因で

もあります。もちろん、読み返せるように板書もあります。

・・・・あくまでも一例ですが、子ども自身が「困っているときに」支援をもらう声を上げる

「勇気」が「気軽に」もてるように小さいときから環境づくりができるとよいな、と思うこの

ごろです。


除夜の鐘、そして新年を迎える、今週。どうかこのブログを読んでくださるみなさまにとって

来年がよい1年になりますように。


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