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カジノは何故危険なのか、静岡大学鳥畑教授の講演から

2019年10月15日 23時34分30秒 | 政治経済論・メモ
カジノは何故危険か 静岡大学鳥畑教授の講演から。


 カジノは博打場、賭博場である。刑法が賭博を禁止しているのにも理由がある。パチンコなどと比べる向きもあるが、カジノはほかのギャンブルと比較にならぬほど危険だ。

 まずカジノのビジネスモデル。カジノはより多くのギャンブル依存症の人を作ることで利益を上げるビジネス。勝ち逃げを許さない。一度は勝っても確率的に負ける方が多い。客により負けさせるのが、優秀なディーラーと評価される。だからカジノはほかのギャンブルよりも依存症の患者が多い。客を如何に依存症へ導くか。これがカジノ商法だ。その手法は24時間営業、窓のないカジノ場で、時間の感覚をなくさせる。

 次に、統合リゾートとの関係。統合リゾート施設でカジノは、面積が3%に過ぎない。だが利益の80%はカジノがあげる。ホテル、ショッピングセンターなどの施設はカジノに客を呼び込む施設。だからギャンブル依存症の人が増えてカジノが順調に利益をあげるようになると、ホテルなどは廃業か撤退している。アメリカの例である。


 依存症対策を世界一強化すると言っているが、ギャンブル依存症対策で成功している例はないといえる。アメリカの対策は依存症は減少させられない状態。韓国で国内唯一の韓国人が入場できるカジノがある都市は、ギャンブル依存症の人であふれて、街に活気がなくなってしまった。シンガポールの依存症対策。いま40万人がギャンブル依存症でカジノへの立ち入りが禁止されている。これは個人情報が国家によって全て把握され、ているからだ。しかし国際観光力は低下している。カジノへの依存が地域経済をゆがめるからだ。また規制はカジノの国際競争力を高めるために緩和が進む。

 結局、カジノは、ギャンブル依存症になることで、生活費の持ち出し、預貯金の切り崩し、借金の増大、多重債務、生活破綻を増やす。シンガポールではカジノ導入後、こうした問題が二倍になっている。


 パチンコとは比べ物にならない悪影響だ。横浜では市長がカジノ誘致を決めたが、カジノは横浜の街を壊してしまうだろう。


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