オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

職務権限行使に逆行するパワハラ防止規則

2019年10月24日 | Weblog
国家公務員のパワハラを防止するため規則を作るという。

 また始まった・・・。とため息をつくばかりである。規則を作れば問題が解決するとでも思っているのだろうか?反対に規則を作ってこれに従わせることによって問題を解決しようというのがそもそもの間違いである。規則がなければパワハラが防止できない組織の体制そのものが問題である。以前国家公務員の倫理規定なるものが制定されたが、これと同じようなことをまた繰り返そうとしている。是非考え直してもらいたいと思っている。

パワハラを防止するためには何をしなければならないか?

 組織自体の自浄機能が働いていないのである。パワハラが何なのかもよくわからないが、そのような問題が発生したら、現場の組織自体がそのものを事前に発見し、報告通報され、適正に処理されなければならないのである。そのためにどうしなければならないかは組織自体の本来の機能が発揮されているかどうかにかかっている。それを見過ごして、何もなかったことにして、何もなされないからいろいろな問題が起こるのである。

組織の中の各人がしっかりと働いていないのである。

 組織の中の先輩も後輩も同僚も上司も部下もそれぞれの職責をしっかりと果たしていないのである。果たそうとしていないのかもしれない。そこが最大の問題点である。規則がなくても問題を見つけたら誰でもそれに対処しようとするし、それが組織の中の構成員のど真ん中の常識である。それなのに対処しようとしない、対処しないでも済んでしまう、対処しようとすると周囲の抵抗がある、上司から封殺されてしまうなどである。

常識は規則化できない。

 常識に基づく行動は各人各様千差万別である。しかし、正常であれば各人が問題の解決に向かっているのは確かである。そして、問題解決の意識があって各人が行動に移行すれば、問題は解決の方向に進んでゆく。部下は部下なりに上司は上司なりに同僚は同僚なりに組織を挙げて協力して問題解決にあたるのだろう。その最初の部分が欠落しているように思える。これを一元的に規則化したら問題解決の可能性を著しく阻害してしまうだろう。問題解決の方策は一つではないのである。

悪いことをする人は規則なんて無視する。

 規則は最低限守るべきことであろう。その規則さえ破ってしまうから悪いことに突っ走る。もっと悪い奴は規則に反しないで悪いことをする。規則があれば規則に反していなければ罰することもできない。規則に反していなくても悪いことは悪いのである。その指摘が組織の中から発出されなければならないのである。そして組織で協力して問題を解決しなければならないのである。

組織を円滑に機能させるためには各人に権限を持たせなければならない。

 部下は部下なりに上司は上司なりに同僚は同僚なりに 組織の中の権限があるはずである。その権限を適正に明確にすべきである。一番重要なのは任命権であり懲戒権であり人事権であり、職務権限である。これが果たして適正で明確で具体的に行使されているのだろうか?組織の中の自分の保有する権限を明確に理解して職責を果たしているのか、現状のままで問題はないのか、自分の職務範囲に問題はないのか、問題があればこれを適正に処理しているのか、各人でよく考えなければならない。

学校の教師が同僚の若い教師に暴力をふるったり、器物を損壊したり、脅迫や強要したり(あえて「いじめ」とは言わない)した事件があった。

 どう考えても犯罪であるが、当該校長先生はそのことに対して何の権限も行使できない。あえて言うなら職務権限で教育の場から隔離することぐらいである。懲戒権は県が保有している。自宅待機の命令も出せない。自主的に休暇を取らせて休ませているという。もし、そのことさえ拒否して教職を継続すると言い張られたら校長としてこれを阻止することはできないそうである。なんかおかしいのではないかと思う。

校長先生にもっと権限を与えるべきである。

 私としては、校長先生が学校内の教師職員の懲戒権は保有すべきだと思う。そうでなければ教職員を指導監督することはできない。公務員には上司の職務命令には忠実に従わなければならないとなっているが、校長先生が学校の最上級者としての権限を行使できる環境にないようである。このような状況下でパワハラ防止の規則を制定したら、ますます校長の権限は制限されてしまう。校長が権限を行使したら、何でも「パワハラだ」と反撃されそうである。

校長先生に限ったことではない。

 それぞれの長のつく職務にある人の権限を著しく損なうことになる。ただでさえ権限の行使に対する抵抗が増大している風潮にあって、ますます適正な権限さえ行使できなくなってしまう。権限の行使には責任が伴う。この責任が果たせない権限の行使は当然非難されるべきであり、その権限を行使した者の上司が適正に評価し適正な処置がなされるべきなのである。まずは権限は適正かつ明確に保有させなければならない。権限を持たせたらろくなことはないという考えから出発したのでは組織は崩壊するばかりである。

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