戦争はどうして起こるのだろう。
考えてみると、自国内の安定と平和が保たれていないことに原因がありそうである。第二次世界大戦の日本を考えてみるとわかる。日本が世界から孤立してABCD包囲網による経済制裁によって国内が疲弊し、国力が低下しつつあるとき、国力の残っている時機に真珠湾攻撃で戦争に打って出た。国内にくすぶっている不満を海外に向けて発散したのである。この日本国内の安定と平和が保たれていれば戦争へと発展しなかった。
為政者は自国内の政治・経済がうまくいかなかった時、
国民の不満を国外に向けることをやりがちである。と言うか、最終的には国外にしか解決策を見いだせなくなる。問題点の発展的解消である。そのことに対して不満を抱える自国民も賛同してくれ、為政者を応援してくれる。その行為は国外からみると政治的・経済的・外交的・軍事的な侵略行為に映り、関係諸国から反感を買う。そのようにして対立が深まっていき、最終的には戦争へと発展してゆく。
戦争になる前にみんなで協力して対策すべきなのである。
それなのに敵と味方に分かれて敵対し反発し相互に否定しあって本来の政治・経済の問題を解決しようともしない。問題を抱えて困っている国があれば手を差し伸べあって問題解決に一致協力すべきなのである。まずは、当該国内の問題解決が最優先なのである。その問題さえ解決できれば国内の不満が爆発して戦争へ発展することはないのである。少なくともそのような状況が生起していれば戦争を押しとどめることができると思う。
戦争が生起する状況を見ていると、まるで反対である。
問題点を抱えている国に対し関係諸国が寄ってたかって制裁を加え、二進も三進もいかない状況に追い込んで戦争へと発展している。諸外国は少なくとも問題解決のため協調する姿勢が必要なのであろう。画期的な問題解決でなくてもいいのである。そのような努力が継続されていることに意義があると思う。孤立させてはいけないのであり、戦争状態になるとますます孤立が進み悪循環に陥ることになる。
もう一つは、自由主義圏と社会主義圏の戦いを止めることである。
お互いの存在をまず認めることから出発すべきである。現状はお互いの存在そのものも否定して、反発しあい攻撃しあい覇権争いばかりしている。お互いの存在を認め、お互いに利点・欠点があることを認めてお互いが協力して理想を目指してより良い関係を築き上げることに努力すべきなのである。私はその折衷部分に理想の主義思想があると思っている。
日本の過去の高度成長も中国の現在の経済発展も、
自由主義と社会主義の混在したところに生起している。相互の利点を生かして経済発展がなされたと言ってもいい。ただし、相互の欠点が増幅すると衰退の一途をたどることとなるが、少なくとも、両方の要素を取り入れない限り発展は望めない。根本からすべて改革せよと言っているのではない。悪い部分を修正すればいいのである。自国の独自性は残したままで、自国の特性に合わせて改善して行けばいいのである。そして、他国はその改善に協調して協力するのである。
他国も当該国に対して自国の主義思想を強制する必要はない。
自国の主義思想が最善で理想であるとは思い上がりに過ぎないし、そのような国に発展は望めない。最善でも理想でもなければ強制することもできない。もっと謙虚になるべきである。そう考えてくると、これらの考え方は東洋思想ではないかと思えてくる。これからは東洋思想が取り入れられるのではないかと期待している。日本もこの東洋思想を大いに世界に向かって発信すべきではないかと思っている。
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