うえぽんの「たぬき鍋」

日々のつれづれ、野球ネタ、バカ話など、何でもありの闇鍋的世界?

注意一秒、ケガ一生。(追記あり)

2005-09-14 20:51:20 | 雑記
所用があって大森まで自転車で行ったその帰り道。環七(環状七号線)をダラダラと走っていると、馬込のあたりで外回りの車線が異様に渋滞して来た。先の方でサイレンが聞こえる。何じゃどうした、事故か?野次馬根性旺盛な私は、自転車の速度を上げて、渋滞の先頭へと向かった。すると、そこには大手運送会社のトラックが止まり、救急隊員が慌ただしく動き回っていた。野次馬も大量にいる。被害者は小学校低学年ぐらいの男の子二人だった。どうやらトラックに二人まとめてはねられたらしい。一人は歩道で座り込み、救急隊員が介抱している。呆然とした表情だが、顔は血だらけだ。その視線の先はもう一人の子がいた。横断歩道上で仰向けに倒れ、救急隊員から心臓マッサージを施されていた。やはり口や鼻から血を流し、目はうつろだ。そのあとすぐ救急車が到着したところまで見届けてその場を去ったが、彼らは助かっただろうか。非常に心配である。

私も、彼らと同じぐらいの年にの頃に車にはねられたことがあるから、他人事ではない。あれは23年前、小学校1年の時の話である。私は小学校から帰った後、近所に住む友達の家に遊びに行くことになっていた。「いってきまーす!」と勢いよく家を出て5分も経たない内に、悲劇は起こった。その悲劇にはある伏線がある。当時、我々ガキどもの間ではとんでもない遊びが流行っていた。走ってくる車の前でわざと飛び出して間一髪で渡るという、今から考えたら説教どころじゃ済まされない「自殺行為」である。

そういえば、昔は走ってる車にドングリを投げつけるとか、落書きを全然知らない家のポストにばらまくとか、みんなと迷惑千万な遊びばっかりやってたなぁ、怖いもの知らずで。今はその反動ですっかり臆病者なんですけど(笑)。

それはさておき、この日もいつものように車が走ってくるのを待ちかまえ、「今だっ!」とダッシュした…次の瞬間、私はドーンと空中に跳ね上がり、地面に叩きつけられたのであった。車からおじさんが「だ、大丈夫かい!?」と慌てて飛び出し、介抱してくれた。誰かが家に知らせてくれたらしく、母が青い顔をしてやってきた。やがて救急車に乗せられて、近くの脳神経外科に搬送されたのだった。もちろん、人生初救急車体験である。この間、体はどこも痛くなかった。たぶん、神経が興奮状態にあって、痛みの感覚を忘れていたのだろう。
ここから、あまり記憶がない。覚えているのはCTスキャンの検査を受けたことと、その間に、強打したおでこが激しく痛み出して泣いたことぐらいだ。病院の名前は覚えているのだが、中がどんな感じだったかとかどんな先生だったかとか、どういう治療を受けたかとか、そのあたりの記憶はすっかり飛んでいる。やはり頭を強打していたせいだろうか。
確かに強打はしたものの、打ったのが前頭部だったため、多少おでこのつくりに歪みは生じたが(笑)、脳にはほとんどダメージを受けず、入院の必要もなくて済んだ。そしてこの後、私は貴重な体験をすることとなる。

パトカーに乗ったのである。

入院の必要がないということで、さっそく事故に関する事情聴取ということで、所轄の警察署に連れて行かれたのだ。その時の交通手段が、パトカー。普通なら、警官になるか、逆に捕まるかしなければ乗れない車である。中は普通の車と大して変わらなかったが、「そこの車、止まりなさーい!」とか叫んだりするためのマイクと、指名手配者とおぼしき人相の悪い男の写真が貼ってあったのが印象に残った。警察署では「はねたおじちゃんを死刑にする?」なんて聞かれて内心「本当はボクが悪いのに…!」と動揺した覚えがある。
結局、たんこぶ程度で助かったのだが、その後の人生に良くも悪くも少なからぬ影響を与えた事件ではあった。

まぁ、私の場合はこうしてブログのネタにできるような話で済んだからいいようなものの、もしあの時打ち所が悪かったら今頃ここにいなかったかも知れないわけで、交通事故というのは本当に、恐ろしいことである。被害者も加害者も、そしてその周りの人々までも一瞬にして不幸になってしまう。皆様も交通ルールを守って、くれぐれも私のような目には遭いませんようお気をつけ下さい。

最後に、あの子供二人が、何とか助かるよう祈っています。

※追記
つい先ほど、新聞でこの事故の記事を見ました。残念ながら、一人は亡くなられたということです(もう一人は軽傷)。恐らく心臓マッサージを受けていた子でしょう。ご冥福をお祈りいたします。助かった方の子も、体はともかく精神的に強いダメージを受けているのではないかと心配です。一日も早く元気を取り戻せますよう。
コメント (2)
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