ガッツ石松世界を獲る!

 33年前の今日、74年4月11日はガッツ石松がWBC世界
ライト級タイトルを奪取した日である。
 ガッツ石松は当時‘縞の合羽に三度傘’といういでたち
で入場する個性派ボクサーというイメージしかなく世界タ
イトルには過去2度パナマで挑戦し、いずれもKO負けを喫
しており3度目の正直なるか?と言われた。
 相手はメキシコ人王者ロドルフォ・ゴンサレス。
 石松がKO負けしたWBA王者のロベルト・デュランほどでは
ないが、72年11月にタイトルを奪取し2度の防衛に成功して
おり全てKO勝ちという強打者だった。
 しかもボディに弱点を持つ石松に対してボディ攻撃が巧い
ゴンサレスは相性的に部の悪い相手と思われた。
 悪い事にこの日は国鉄のストの日。両国の日大講堂の客入
りが心配されたものの、意外にもしっかり入っていた。
やはり東洋人初の世界ライト級王者誕生か?という期待感や
ファンの本能がストにもめげずに観客を集めたのか?
 試合はゴンサレスの接近を石松が足を使って捌き鋭い左で
接近を阻むという展開で試合は進む、‘これはひょっとして’
と期待感を持たせる。
 中盤に入りゴンサレスのボディ攻撃がヒットし始め‘ヤバイ’
というムードが充満し始めた8Rに、石松の左フックから右のク
ロスが炸裂しゴンサレスたまらずダウン!
 ‘こりゃ立てんぞ’とみんなで言っていたら何と15秒経って
いるのにまだカウント8、レフェリーのラリー・ロザディラの
カウントが妙に長いのだ。実況のアナウンサーも‘これは明ら
かにカウントが長い!’と絶叫。
 ロングカウントのおかげで何とか立ったゴンサレスだったが、
石松のラッシュで再びダウン。ところが今度はスリップの判定
であろうことかゴンサレスの手をもって助け起しているのだ。
 何とか再開に応じたもののゴンサレスのダメージは酷くたち
まち石松のラッシュでダウン、レフェリーのロングカウント空
しく石松のKO勝ちで遂に3度目の挑戦で世界を獲った。
 余談ながらレフェリーのラリー・ロザディラはカリフォルニア
州のレフェリーでゴンサレスもメキシコ人ながらロスをホームに
しているので‘ひょっとしたら’と思われていたらしい。
 この試合のレフェリングが問題になりWBCから締め出されWBA
タイトルマッチのみになった。
 因みに95年8月に私の故郷・田川で行われたWBA世界フェザー級
タイトルマッチでレフェリーを務め挑戦者の平仲が奪ったスリッ
プ気味のダウンをしっかりダウンとして取っていた。なお平仲の
セコンドに付いていたのがガッツ石松だった。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
あれは (屯田兵幸雄)
2007-04-12 04:37:20
露骨だったな。 ゴンのほほのこけ方も異様だった。ゴンがKOしてタイトル奪った相手がチャンモガルドナで再起初戦で門田サンがKO勝ちしてるんですね 確か
 
 
 
だから連れは (屯田兵幸雄)
2007-04-12 04:40:43
ガッツのタイトルは本当のタイトル!



畑山は嘘っこだと必ず言う、やった相手が違うからね
 
 
 
ガッツサンは (屯田兵幸雄)
2007-04-12 21:46:30
日本じゃ 柿沢、高山、門田、向こうじゃ デュラン、ヘスス、ブキャナン、センサク、ラグナー、ローズ、バリエントス、石松サンに負けた直後に門田サンはカルモナKOしてるんだもん、石松サンも海外で二度世界失敗してるけど、辛抱して世界獲ったわけだし、



メキシカンに強いというのが武器?でしたね





米倉系はWBCですね
 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2007-04-12 23:17:31
>屯田兵幸男様
 石松は門田や高山、デュラン、ラグナ、ブキャナンやへススと戦ってますので濃密なキャリアですよ。
 世界戦ではメキシカンに負けなしですし。
 ライバルだった門田はチャンゴ・カルモナに勝ってるのに不運ですね。
 
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