JOEよ誰がために戦う!

 前WBCバンタム級王者の辰吉丈一郎がタイで行われた復帰戦で
2RTKO勝ちした。
 90年代ボクシング界のリーダーとして活躍していた辰吉だが、99年
8月に大阪ドームで行われたウィラポン・ナコンアンプロモーションとの
リターンマッチで壮絶な7RTKO負けして引退を決意していた。

 ところが燃え尽きてなかったのか復帰を表明して、02年の12月に前
世界フライ級王者のセーン・ソーンプルンチットを6R TKO勝ちして再起。
 更に03年9月にメキシコのフリオ・セサール・アビラに判定勝ちしたも
のの、事前に痛めた腿裏の肉離れが完治せず批判を浴びジムからも
引退勧告を受けていた。

 それでも辰吉は納得せず復帰を画策、今年5月でボクサーとしての
定年を迎え日本で試合ができなくなっていたのでタイでの復帰を画策し
今日の復帰戦にこぎつけたわけだ。

 正直言って私は99年のウィラポンとのリターンマッチまでは現役続行
には賛成だった。
 しかしウィラポン戦で露呈したのが手術していた左目の視力が 0,03と
低下していた事、いくら動体視力とは関係ないとはいえ右目とのバラン
スが悪過ぎる。
 そしてバンタムの体重を維持するのが年齢的に厳しくなっていたという
事実がある。

 こういう事例を見ればパンチを見切って外すスタイルではなく、しっかり
ガードを上げて戦うスタイルに替え階級もフェザー級で戦うならいいが、
これまで通りバンタムでガードを下げて戦うスタイルでは無理だと思って
いた。
 03年のアビラ戦を見ると‘バンタムでは もはや厳しいし、現役続行も
厳しい’と思った。

 それでも辰吉は諦めなかった。

 かつてデビューしたての頃に辰吉は‘1試合でも負けたら引退する’
と言っていたが、ここまでボクシングに取り憑かれるとは思わなかった。

 名ボクサーと言われたモハメド・アリをはじめ、ロベルト・デュラン、
シュガー・レイ・レナードらは引退後にリングに舞い戻り戦って無残な姿を
さらすハメになった。 

 名ライター・佐瀬稔氏はボクシング名勝負番組でロベルト・デュラン対
ロニー・シムズ戦を解説しながら‘かつての名王者達が復帰して晩節を
汚すかのような試合をするのは、彼らにはリングで受ける喝采が忘れ
られないのだ’と言われていた。

 辰吉も喝采が忘れられず、

彼らと同じ道を辿るのだろうか・・・・    

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
YouTubeにあがってました (屯田兵)
2008-10-28 11:40:41
リングにあがれて試合したな が感想。 長いブランクあると少しは改良されて出るはずなんだけど 身体に染み付いてるんだろな
昔の辰吉のままだった。次は誰とやるんだろう
相手との戦い、時間との戦いですね
 
 
 
それは仕方ないです (こーじ)
2008-10-28 23:58:40
>屯田兵様
 やはり体に染み付いているスタイルは最早捨てられないでしょう。
 仕方ないとは思いますけどね。
 当分は噛ませ犬相手でいいのでは?
 
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