ウルトラマンメビウス37話・父の背中

　ウルトラの父の登場偏という事で登場するジャシュラインは
かなりの強敵とみていたが、コミカル系の感じながらGUYSの
攻撃を一旦ストップして跳ね返すなどなかなかの実力。
　ウルトラマンダイナに登場したミジー星人が操る三面ロボ頭獣
ガラオンを髣髴させる。
　三面ではなく三段になっていたところが面白い。
　メビウスを金の像にしてしまうのだが、ちょうどヒッポリト星
人からウルトラ5兄弟がブロンズ像に変えられたようなものだろう。
　ただしカラータイマーだけが変わってなかったのでトドメを刺す
べく猛攻を加えているときにウルトラの父登場という盛り上がる
展開だ。
　マントをなびかせて戦う威厳ある姿は、さすが宇宙警備隊大隊長！
格闘術にもすぐれていてジャシュラインにマントを被せている間に
メビウスを救出する。ただし5兄弟達を救ったウルトラシャワーは
使わなかった。
　自らが戦うわけでなく、復活したメビウスにしっかり戦わせるのが
またいい。やはりジャシュラインごときは宇宙警備隊大隊長自ら手を
下す相手ではないし、それだけメビウスを信頼している証拠だ。
　ラストで謝るメビウスに対し「勝てなかったけど大事なのは負けな
かった事だ」と応え「カラータイマーが金にならなかった事が屈しな
かった証拠だ。自身が諦めない限りそれは敗北ではない」という父の
言葉は、かなりの説得力があった。
　そうウルトラマンは決して負けてはいけない、例え勝てなくても。
　みんなの期待がメビウスを強くするというテーマがよく分ったし、
コウキ君と父親の絆も私自身が息子を持つ父親として相通じるものが
あった。
　惜しむなくは展開が急すぎてコウキ君と父親の話などがもう少し
掘り下げて欲しい部分があったが仕方ないだろう。
　今年最後を締めくくるに相応しい話だった。