ゴジラ・元の木阿弥

 今回は怪獣VOW2にあったネタを私なりに解釈した。
 かつてゴジラは反核の象徴として54年に現れた。
 水爆による放射能の間接的な脅威として描かれていた
のだ。
 62年のキングコング対ゴジラではキングコング、64年の
モスラ対ゴジラではモスラとサシで戦った。
 更に64年後半には宇宙から来襲したキングギドラを撃退
するために、かつて戦ったモスラやラドンと手を組む。
 自らのテリトリーを守るという大義名分があったものの
、68年の怪獣総進撃では10匹がかりでキングギドラを遂に
倒した(なぶり殺し?)
 一方でなぜかミニラという自称・ゴジラの息子もこの頃
登場している。
 そして72年のゴジラ対ガイガンから、あからさまに人間
の味方・正義の怪獣に成り下がったのだ。

‘このままではいかん、やはりゴジラは人類の脅威であり
悪役でなければ・・・’という声が圧倒的になった80年代に
ゴジラは復活した。
 84年に登場したゴジラは54年版の続編という事で、55年の
アンギラスと戦ったゴジラの逆襲以降メカゴジラの逆襲まで
のゴジラはなかった事になったのだ。

 空の大怪獣ラドンを髣髴させるストーリーだった84ゴジラ
だが、核の脅威などのテーマを復活させたものの同期に上映
されていたゴーストバスターズやグレムリンに比べて地味な
イメージになってしまった。
 
 そこで89年のゴジラvsビオランテでは、植物と動物の合成
怪獣・ビオランテが新怪獣として登場しゴジラと戦う。
 とは言ってもゴジラがビオランテと戦う時間は意外に短く
、むしろスーパーX・2をはじめとした自衛隊との戦いの方が
メインといえる内容だった。
 
 そして91年にキングギドラを復活させ、92年にモスラ、93
年はメカゴジラと毎年のようにゴジラと怪獣バトルが繰り広げ
られていく。
 
 問題は93年のvsメカゴジラにラドンとゴジラの原型である
ベビーゴジラが登場する。
‘まさかミニラ化するのでは・・・’と私などは危惧していた
のだが、94年のスペースゴジラ、95年のvsデストロイアにも
登場してしまう。
 
 これでは60年代中盤のミニラ登場以降のゴジラの二の舞で
ある。
 一旦vsデストロイアでゴジラをメルトダウンさせて死なせ
たが、00年のミレニアムから復活しメガギラスや護国聖獣・
キングギドラ、モスラ、バラゴンと戦う。
 そして三度メカゴジラとの戦い・・・・・
 こうなるとファンから飽かれるのは当然だ。
 
 04年のファイナルウォーズで製作を打ち切り10年以上充電
するという方針らしい。
 どうしても怪獣映画はパターンが決まってくるので今回の
ような元の木阿弥状態になるのは仕方ないかもしれないが、
次回製作する時は魔の輪廻に嵌らないように願いたいものだ。
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コメント
 
 
 
Unknown (りょうころり)
2007-06-29 16:48:19
 自分は『VS世代』で、84年の復活ゴジラから映画館で見ています。
 当時は『VSビオランテ』や『VSキングギドラ』など楽しく見ていたのですが、今見るとなんとなく映画として『衝撃度』に欠ける気がします。
 初期の頃の映画『地球最大の決戦』くらいまでを見返してみると映像的にはアラが多いのですが、何度見ても衝撃的で面白い気がします。なぜだか分かりません。
 最近のシリーズではバラゴンが出た映画(タイトルは忘れた)がおしいと思うくらいで、『ファイナルウォーズ』などは私個人としては好きになれなかった。

 いつか復活して欲しいと思ってはいるがまだまだ先の話にして欲しいです。  ゴジラ大好きだ。
 
 
 
vsシリーズは (こーじ)
2007-06-29 23:32:30
>りょうころり様
 どうしても60年代の本多ゴジラのオマージュが垣間見えますので、どうしてもコピーはオリジナルを越えられないというやつでしょう。
 そしてvsシリーズにも影響を残すところがオリジナルの凄さですよ。
 vsシリーズは面白かったですけどね。
 ファイナルウォーズは福田純監督作品へのオマージュが
多いので好き嫌いがハッキリしますよね。
 
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