45回目の大場政夫の命日にチャチャイ・チオノイを偲ぶ

 今日1月25日は元WBAフライ級王者・大場政夫が首都高速を
運転中に事故を起こして亡くなった日で、あれから早いもので45
年経つのだが今年に入ってラストファイトの相手だった元フライ級
王者だったチャチャイ・チオノイが亡くなったらしい。

 大場のラストファイトとなった1月2日のタイトルマッチではラ
ンキングこそ2位ではあったが当時としては高齢といわれた30歳
で減量に苦しんでいた事から大場断然有利という予想の中で、1R
に右のロングフックでダウンを奪うという意外なスタートとなった
だけでなくダウンをした拍子に右足を捻挫する。
 
 それでも足を引きずりながら戦う大場は何とか凌ぎながら徐々に
反撃を開始し8Rには連打でチャンスを作り、12Rの残り1分から
猛然とラッシュをしかけ3度のダウンを奪って逆転KO勝ちで5度
目の防衛に成功したわけだ。

 大場のベストバウトともいわれるこの試合だが挑戦者チャチャイ
の健闘あっての名勝負で、年齢や減量苦から予想されたスタミナへ
の不安を序盤の右ロングフックにかけて臨んだ一戦で実際に‘生涯
最高の一撃'をヒットしたのだから凄い。

 中盤から反撃した大場だがチャチャイの右がいつ飛んで来るかと
いうスリリングな展開だったわけで、一撃に全てを賭けたベテラン
の凄みを実感したものだ。

 チャチャイは若い頃は日本で多く試合をし関光徳や海老原博幸ら
と戦いながらキャリアを積み、ウォルター・マクゴーワンに勝って
WBCフライ級王者になると一旦アラクラン・トーレスにタイトル
を取られるが再戦で取り返すなど大場戦の前には既に名王者の名称
を得ていた。

 意外だったのは大場が亡くなった後の決定戦でフリッツ・シェル
ペに勝って2度目の返り咲きを果たすと、花形進との防衛戦を含め
2度の防衛に成功したが花形との3度目の防衛戦で体重オーバーで
失格し試合も6Rでストップ負けしたのが最後の世界戦だった。

 日本でキャリアを積んで成長し最後は日本にベルトを置いていく
など、日本との関わりが強かった王者で亡くなったのも大場戦から
45年後というのも何やら因縁めいていると思うのだ。

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