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こーじ苑
野村克也氏は代表監督にならなくてよかった
早いもので野村克也氏が亡くなって10日が過ぎた。
テスト生から戦後初の三冠王になっただけでなく監督としても4
度のリーグ優勝&3度の日本一を達成するなど、選手&監督としても
一流の成績を残した偉大な人だけに氏を称える声が後を絶たないの
だが気になるのは‘完全無欠な人’的な報道である。
野村氏も人間だから長所がある代わりに短所もあるのだが、それ
を全くないかのような報道には違和感を覚えるわけだ。
その最たるものが野村氏がWBCの日本代表監督になって欲しかっ
たというもので、正直言って野村監督のスタイルは代表監督向きで
はなかったと思う。
野村氏の監督としての最大の成功はスワローズ時代なのだが監督
に就任した1年目の90年は5位に終わったものの、91年に3位に入り
3年目の92年にリーグ優勝を果たすと4年目の93年に日本一に輝いて
いる。
‘1年目に種を蒔き2年目に花を咲かせ3年目に収穫’的な形で段階を
踏んでチームを強化させたわけだが、スワローズの選手達に監督の
教えが浸透するのに3年かかったという事になるものの代表チーム
にはそんな時間はない。
代表チームの監督に求められるのは自分のスタイルを体現できる
選手をいかに多く招集できるかだから、選手を自分色に染めるより
自分色に染まる選手をいかに集めるかになる。
しかも勝てば絶賛される一方で負けると相当なバッシングがある
のでワリに合わない仕事だから、野村氏の看板に傷が付くリスクが
あるのだ。
つまり野村氏はサッカーでいうクラブチームの監督向きであり、
代表チームの監督には向いてないと考えるので09年の第2回WBC
あたりで氏は代表監督に意欲を示していたものの就任しなくてよ
かったと思うのだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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そういう点では、代表監督も、ベッケンバウアーやクライフは戦力が整ったチームの監督だし、育成と勝つことの両方に秀でいているエディ・ジョーンズみたいな人はまれですね。
評論家時代の野村氏は「江川卓とは絶対にバッテリーは組みたくない、江川と組むと単なるキャッチングマシーンに成り下がるから」と常々語っていたのを思い出します。
つまり江川を更に引き上げるリードよりも、二線級の投手を自分のリードで勝たせる事に意欲を燃やしていた事を思い出します。
ラグビーでいえば‘小よく大を制する’スタイルを追求した大西鉄之祐氏と‘大を更に強くする’スタイルを追求した北島忠治氏の違いとも言えますね。
それを考慮すると日本とイングランドで結果を残しているエディ・ジョーンズ氏の凄さが分かりますね。