ガメラと北の玄武

　東西南北の守護獣といえば東の青龍・西の白虎・北の玄武に南の朱雀という
位置付けになるのだが、もともと中国に古くから言い伝えられている4体の神秘
的な生物で日本では高松塚古墳の壁画に描かれていた。

　この四神獣の存在がヒーロー作品で扱われたのは私が知っている限りでは
金子修介版の平成ガメラシリーズ。

　特に玄武はガメラを髣髴させるのだが思えば昭和のガメラでは‘北極生まれ
で～’と歌われているように北極で眠っていたのを原爆を搭載した輸送機が
墜落しての爆発で目覚めているし、対バイラス以降は完全に子供の味方と
しての‘守護獣’とも働きを示していた。

　平成ガメラシリーズの脚本も担当した金子修介監督は もともと方位学などを
扱うのが得意だと思うのでガメラ復活の際に そこまで考えて作っていたのだ
ろうかと思ってしまう。

　ちなみに金子監督が平成ゴジラで監督&脚本を担当したゴジラ・モスラ・
キングギドラ大怪獣総攻撃でも護国聖獣としてバラゴン・モスラ・ギドラの3体を
扱っているのが印象深いし、その事を説明する役として登場する伊佐山老人
役を演じたのが天本英世だったのも嵌り役だった。