ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
三浦カズ代表落選から10年
今から10年前の昨夜、サッカーW杯フランス大会の日本代表から三浦
カズが落選する事が発表された。
カズはプロがなかった時代から‘将来W杯のピッチに立つ’という明確な
目標を立てて単身ブラジルに渡り、帰国後代表チームのエースとして日本
の急速なレベルアップに貢献してきた。
特に93アメリカW杯のアジア予選では獅子奮迅の働きで代表を 予選突破
寸前まで引っ張った。
リベンジをかけた97フランスW杯のアジア最終予選では、初戦のウズベキ
スタン戦では4得点を挙げて予選突破へ勢いづけた。
ところが3試合目のホームでの韓国戦で尾てい骨を痛めたのが引き金に
なって不調モードに陥り、日本も迷走を始めた。
実はカズがW杯本番では微妙な立場にあるのは、私も感じていた。
というのも94~95年シーズンにイタリアのジェノアでプレーしていたが、
引き分け狙いをする試合では先発を外されるケースが多かった。
ドリブラーのカズはボールを欲しがって中盤まで下がる事が多く、早い
球離れを要求されるカウンター戦法には合わなかったのである。
W杯ではアルゼンチンやクロアチアといった格上の相手に最低でも引き
分けに持ち込む事が要求される。
その場合しっかり自陣で守って奪ったボールを中田英寿が前線へカウン
ターのパスを通して決める事がFWには要求される。
ところが中田のパスにカズは反応が遅く、最も中田のパスに反応する城
彰二やカズ以上に運動量がある中山雅志、反応は遅れても追い付ける俊
足を誇る岡野雅行にポストプレーもこなせる呂比須ワグナーに比べ中田
との相性は悪い。
更に仮に中田が故障した時の事を考えると中田の代役ができる小野
伸二は外せない。
こうなると国際試合の経験値や勝負強さというプラスの要素を秤にかけた末、岡田武史監督のいわゆる‘非情の決断’となったわけである。
こういう事はサッカー先進国では よくある事だが、必ず‘カズ擁護派’と
‘カズ外し派’がカンカンガクガクの議論を沸騰させる事になる。
にも拘らず、この時の論調はカズ自身も嫌うだろう同情論一色になった
のだ。
解せなかったのが‘カズ不要論’を声高に
叫んでいた連中までが同情論を垂れ流し、
岡田監督を極悪人に仕立て上げる始末。
いわゆる1億総ヒステリー状態に
陥ったのだ。
あれから4年経ったの02年の日韓W杯では中村俊輔が、06ドイツW 杯
では久保が外れたもののカズが外れた時ほどは騒がれなかったのは
メディアのサッカーを見る目が進化したのか、カズほどのカリスマ性を持っ
た選手がいなくなったのと どちらだろうか?
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少なからず当時は僕もそれなりにスポーツに打ち込んでいた(僕の中で)時期であり、実際にカズ在籍時のヴェルディの試合を何度も見に行ったし、カズに影響されてサッカーをしていた時期もあり、未だに僕にとってのヒーローの一人です。
そして現時点で日本代表にカズ以上の才能と力を持ったストライカーがいないとも感じています。
つい先日高原が代表から外れ、大久保が入りましたがドイツ杯の頃から「せめて大久保を入れるべきだ」と思っていたものです。
今日本人で一番カズに近いのは大久保だと思いますが、それでも何か圧倒的存在感と言う物が代表の誰からも感じられない、そんな気がします。
10年前のあなたなら、そう考えるのは仕方ないですよ。
問題なのは分別の付くプロの記者達が、前日まで
‘カズを外せ’と言いながら外された途端に‘なぜ外した’と騒いだところにあります。
点取り屋のFWは自分の世界を持っていて、周りを巻き込んでしまいます。
‘キング・カズ’の称号も、そこから来てますのでね。
大久保が確かにそういうムードは持ってますよね。
ジーコが何で大久保を斬ったのか、未だに理解に苦しむのですが・・・・