ウルトラマンの光は‘活人の光’

 ウルトラマンネクサスに変身するデュナミストは精神世界で謎の
遺跡に遭遇し、ウルトラマンの光を受け入れる事によって変身能力
を得るという形になっている。

 姫矢の場合は某国の紛争地域の取材で心の支えにしていた少女・
セラを目の前で爆死させた事がトラウマになっていた時に夢の中で
遺跡と遭遇し変身能力を得る事になったのだが、千樹憐の場合はア
メリカのある施設から飛び出して来た形になっており姫矢のような
トラウマもなさそうなのにという雰囲気だった。

 実際に普段の憐は天真爛漫な感じで姫矢とは全く違うキャラだっ
たのだが、その一方で事ある毎に何らかの機械を腕に巻いて数値を
測定していたし結果を見て表情を曇らせていた。

 セラの死というトラウマを抱え死に場所を求めるかのような行動
をする姫矢に対し正反対のキャラに見えた憐だが最終的にプロメテ
ウスプロジェクトという遺伝子操作から生まれた子だったが、その
中で重要な欠陥があった事から自らの死期が近いという事を察知し
てのアメリカ脱出だった事が分かる。

 だからか憐が変身したウルトラマン=ジュネッスブルーの戦いは
凪が看破したように自ら受けるダメージを省みない捨て身のような
スタイルで、死に場所を求めるような戦いぶりだったのは‘死ぬ前
に人の役に立ちたい’と願う憐の気持ちが現れているのだろう。

 ただウルトラマンの光は人を生かす活人の光で最終的には姫矢に
巣くっていたセラのトラウマを払拭させたし、憐には生きる希望を
授けたわけで最終EPでは2人ともダーク・ザギの猛攻に耐える孤
門を励ましラストでは姫矢はカメラバッグを担いで、憐は自転車で
走り去るなどデュナミストになる前の状態を取り戻していたのが何
よりの証拠だろう。

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