もう5年以上前から晩酌は焼酎と決めている。
時々あるパーティや集まりなどでしょうがなく最初の一杯だけビールというケースもあるが基本ほとんどは焼酎オンリー。
自宅での飲み方は単純に焼酎の炭酸割り、
一時期はこの炭酸に散々凝ったものだが、最近はもう炭酸ならなんでもいいということでサンペルグリーノに落ち着く。
ペリエもサントリーもウィルキンソンもいろいろ試したが私はどうやら炭酸がきついのが好みのようだ。ちなみにサンペルグリーノは微炭酸。
この焼酎の炭酸割りに薄いレモンスライスなどあれば今年の暑い夏も乗り切れるというモノである。
それにしてもグールドのベートーヴェンは速い速い。
何が速いって彼の演奏である。
いつの日か私が子供にピアノで弾いて欲しいお題目にベートーヴェンの3大ソナタがある。
今、私が子供の脳内に集中的に注入している3大ソナタの演奏がブレンデルとギレリスの演奏。
これらを朝晩聴かせて右脳に埋め込んでいるのだがグールドの演奏はとにかく変態だ。
私が個人的に好きな演奏はブレンデルなのだが、思うに彼の演奏はともかく現代のスタンダードな感じがする。
そんなブレンデルの演奏と比較するとグールドの演奏はブッ飛んで速い。
とにもかくにもグールドの演奏は速い、速い。
これを車の運転に例えるともう完全に200キロは超えている、完全なるスピード違反だよ、一発で免許停止。
ちなみにブレンデルの演奏と比較してみると「悲愴」がブレンデル20分に比べて、グールドは14分、
名曲「月光」にいたってはブレンデル16分に比べて、グールドは10分!
ところが3大ソナタラストの「熱情」だけはブレンデルは24分に比して、グールドはなーんと32分!
なーんでラストの「熱情」だけやたら長いの~!
「悲愴」も「月光」も基本スローな曲だからグールドの演奏の早さは際立つわけ、
そして「熱情」も異様にのろい曲だからグールドののろさがさらに際立つことになる。
これは明らかにグールド自身が確信してやってるとしか思えない。
とまぁグールドのベートーヴェン3大ソナタには不可思議な点が多い。
個人的にはこれらの謎を少しずつ解明していくことが今後、グールドや他のピアニストを聴く上で楽しみとなりそうである。
なんでピアノ協奏曲第5番「皇帝」(多分ワスがベートーヴェンの中で1番好きな曲っす!)
のジャケでストコフスキーとグールドが目を合わせていないのかという謎はいくらかは解明できたんだけど、
なぜ3大ソナタの演奏がスピード違反なのかはこれからゆっくり解明していこうと思う。
バッハ以外のグールド(ブラームスは評判いいのにモーッアルトはすこぶる評判が悪いとか)
いろいろ話題に事欠かないグールドさんである。
もうグールドのバッハはについては、ほうぼうで(特に坂本龍一)語り尽くされているので私はお休みします。
そこで、バッハ以外のグールド研究ということでたまたまシベリウス、ブラームス、ベートーヴェンに行き当たりました。
私にはグールドのモーツァルトはどうもいけません、ベートーヴェンはいいですね。
グールドの演奏を聴くと天才というのは時間や場所に関係なく突然に表出するモノなんだなぁと考えさせられます。
私にはなぜか不思議な魅力を持ちつつ夭逝してしまったつかみどころのないカナダ人という印象です。
もう少し飽きるまでグールドのベートーヴェン聞いてみようと思います。