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日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

菊白し 菊より白し ゆめ一つ

2018年11月14日 | 秋の花


我が家の小さな庭には、可愛らしい小菊が咲き始めました。
清々しい菊の香りに日々癒されております。

白、黄、ピンクの小菊を育てて三年目になりますが、
今年は、一番最初に白菊が咲いて満開を迎えています。
手鞠(てまり)のような形がとても可愛らしくて・・・
お気に入りの小菊たちです♡

「菊白し 菊より白し ゆめ一つ」

昭和時代に活躍された女流俳人「三橋 鷹女(みつはし たかじょ)」が詠んだ句です。

明治・大正・昭和・・・と時代が変化してゆく中で、
戦中、戦後にも多くの句を詠まれています。

白菊の花言葉には、「真実」や「慕う」「誠実な心」という意味があるそうです。
時代の移ろいの中で、夢に向かって一生懸命に頑張っていらっしゃった様子が目に浮かびますね。
先人の皆様への感謝の気持ちを忘れずに・・・
笑顔で過ごしてゆきたいですね♡
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花薄 風のもつれは 風が解く

2018年10月19日 | 秋の花


10月も中旬を過ぎて、急に肌寒くなりましたね。
お風邪などひかれませんよう、お気をつけてお過ごしくださいね。

秋が深まりゆく季節、野山では薄(すすき)が見頃を迎えています。
今年は、ほんとうに雨の日が多くて・・・
明日からは、ようやく秋晴れの日が続くようですので、ほっとしております。

「花薄 風のもつれは 風が解く」

昭和時代に活躍された俳人・登山家「福田 蓼汀(ふくだ りょうてい) 」が詠んだ句です。

◎花薄(はなすすき)→すすきの花

薄(すすき)は、秋のお月見のお供えとして古くから親しまれていますね。
漢字では「芒(すすき)」とも書きます。
また、動物の尾が風になびく様子に似ているので「尾花(おばな)」と呼ばれていたり、
薄などの茎や葉を用いた屋根「茅葺き屋根(かやぶきやね)」に活用されていたことから
「茅(かや)」とも呼ばれていました。

薄の花言葉の一つに「心が通じる」という意味の花言葉があります。
人生の中では様々なことがございますが、
あまり難しくしないで心穏やかに、自然の流れ(風)の中で自然に解決されてゆきますよ・・・と
そっと寄り添って励ましてくれている句のように感じています♡

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葛の花 上へ上へと 咲き競ひ

2018年09月12日 | 秋の花


9月も過ぎ、涼やかな風に秋の訪れを感じております。
近所の道沿いには、夏の間に勢いよく育った葛(くず)に、紫色の綺麗な花が咲き始めました。

葛の花は、秋の七草の一つとして古くから親しまれています。
ひと夏で10mぐらい成長する葛の根には、たくさんのデンプンが含まれており、
解熱剤の「葛根(かっこん) 」や「葛粉(くずこ)」として活用されてきました。

「葛の花 上へ上へと 咲き競ひ」

昭和時代〜平成七年にかけて活躍された俳人「上村 占魚(うえむら せんぎょ)」が詠んだ句です。

夏の間に、どんどん大きく成長する葛は、
瞬く間に周りを覆い尽くしてしまって・・・
その生命力には、ほんとうに圧倒されてしまいます。

葛の花は下から順番に咲いて、上へ上へと咲いてゆくそうです。
私たちに秋の訪れを教えてくれているようですね。

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *
この度の台風21号の被害にあわれた皆様、
北海道胆振(いぶり)東部地震で被害にあわれた皆様に、
心からお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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古寺に 灯のともりたる 紅葉かな

2017年11月19日 | 秋の花


11月も中旬が過ぎて、急に寒くなってきましたね。
お風邪などひかれませんよう、暖かくしてお過ごしくださいね。

京都より素敵な紅葉の画像が届きました♡
このお寺は、弘仁10年(819年)に創建された歴史あるお寺とのことで、
永禄11年(1568年)9月27日に織田信長が、
上洛された際に一泊されたとの記録が残っているお寺としても知られています。

「古寺に 灯のともりたる 紅葉かな」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

紅葉(もみじ)は、秋の季語として古くから数多くの句に登場しています。
また、子規が詠んだ句には、お寺にちなんだ句も多いですね。

「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」など・・・
柿が大好物だったことも有名ですね♡

日本では1886年(明治19年)から電気が使われるようになりましたが、
一般家庭等で広く使われるようになったのは、大正時代に入ってからだそうです。
それまでは「行灯(あんどん)」や「燭台(しょくだい)」や「ランプ」を使用していたそうです。

紅葉の季節、お寺の行灯に照らされた真っ赤な紅葉は、とても綺麗だったのしょうね。
今ではライトアップされた紅葉が、秋の風物詩として私たちを楽しませてくれていますね♡
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菊日和 美しき日を 鏤めぬ

2017年11月12日 | 秋の花


菊の花が薫る季節になりました。

昨日、近所の公園で「小菊菊花展」が開催されておりまして、
公園の門をくぐったところに、画像の小菊の花々が出迎えてくれました♡
お天気も良く、少し色づいた紅葉とのコントラストが美しく、とても感動しました。
(許可を得て撮影させていただきました。)

「菊日和 美しき日を 鏤めぬ」

昭和時代に活躍された俳人「星野 立子(ほしの たつこ)」が詠んだ句です。
「高浜 虚子(たかはま きょし)」の娘さんとしても知られていますね。

◎菊日和(きくびより)→菊の花が咲く時期の良い天気のこと
◎鏤めぬ→読み方は「ちりばめぬ」

11月になりますと、日本全国で「菊花展」や「菊まつり」が開催されていますね。
秋晴れに咲く美しい菊の花々は、まるで宝石をちりばめたようで・・・
時間を忘れて、ずっと眺めていたい気持ちになりますね♡
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ぽつぽつと お手玉はやり 秋桜

2017年10月21日 | 秋の花


秋風に揺れる可愛らしいコスモスの花々を見ておりますと、
とてもやさしい気持ちになりますね。
秋に咲いて、花の形が桜に似ていることから、
秋桜(あきざくら)という和名でも親しまれています。

「ぽつぽつと お手玉はやり 秋桜」

昭和時代に活躍された俳人「阿部 みどり女(あべ みどりじょ)」が詠んだ句です。

◎秋桜→この句の読みは「あきざくら」です。

私が小学校5・6年生の頃(昭和時代)・・・
10月中旬を過ぎますと、だんだん寒くなり、
教室では「お手玉」や「あやとり」遊びがはじまります。

9月下旬頃に、お友達と数珠玉(じゅずだま)を採りに行き、
おばあちゃんと一緒に、着物の端布でお手玉を作っていたことを懐かしく思います。

ちなみに「お手玉」は、1200年程前の平安時代の頃から、
女の子の遊びとして、ずっと親しまれてきたそうです♡
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木犀の 香にあけたての 障子かな

2017年10月12日 | 秋の花


金木犀(きんもくせい)が香る季節になりましたね。
毎朝、とてもいい香りに癒されています♡

金木犀は、江戸時代初期に中国から渡来しました。
幹が動物の犀(さい)の皮に似ていて、金色の花を咲かせることから、
その名が付いたと言われています。

「木犀の 香にあけたての 障子かな」

明治時代から昭和時代初期に活躍された俳人・小説家「高浜 虚子(たかはま きょし)」が詠んだ句です。

◎木犀(もくせい)→木犀には、橙黄色(とうこうしょく)の花を咲かせる「金木犀」、
 白色の花を咲かせる「銀木犀」があります。

昔から秋の訪れを知らせてくれる花として親しまれてきた木犀の花。
障子を開けたら、どこからともなく木犀のやさしい香りが漂ってきて・・・

やさしい香りは、今も私たちを楽しませてくれていますね♡
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縁側の 一番端の 月見かな

2017年10月04日 | 秋の花


今日は「中秋の名月」ですね。

近所に昔の暮らしを大切にされていらっしゃる公園がありまして、
お月見のお供えがとても素敵でしたので、許可を得て撮影させていただきました。

「縁側の 一番端の 月見かな」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「山口 青邨 (やまぐち せいそん)」が詠んだ句です。

昔からお月見は、縁側や床の間など・・・
お月さまが見える場所に秋の七草の薄(すすき)、お月見団子、お神酒(日本酒)、秋の収穫物をお供えしてきました。
ちなみに、お月見団子の数は、十五夜(じゅうごや)は15個、十三夜(じゅうさんや)は13個お供えするそうです。

綺麗な十五夜のお月さまを見ながら、秋の夜長を楽しまれていたのですね♡

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露草を 面影にして 恋ふるかな

2017年09月25日 | 秋の花


草むらに可愛らしい露草(つゆくさ)を見つけました。

露草の美しい青色は、昔から染料として活用されていたこともあり、
万葉集には「鴨頭草(つきくさ)」・「月草(つきくさ)」という名前で登場しています。

また、昔は蛍を飼う時に、籠の中に露草を一緒に入れて飼っていたことから、
「蛍草(ほたるぐさ)」という名前もあるそうです。
他にも「藍花(あいばな)」・「青花(あおばな)」・「移草(うつしぐさ)」・「縹草(はなだぐさ)」・「帽子花(ぼうしばな)」など・・・
たくさんの名前があり、昔から暮らしの中で親しまれてきた様子が伝わってきます。

「露草を 面影にして 恋ふるかな」

明治時代から昭和時代初期に活躍された俳人・小説家「高浜 虚子(たかはま きょし)が詠んだ句です。

◎恋ふるかな(こふるかな)→心引かれる・慕い思う・懐かしく思う・恋する・・・など。
対象は人だけではなく、物や場所・時の場合もあるそうです。

露草の花びらは、青色の大きな二枚と白色の小さな一枚があります。(花びら三枚)
花が咲きますと♡型になります♪
小さな可愛らしい露草を見つけたら、何かいいことがあるかもしれませんね♡
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おしろいは 妹のものよ 俗な花

2017年09月12日 | 秋の花


夕方に近くの公園を通りかかりましたら、
可愛らしい白粉花(おしろいばな)が咲いていました。
幼い頃に白粉花の黒いタネを割ったら、中から白い粉が出てきて・・・
おもしろがってよく遊んでいました。

「おしろいは 妹のものよ 俗な花」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおかしき)」が詠んだ句です。

◎俗な花→ありふれた花

正岡子規の傍らには、いつも妹の律(りつ)さんがいらっしゃったことは有名ですね。
子規が詠んだ句の中に「いもうと」を含んだ句が多くあります。
ありのままを受入れて支えてくれていた妹さんのことが大好きだったのですね♡
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