日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

夜桜へ 社を抜けて 行きにけり

2024年04月08日 | 春の花


4月になり、あちらこちらで桜が満開を迎えていますね。
今年は例年よりも少し遅い開花でしたので、
心待ちにされていた方も多くいらっしゃったことと思います♡

「夜桜へ 社を抜けて 行きにけり」

昭和時代に活躍された俳人「高濱 年尾(たかはま としお)」が詠んだ句です。

◎社(やしろ)→神をお祀りしている建物・神社

この画像は、3日前に京都に居ります弟家族から届きました。
いつもお参りしている長岡天満宮の夜桜がとても綺麗で・・・
たくさんの方が訪れていらっしゃったそうです。

今年は息子さん(甥っ子)の高校受験があり、
初めての受験を見守りながら応援されていたご家族も大変だったことと思います。
甥っ子も無事に志望校に合格いたしまして、
一昨日は入学式で、学校の満開の桜と満面の笑顔の画像が届きました (✿◠‿◠)

あっという間に満開になった桜の花々・・・
美しい春の風景は、ほんとうに見ているだけで癒されますね♡
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クリスマスローズ 気難しくて 優しくて

2024年03月19日 | 春の花


一昨日は初夏のような陽気でしたが、今日は一変して寒さが戻ってきたようです。
この時季は、ほんとうに寒暖差が激しいですね。
お風邪などひかれませんよう、どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね♡

小庭では3種類のクリスマスローズを育てておりまして、
昨年は白だけが咲かなくて心配しておりましたが、今年は綺麗に咲いてくれました。

「クリスマスローズ 気難しくて 優しくて」

昭和時代から平成時代に活躍された俳人「後藤 比奈夫(ごとう ひなお)」が詠んだ句です。

今年も2月中旬にピンクが咲きはじめまして・・・
3月初旬に濃いピンク、一昨日から白が咲きはじめました。

なぜ昨年は白だけが咲かなかったのか謎なのですが、
白の株まわりの土を根に注意しながら慎重に掘り起こしまして、
新しい用土(培養土+赤玉土)を入れましたところ、
葉っぱの数も増えて無事に開花してくれました。

来年10年目を迎える小庭のクリスマスローズたち・・・
可愛らしい花姿に癒され続けております♡
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ある日ふと 沈丁の香の 庭となる

2024年03月02日 | 春の花


3月になりました。
昨日は風もおさまって暖かかったのですが、今日はとても寒い一日でした。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭では、可愛らしい沈丁花(じんちょうげ)が見頃を迎えています。
小さな苗から育てて5年目になります。
ふんわりやさしい香りに癒されております♡

「ある日ふと 沈丁の香の 庭となる」

大正時代から平成時代に活躍された女流俳人「今井 つる女(いまい つるじょ)」が詠んだ句です。

◎沈丁の香→沈丁花(じんちょうげ)の花の香り・春の季語

沈丁花が咲く時季は、春の嵐の到来で雨の日も多いですね。
手毬(てまり)のように咲く花は、雨風にさらされながら少しずつ咲きそろって・・・
そして、ふんわりやさしい香りを漂わせます。

春のやさしい香りに誘われて・・・
冬の間ずっと休眠していた小庭の草花たちが芽吹きはじめます。
芍薬(しゃくやく)、文目(あやめ)、紫陽花(あじさい)、クレマチス・・・
草花たちも本格的な春の訪れを心待ちにしているようです♡
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紅梅の 宿にもどれば 雛の客

2024年02月17日 | 春の花


もうすぐ雛祭りですね。
三重県より素敵な画像が届きました♡

とても素敵な陶器の雛人形ですね。
お孫さんたちが小さい頃は大きな段飾りの雛人形を飾られて、
ご家族でお祝いされていらっしゃったそうです。

お孫さんたちも成長されて・・・
その後、お気に入りの陶器の雛人形を見つけられて、
お道具などもコツコツと集められて・・・
可愛らしい雛飾りが完成したそうです♡

「紅梅の 宿にもどれば 雛の客」

明治時代〜大正時代に活躍された小説家・俳人・詩人・随筆家「中 勘助(なか かんすけ)」が詠んだ句です。

◎紅梅(こうばい)→赤や濃い桃色の梅の花・春の季語

お庭の紅梅も咲き・・・
可愛らしい雛飾りを愛でながら過ごされていらっしゃるそうです。
ほんとうに見ているだけで心が癒されますね♡




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チューリップ 喜びだけを 持つてゐる

2024年01月22日 | 春の花


大寒を迎え、昨日までは雪になりそうな寒い日が続いておりましたが、
今日はお天気も少し回復し、気温も上がり暖かく感じられます。

寒い時季ですが、ほっこりするような素敵な画像が届きました♡
チューリップやスイートピーなど・・・
お孫さんが春の花々を生けてくださったそうです。

「チューリップ 喜びだけを 持つてゐる」

大正時代から昭和時代に活躍された女流俳人「細見 綾子(ほそみ あやこ)」が詠んだ句です。

◎ゐ→い(状態が変わらずにある場合に使われる)
持つてゐる→持っている

チューリップが嬉しそうに春の舞台で踊っているようにも感じられて・・・
とても元気をいただきました♡

我が家の小庭の植物たちも、
球根の芽が少しずつ伸びてきたり、木々の芽が膨らんできたり・・・
春の訪れを心待ちにしているようです。

これから咲く春の花々を楽しみに・・・
また素敵な句を紹介させていただきますね♡
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文学に 執す額澄み 白つつじ

2023年04月15日 | 春の花


4月になり、近所の学校では子供たちの元気な声が聞こえています。
通学路沿いには、ピンクや白のつつじが綺麗に咲いていました。
中でも透き通るような白つつじがとても綺麗で・・・
しばらく見入っておりました♡

「文学に 執す額澄み 白つつじ」
 
昭和時代に活躍された女流俳人「柴田 白葉女(しばた はくようじょ)」が詠んだ句です。

◎執す(しっす・しふす)→深く心にかける・とらわれる・執心(しゅうしん)する
◎白つつじ→春の季語

つつじは、日本では古くから親しまれており、
日本最古の和歌集「万葉集(まんようしゅう)」にも登場しています。

名前の由来は、花が連なって咲く様子から「つづき」・・・
花が筒状に咲く様子から「つつ」などと呼ばれており・・・
次第に「つつじ」と呼ばれるようになったと言われています。

今年は桜の開花も早かったですが、つつじの開花も早いですね。
近所には小学校、中学校、高校が隣接しておりまして・・・
新一年生たちの一生懸命な様子を見ておりますと、とても微笑ましくなります。
通学路のつつじたちも、子供たちを応援してくれているようです♡
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人声に ほつとしたやら 夕桜

2023年03月30日 | 春の花


関東地方では、桜が咲きはじめてから雨の日が多く、
今日は久しぶりに晴れて穏やかな一日となりました。

夕方に自転車で走行しておりましたら、
あちらこちらで桜を楽しまれている方が多くいらっしゃいました。

小学校の校門前の立派な染井吉野(ソメイヨシノ)たちは満開で・・・
たくさんの花びらが道脇に積もっていました。

川沿いには立派な大島桜が並んでおりまして・・・
真ん中の1本だけが満開で、他の木は蕾の状態でした。
いつも訪れている方のお話では、
咲きはじめる木の順番は、毎年違っているとのことで、
「今年は真ん中から咲きはじめましたな。」と笑顔でおっしゃっていました。

画像は、古くからある神社の入り口付近の桜です。
この辺りはアップダウンが多く・・・
坂を下りたところに目印のように立派な桜が咲いていました。
夕日に照らされて、ほんとうに綺麗でした。

古くから大切に守られてきた小さな神社・・・
平安時代の頃、神社周辺は”天神地祇の御座所(てんじんちぎのござしょ)”として敬われていたそうです。
江戸時代には”鎮守社(ちんじゅのもり)”とされ、現在も地域の方々に大切に守られています。

「人声に ほつとしたやら 夕桜」

江戸時代を代表する俳人「小林 一茶(こばやし いっさ)」が詠んだ句です。

江戸時代の人々は、どこへ行く時もいつも歩かれていました。
夕方に人気のない山道を歩いていましたら不安な気持ちになりますね。
寂しさも感じながら歩き続けておりますと・・・
綺麗な桜が見えてきました。

美しい夕桜を愛でている人たちを
笑顔で見つめている様子が目に浮かびますね♡
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紅梅に 小鳥の羽を 拾ひけり

2023年03月08日 | 春の花


3月になり、関東地方では昨日から暖かい日が続いています。
季節の変わり目ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

先日、久しぶりに海沿いにある八景島近くの公園へ行って参りました。
懐かしいパン屋さんでパンを買って、公園のベンチで食べておりましたら・・・
手に持っていたサンドイッチをトンビに取られてしまいました。

そう言えば、ずいぶん前に息子も手に持っていたメロンパンをトンビに取られて・・・
驚いていたことを思い出しました。

トンビに取られないように注意しながら昼食を済ませて、
海岸沿いを歩きながら八景島シーパラダイス方面へ向かいました。

シーパラダイス入り口付近の公園に、大きな紅梅の木が並んでおりまして、
青空と松の木とのコントラストがとても綺麗で・・・
撮影をしておりましたら、外国人女性の方がカメラを持って何かを探していらっしゃるようでした。

「何かお探しですか?」と尋ねましたら、
とても上手な日本語で「紅梅が綺麗ですね。さっきメジロがとまっていて・・・
メジロを探しているんです。」とのことで、一緒に探してみたのですが、
結局、メジロを見つけることはできませんでした。

神奈川県の海沿いには、トンビなどの大きな鳥も生息していますが、
可愛らしい小鳥たちも生息しています。

「紅梅に 小鳥の羽を 拾ひけり」

大正時代に活躍された女流俳人「高橋 淡路女(たかはし あわじじょ)」が詠んだ句です。

春の訪れとともに、小鳥たちの可愛らしいさえずりが聞こえるようになりますね。
今年は桜の開花も早いそうです。
これから見頃を迎える春の花々と小鳥たちに会えるのを楽しみに・・・
また素敵な句を紹介させていただきたいと思っております♡
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その中に 小さき神や 壺すみれ

2022年04月12日 | 春の花


関東地方では、一昨日から季節外れの暑い日が続いています。
台風の影響もあるようですが、数日前との寒暖差がほんとうに大きくて・・・
季節の変わり目ですので、どうぞ体調にお気をつけてお過ごしくださいね♡

画像は、一昨年前から試行錯誤しながら育てている菫(すみれ)です。
ホームセンターで80円ほどで販売されておりまして・・・
はじめは小庭の片隅に植えて育てていたのですが、
新芽を虫にほとんど食べられてしまい、昨年は花が咲きませんでした。

その後、秋に植木鉢へ植替えをしてからは、
葉っぱを食べられることもなくなり、無事に冬越しをしました。

品種のタグには、「すみれ」とだけ記されておりまして・・・
葉っぱの形を調べて花姿をあれこれと想像したりしながら、大切に育てていました。

4月に入ってから、はじめて一つだけ花が咲きました♡
薄紫色の花びらのグラデーションがとても綺麗で、その後も次々と順調に咲いてくれて・・・
可愛らしい花姿に日々癒されております。

葉っぱの形や花の様子から、古くから日本に自生している「本菫(ほんすみれ)」、
「有明菫(ありあけすみれ)」、「野路菫(のじすみれ)」の何れかのようです。

また、葉の形がスペード型の菫では、
「立壺菫(たちつぼすみれ)」、「匂立壺菫(においたちつぼすみれ)」、「曙菫(あけぼのすみれ)」、
「大葉黄菫(おおばきすみれ)」が古くから自生している品種として知られているようです。

「その中に 小さき神や 壺すみれ」

明治時代から昭和時代初期に活躍された俳人・小説家「高浜 虚子(たかはま きょし) 」が詠んだ句です。

◎壺(つぼ)→草木を植え込んだ庭
◎壺すみれ(つぼすみれ) →壺(庭)に生える菫の総称・ 春の季語

菫は、日本最古の和歌集「万葉集」をはじめ、昔の書物にも数多く登場しており、
古くから多くの俳人、歌人に愛されてきました。

平安時代の菫は、現在の菫よりも濃い紫色だったようです。
当時、紫色は高貴な色とされておりましたので、
小さいながらも美しい花を咲かせる菫は、
特別な存在の花として親しまれていたことと思います♡
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見ぬものを 見るより嬉し さくら花

2022年04月02日 | 春の花


4月になりました。
先週は五分咲きほどだった染井吉野(ソメイヨシノ)も、あっという間に満開になりました。
関東地方では、昨日から寒い日が続いておりまして・・・
もうしばらく満開の桜を楽しめそうです。
寒暖の差が大きい時季ですので、どうぞ体調にお気をつけてお過ごしくださいね♡

「見ぬものを 見るより嬉し さくら花」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

千代女さんは、52歳の頃に仏門に入り、
法名は「素園」と号され、「千代尼(ちよに)」と呼ばれるようになります。
この句は、千代尼になられて詠まれた句として親しまれています。

見たこともないものを見るよりも・・・
毎年のことですが、待ちどおしくしている桜の花を見るのが、
私には嬉しいのです・・・

江戸時代の人々が、美しい桜の花を見るのを心待ちにされていた様子が伝わってきますね♡
今の私たちも、毎年桜の開花をとても楽しみにしていますね。

楽しみと言えば、江戸時代には道中を巡る「双六(すごろく)」が大流行していたそうです。
江戸中の桜の名所を巡る江戸花見双六は、
日本橋をスタートし、江戸中の桜の名所を巡りながらコマを進めて・・・
最後は日本橋に戻って上がりになります。
各コマには、桜の名所の風景が描かれており、桜の種類も書かれていたそうです。
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