日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

朝顔や つるべとられて もらい水

2017年07月12日 | 夏の花


今日も暑い一日でしたね。
我が家の朝顔が咲きはじめました。

「富士の空」と「富士の紅」いう名前の品種です。
二つ咲いているのが空、ちらりと見えているのが紅です。
これから夏本番となりますね。

「朝顔や つるべとられて もらい水」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎つるべ(釣瓶)→縄や竿(さお)をつけて井戸の水をくむ桶(おけ)
◎もらい水→よその家から水をもらうこと

早起きをして井戸へ行きますと、釣瓶に朝顔がからみついて咲いていました。
綺麗に咲いている朝顔を取ってしまうのは可哀想(かわいそう)だから、
そのままにして 近所へ水をもらいに行きましょう。

という情景を詠んだ句として知られておりますが、
千代女さんは、自然との共生をとても大切にされていた方でしたから、
すべての生物の源である “水の大切さ”を通して
“命の尊さ“への深い愛情も込められているように感じます。

千代女さんは、お父さんが表具師(ひょうぐし)というお仕事をされていた一般家庭で育った方だそうです。
表具師というお仕事は、掛軸(かけじく)、屏風(びょうぶ)、衝立(ついたて)、額(がく)、画帖(がじょう)、
巻物(まきもの)などの修理をはじめ、襖(ふすま)の新調、張替、障子(しょうじ)貼りなども行うお仕事です。

掛軸や屏風等に俳句や短歌などが記されていたのでしょうか?
幼少の頃から俳諧をたしなみ、12歳の頃に奉公先のご主人から俳諧を学ぶために弟子になり、
その後、16歳から73歳まで活躍し、1700余の素敵な句を残されました。

日常の何気ない風景を詠まれた句は、とても親しみやすくて心癒されますね♡

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2 コメント

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Unknown (Ah)
2022-01-02 22:49:56
朝顔や つるべとられて もらい水

素直に読めば、
朝顔に
つるべとられて
もらい水

そのままですが、
もらうのは誰からというと
朝顔になるかと。
つるべの所有者が、
朝顔になった。
だから、朝顔にもらうということに
なったかと。普通なら
つるべの所有者は自分、すなわち人。
でも、それを誰が決めたのかー
自然との共生を謳ったのかと、
思いーたいです。
返信する
Unknown (tsuji2020)
2022-01-14 11:29:02
Ahさんへ

コメントいただきまして嬉しく思います♡
水は、朝顔にとっても、人間にとっても、
大切な命の源ですね。
返信する

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