日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

雪の花 ひろくうつろふ 小町かな

2024年02月12日 | 冬の花


先週、関東地方では二年ぶりの大雪となりました。
日陰の場所には、まだわずかな雪が残っておりますが、
季節は少しずつ春に近づいているように感じられます。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭ではスノードロップが咲きはじめました。
球根から育てて5年目になります。
可愛らしい花姿に癒されております♡

「雪の花 ひろくうつろふ 小町かな」

江戸時代に活躍された俳人「榎並 舎羅(えなみ しゃら)」が詠んだ句です。

◎雪の花(ゆきのはな)→雪を花にたとえた語・冬の季語
他にも六花(むつのはな)、雪華(せっか)という雪や雪の結晶をたとえた語があります。

◎うつろふ→移り変わっていく
◎小町→小町娘(こまちむすめ)

スノードロップは、雪の花(ゆきのはな)や待雪草(まつゆきそう)という、
名前でも古くから親しまれています。
日本には明治時代に渡来したそうです。

この句が詠まれたのは江戸時代ですので、スノードロップは渡来しておりませんが、
雪がとけて春になりますと・・・
小町娘たちが故郷を離れて旅立ってゆく情景を詠んだ句のようにも思います。

新たな場所でも笑顔で暮らしてゆけますように・・・
あたたかく見守りながら応援してくださっているようにも感じられます。

これから進学や就職などで故郷を離れて新生活を迎える皆さんのことも、
たくさんの方々が応援してくださっていることと思います♡
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水仙花 よくよく冬に 生れつき

2024年01月11日 | 冬の花


寒中お見舞い申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

関東地方では、先日まで季節はずれの暖かい日が続いておりましたが、
今日は北風が吹く寒い一日となりました。
お風邪などひかれませんよう、あたたかくしてお過ごしくださいね♡

この時季になりますと・・・
あちらこちらで日本水仙の可愛らしい花が咲きはじめます。
やさしい香りにも癒されています。

「水仙花 よくよく冬に 生れつき」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎水仙花(すいせんか)→水仙の花・冬の季語

日本水仙は、冬の厳しい寒さの中で咲く姿から「雪中花(せっちゅうか)」とも呼ばれています。
こちらでは初雪はまだなのですが、真っ白な雪の中で咲く花姿も楽しみしております♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *
この度の令和6年能登半島地震により被害にあわれた皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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シクラメン 花のうれひを 葉にわかち

2023年12月27日 | 冬の花


今年も残すところあと僅かとなりましたね。
一年が経つのは、ほんとうに早いですね。

10月下旬に近所のホームセンターでガーデンシクラメンの小さな苗を見つけました。
蕾もなく葉っぱだけの状態で、タグには「赤」と記されおりまして・・・
1株150円で販売されていました。

シクラメンを育てるのは初めてで・・・
ちゃんと咲いてくれるのかと少し心配しながらも、
ビニールポットから苗を取り出し、ひとまわり大きな鉢に植替えをして、
蕾が出てくるのを楽しみにしながら大切に育てていました。

11月下旬になり・・・
蕾が出てきたのですが、蕾の色が白でした。
このまま白が咲くのかなぁ・・・と思いながら育てておりましたら、
蕾の色が少しずつ赤に変化してゆきました。

12月中旬ごろ・・・
真っ赤なハートのような可愛らしい花が咲きはじめました♡

「シクラメン 花のうれひを 葉にわかち」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人・劇作家「久保田 万太郎(くぼた まんたろう)」が詠んだ句です。

◎うれひ→心配ごと
◎わかち→わかち合うこと・互いに共有すること

長い戦争が続いている状況を心配しながら新年を迎えますが、
偶然にもクリスマスの頃に花が咲きそろいまして・・・
可愛らしい花々から元気をもらっています♡

悲しい戦争が一日でも早く終わりますように・・・
きっと世界中の方々が平和を願い続けていらっしゃることと思います♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *    *
いつも私の拙いブログをお読みくださり、
温かく見守ってくださっている皆様に、心から深く感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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わが庭は クリスマスローズ 二月咲く

2023年02月07日 | 冬の花


立春を迎え、今日の関東地方はポカポカ陽気の一日となりました。
寒暖差の大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭では、クリスマスローズとスノードロップが咲きはじめました。
クリスマスローズは、名前の通りクリスマスの頃に咲く花として有名ですが、
春を告げる花としても親しまれています。

「わが庭は クリスマスローズ 二月咲く」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「山口 青邨 (やまぐち せいそん)」が詠んだ句です。

◎クリスマスローズ→冬の季語

8年前に近所の公園のフリーマーケットで小さな苗を3株購入し、
小庭の片隅に植えました。
おじいちゃんが一株100円で販売しておりまして・・・
それぞれの苗には、ピンク・白・イエローと記載されたタグがついていました。

小さな苗でしたので、3年目にようやく花が咲きました。
2月を過ぎますと、画像のピンクが咲きはじめ・・・
2月下旬ごろからは濃いピンクが咲き、3月から4月にかけて白が咲きました。

イエローの花はありませんでしたが・・・(笑)
ピンク→濃いピンク→白の順番で毎年咲いてくれています。

ちょっと俯いた姿が、とても可愛らしくて・・・
これからの開花を楽しみにしております♡
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むらさきの 眉目笑へり 遊蝶花

2023年01月11日 | 冬の花


寒中お見舞い申し上げます。
しばらくぶりの投稿になりますね。

関東地方では冬晴れの日が続いています。
厳しい寒さの中、可愛らしいパンジーが元気に咲いてくれています♡

「むらさきの 眉目笑へり 遊蝶花」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「水原 秋桜子(みずはら しゅうおうし)」が詠んだ句です。

◎眉目(まゆめ)→眉(まゆ)と目・表情
◎遊蝶花(ゆうちょうか)→パンジーやビオラ(三色スミレの異名)・春の季語

昨年11月初旬に大きめの植木鉢に一株だけを植え付けました。
植え付ける時に、根っこをスカートの形になるように広げて植えますと、
はじめは苗が小さくて寂しい感じになってしまいますが、
春には植木鉢いっぱいに花が咲いてくれるようになると教えていただきまして・・・

初めて一株だけを植え付けてみました。
11月は花が咲いていない状態もありましたが、
12月になりますと、鉢いっぱいに葉っぱが成長して少しずつ花が咲きはじめました。

今までは植木鉢に2株から3株ほどを植え付けていたのですが、
一株だけの方が花や葉の色艶もよく、のびのびと元気に成長しているように感じています。

まだ植木鉢いっぱいに花が咲いている状態ではありませんが、
春には満開になってくれるのを楽しみにしております♡

*     *     *     *     *     *     *     *
いつも私の拙いブログをお読みくださり、
温かく見守ってくださっている皆様に、心から深く感謝申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます♡
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白菊に ほのと黄のさす 日和かな

2022年12月03日 | 冬の花


関東地方では、今週ずっと雨や曇りの日が続いておりましたが、
今日は久しぶりに晴れています。

小庭には、まん丸の白い小菊が見頃を迎えていました。
まん中部分に、ほんのり黄色が入っているお気に入りの品種です♡

蕾の時は黄色なのですが、
咲き揃いますと、可愛らしい白い小菊になります。

「白菊に ほのと黄のさす 日和かな」

昭和時代から長年にわたり活躍されている俳人「鷹羽 狩行(たかは しゅぎょう)」が詠んだ句です。

◎白菊→秋の季語になりますが、晩秋に咲く菊は冬の季語になります。

師走を迎え、あれこれと慌ただしくなりますが、
一つ一つできる範囲で取り組んでゆけたらと思っております。
寒い中、ゆっくりと咲き揃う可愛らしい花々をみておりますと・・・
とても温かい気持ちになりますね♡






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山茶花の 大輪旦暮 おだやかに

2022年11月10日 | 冬の花


立冬を過ぎましたが、日ざしが暖かくおだやかな日が続いています。
朝夕の寒暖差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

近所の公園に一輪の綺麗な山茶花(さざんか)が咲いていました。
晩秋から初冬にかけて咲きはじめる山茶花・・・
花びらが瑞々しくて、可愛らしい花姿に癒されました♡

「山茶花の 大輪旦暮 おだやかに」

昭和時代を代表する女流俳人「中村 汀女(なかむら ていじょ)」が詠んだ句です。

◎大輪(たいりん)→大きな花
◎旦暮(たんぼ)→朝夕のこと

山茶花と椿(つばき)の花は、とてもよく似ていますね。
一見すると見分けがつきませんが、花の散り方で見分けることができます。
山茶花は花びらが一枚ずつ散り、椿は花ごと散ります。

これから見頃を迎える山茶花と椿・・・
花の少ない冬の時季に私たちを楽しませてくれますね。
美しい花姿は、日本の冬の風物詩として古くから愛されています♡
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どこ向けて 見てもやさしや 福壽草

2022年02月13日 | 冬の花


立春を過ぎましたが、寒い日が続いていますね。
どうぞ体調にお気をつけて暖かくしてお過ごしくださいね♡

先日から北京オリンピックが始まりましたね。
コロナ禍で、ほんとうに大変な状況が続いておりますが、
選手の皆さんが一生懸命に頑張っていらっしゃる勇姿に、元気パワーをいただいております♡

画像は、母が大切に育てておりました「福寿草(ふくじゅそう)」です。
冬季オリンピックが開催される時季に見頃を迎えます♡

「どこ向けて 見てもやさしや 福壽草」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

◎福壽草→ふくじゅそう

福寿草は、「福を招いてくれる花」として古くから親しまれていますね。
旧暦のお正月にあたる2月〜3月に金色の花を咲かせることから、
「元日草(がんじつそう)」や「朔日草(ついたちそう)」などの別名でも呼ばれており、
多くの俳人、歌人の句に登場しています。

寒い時季に可愛らしい花を咲かせる福寿草・・・
私たちを、いつもそっとやさしく見守ってくれているようですね♡
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寒椿 しだいに雪の 明るくて

2022年01月13日 | 冬の花


寒中お見舞い申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

先日、関東地方では10cmほどの初雪が積もりました。
お昼頃からふりはじめて、あっという間に真っ白な銀世界へ・・・
長ぐつを履いて近所の公園の前を通りかかりますと、
子供たちが楽しそうに雪遊びをしていました。

公園の片隅には、大きな椿の木がありまして・・・
雪の中で綺麗に咲いている寒椿(かんつばき)を見つけました♡

「寒椿 しだいに雪の 明るくて」

大正時代から昭和時代にかけて活躍された俳人・小説家・評論家「横光 利一(よこみつ りいち)」が詠んだ句です。

◎寒椿(かんつばき) →寒い冬から咲く椿(冬の季語)

木偏(きへん)に春と書いて「椿(つばき)」と読みことから、
古くから春の花として親しまれており、日本最古の和歌集「万葉集」にも登場しています。
また、椿の品種はとても多く、様々な種類の椿を詠んだ句や椿に関わる句がございます。

【春の季語】
◎「紅椿(あかつばき)」→ 赤い花を咲かせる品種
◎「白椿(しろつばき)」→ 白い花を咲かせる品種
◎「乙女椿(おとめつばき)」→ 桃色の花を咲かせる品種
◎「玉椿(たまつばき)」→ 椿の美称
◎「八重椿(やえつばき)」 → 八重咲きの品種
◎「藪椿(やぶつばき)」→ 野生の椿
◎「山椿(やまつばき)」→ 山に咲く椿
◎「落椿(おちつばき)」→ 花弁が丸ごと落ちた様子
◎「椿餅(つばきもち)」→ 道明寺粉(どうみょうじこ)で作った餅の中に餡を入れて、二枚の椿の葉っぱで包んだもの

【秋の季語】
◎「椿の実(つばきのみ)」→ 秋に丸い実が成る

【冬の季語】
◎「寒椿(かんつばき)」→ 寒い冬から咲く椿
◎「冬椿(ふゆつばき)」→ 冬に咲く早咲きの椿

冬から春にかけて美しく咲く花を詠んだ句や、秋の実を詠んだ句など・・・
ほんとうに多くの椿を詠んだ句がございます。
これから見頃を迎える椿の花々を楽しみにしながら、
また素敵な句を紹介させていただきたいと思っております♡
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寒菊に 小さき喜び ごとのあり

2021年12月19日 | 冬の花


師走を迎え、寒さも本格的になってきました。
お風邪など召されませんよう、暖かくしてお過ごしくださいね。

我が家の小庭には、真っ白な小菊の寒菊が見頃を迎えています。
本当なら10月頃に咲く品種だったのですが、
蕾がつきはじめてから、なかなか開花せずに心配しておりました。

12月に入ってから、ようやく蕾がほころびはじめてきました。
その後、父の一周忌や義母のお見舞い等で留守にしておりまして・・・
しばらく小菊を見ることがありませんでした。

無事に一周忌を終えて帰宅し、翌朝に小庭へ出てみましたら、
真っ白なたくさんの小菊が綺麗に咲いてくれていました♡

「寒菊に 小さき喜び ごとのあり」

昭和時代に活躍された俳人・登山家「福田 蓼汀(ふくだ りょうてい)」が詠んだ句です。

昨年は、父が入退院を繰り返しておりましたので、
一年間、無我夢中で過ぎてゆき・・・
この一年間は、いつもニコニコ顔だった父の笑顔を思い出しながら過ぎていったように感じます。
どんなに大変な状況の時も、「大丈夫だから心配しなくてもいいよ。」と、
いつも笑顔で言ってくれていました。

偶然にも小菊の満開の日が命日となり、お仏壇にお供えしてお祈りをしました。
何故かしら寒菊になった小菊たちですが、
父母から励ましてもらっているようにも感じられて・・・
元気パワーをいただきました♡

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いつも私の拙いブログをお読みくださり、
温かく見守ってくださっている皆様に、心から深く感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます♡
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