循環型社会って何!

国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

バラまいた人がバラマキ批判する

2009年08月06日 | その他
投票日まであと24日、テレビも新聞もここを先途と財源論を持ち出し、「自民、民主、どちらの案が実現可能か」などともっともらしく番組を盛り上げている。
特に笑止千万なのは自民党の石原伸晃と公明党の高木陽介だ。テレビの討論番組といえばこの二人が必ず顔を出し、最初から最後までシタリ顔で民主党攻撃をやっている。
 たとえば石原は「民主党がマニフェストに謳う『高速道路の無料化』や『暫定税率の廃止』は環境対策に逆行する」といい、高木は「財源をどうする。それを明らかにしなければ政権担当能力が問われる」などといいたい放題だ。
 このように自公両党はあらゆるテレビ媒体で「民主のマニフェストはバラマキ」と喚きたてているが、これは天に唾する所業だ。バラマキの本家はほかならぬ自公だからである。
 TBSラジオの名物コーナー「勝ち抜き時事川柳」(毎週水曜日午後4時53分~)には全国から毎回傑作が集まる。曰く「安心といちばん不安な人がいう」「元刺客、いまは刺客に狙われる」「バラまいた人がバラマキ批判する」。

◆年間予算の7割が補正
まず自公最大のバラマキは約14兆円の補正予算だ。今年5月、友人から以下のようなメールが届いた。
《私の勤務するJST(科学技術振興機構)には750億円の予算がつきます。各地に「未来館」のようなものをつくるための予算です。実にJSTの1年間の予算の70%が補正で計上されるのだから、異常すぎます。今日、聞いたら土地の確保もしてないとのこと。土建屋と不動産屋の救済予算ですね。だが、1年で土地の確保と建物の設計・建築などできるはずがありません。余ったカネは埋蔵金となるでしょう。もうめちゃくちゃです。他の省庁の予算も同じでしょう。マスコミの予算批判がまったく弱かった、というより日本のマスコミは、「朝鮮中央通信」化の道を歩んでいると思ってます》。
事実、補正予算15兆円のうち、最大の配分を受けたのは文部科学省(文科省)で、その総額約1兆3,000億円という。
 中でも有名なのが117億円を使う「アニメの殿堂」だ。
 これには与党内からもクレームがついたと最近のマスコミが報じている。河野太郎が予算の執行停止を申し入れたという一件だが、これも後出しジャンケンのパフォーマンスだ。 それだけ世論の風当たりが強かったということだが、だったら河野はなぜ補正の審議中に反対の意思表示をしなかったのか。

◆エコは利権のタネ
 文科省分で不透明なケースはまだある。「青少年教育施設の整備」名目の61億円だ。
これは例の「エコ事案」で太陽光パネルやそれに連結する発電機をつくる、という内容である。すでに現場で混乱が起きていた。
 たとえば滋賀県のあわじ市に国立青少年施設が建設されているが、現場の職員に具体的な説明がないまま1億6,000万円で太陽光パネルが設置された。しかし現場の職員は子供らの使うボートが欲しいという。だが環境教育機器優先の名目で、補正の61億円は独立行政法人という天下り先に落ちる仕組みになっているのだ。
エコ、環境という看板に予算がつき、すでに文部官僚が天下っている企業が機器納入を請負う。この連中にとって環境問題とは新しい時代における新しい利権のタネなのだ。
先の川柳をもう一度。「バラまいた人がバラマキ批判する」。民主党が政権をとったら現在の予算を根本から組み直すという。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。